芋も林檎も落花生も。たくさんの秋をおやつに。
今年は夏が長すぎて、秋なんてもう来ない国になったのかと思った。
秋がなくなったら、日本に住んでいる意味の半分を失う気がする。
理由はもうシンプルに、秋に出会う美味しいものに目がないから。
芋栗南瓜柿林檎。
スーパーで秋刀魚や林檎が98円で手に入っていた日常が遠のいたのは寂しいけど、セカンドライフに突入した両親から、今年も実家で育てた秋野菜がたくさん届いた。
「ああ、こんなにたくさんどこに仕舞おう」
とギュウギュウの野菜室を見下ろしながらニヤニヤしている。
今秋の消費テーマは子供が喜ぶお菓子と、最近ハマっているフルーツサラダ。
旬のものをたっぷり刻んでいるときほど、贅沢を感じる時ってない。
芋と林檎のパイ

さつまいもペーストはシルクスイート、キャラメリゼした林檎はフジ。さつまいもが甘い分、パイの林檎は手に入るなら紅玉の方が良さそう。
ピーナッツ味噌

今年の落花生は粒の大きい「おおまさり」。土付きで届いたので、下拵えが全工程の8割。
ねっとりした味噌と落花生の香ばしさ、ほくほく感を味わいながら、お酒や渋いお茶をちびちび。
さつまいものチーズケーキ

さつまいもペーストを混ぜるとベイクドチーズケーキよりももったり。焼き時間長めにしたらとろとろよりもしっかりずっしりになった。崩れやすいけど底のビスケット生地がアクセント。
炒り銀杏
匂いのキツイ果肉処理は両親にお願いし、ペンチでせっせと殻を割るところからスタート。塩炒りにする時に少しお水を入れると焦げなくて◎。子供には良さが理解されない大人のおやつ。
柿と蕪のマリネ

蕪の辛味が苦手な夫から「もう少しマリネ液を甘くしても」と辛口コメント。思わず「柿の甘みが負けちゃうじゃん」と反論したけど、次は蕪の甘さが出るように焼き蕪でマリネしよう。
キウイとクリームチーズのサラダ

数年前に植えたキウイの木から小さな実がいくつか初採れしたそう。小さいのに柔らかくてびっくりするほど甘い!オリーブオイルとレモンベースのドレッシングもいいけど、ヨーグルトドレッシングの方が合いそう。
両親は秋になると「フルーツ買い付けツアー」と称して毎年長野県を旅行する。
つい昨日届いた箱には、畑で採れたキウイやさつまいもと一緒に、長野県産の立派な林檎や洋梨がたくさん。
「ちょっとー。どうする、こんなにたくさん」と私はまたニヤニヤ。
本当に、秋に、両親に、さまさま。