私が子供のころの福岡では、
魚はマグロやたらよりも、タイやサバを食べることが多く、
“たら”はあまり馴染みがない魚という印象を持っていました。
しかし”たら胃”は、毎年お盆の時期に食べていたんですよね…
今でも見つけると買ってしまいます。
なぜ”たら胃”を福岡でよく食べるのか
考えたことがありませんでしたが、
添付されていた説明書きによると…
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江戸時代に北部九州が飢饉に見舞われた時、
北前船で北海道の“たら胃”が運び込まれ、
福岡の北部から中部、大分北部までもたらされたそうです。
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北海道の保存食が飢饉を救ったんですね。
その意味で、『縁起物』として”たら胃”が食べられるようになったとか。
これはありがたくいただかなくては。
さてこのエイリアン、もとい”たら胃”。
カッチカチに乾燥しているので、
まず水につけて丸一日、冷蔵庫でゆっくり戻します。
一日経つと、ハサミが入るようになるので
食べやすい大きさにカット。
エラやら胃袋やら…
柔らかく煮るのに時間がかかるので、
まずは圧力鍋でホロホロっとするまで水煮。
あとは、煮魚のように味付けして煮るのですが、
私はいつもゆでておいた大豆と昆布を一緒に煮ます。
”たら胃”と大豆は下煮しているので、
昆布が柔らかくなったら完成です。
私にとっては
『夏』を感じる、懐かしい故郷の味。
エラは柔らかい軟骨みたい、
胃の部分はクニュッとモチッとしていて
とても楽しい食感です。
頻繁に食べるものではないけれど、
また来年も、見つけたら買っちゃうんだろうな。
~美味しいエイリアン~
ごちそうさまでした♪
…もしかしてだけど、
“たら胃”の『胃』の部分って、チャンジャと同じもの???
テレビ番組制作会社に勤務しながら、ほんの少し料理動画のお仕事をさせていただいています。趣味:発酵・腸詰め・料理教室。
酒屋の娘である所以か?発酵ものが大好き。パン、麹はもちろんのこと、肉も魚も野菜も、発酵させたくてたまらない!近年はシャリュキュトリにも興味津々。腸詰めしたくてたまらない…
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