受け継ぐ『100年ぬか床』
こんにちは。
先月実家に帰った時に、
母のぬか床を分けてもらいました。
私の故郷の福岡では、ぬか床は当たり前のように各家庭にあるものでした。
常に食卓にはぬか漬けがありましたし、
子どもの頃、忙しい母から
「キュウリをぬか床に漬けとって~」
と言いつかることもよくありました。
このぬか床、母が結婚する時に実家から分けてもらったものですが、
そのまた母、私の祖母も実家から分けてもらったものだそう。
たどれるのはそこまでですが、
私からすると曾祖母から受け継いできたものということに。
軽く100年超え。
私自身、ン十年育てているぬか床ちゃんには
6月になったら実山椒をこれでもか、というほど入れたり、
秋には柿の皮を干して入れたり、
鮭のアタマをこんがり焼いて入れたり、
かわいがっているのですが、
母のぬか床の方が断然
“香り”と
“味”が上なのはとても不思議。
根拠はないけれど、
そのぬか床が育つ
『家』や混ぜる
『手』によって
味が違ってくるんじゃないかな、と想像しています。
さて、ぬか漬けの中で私が一番好きなのは、“キャベツ”。
キャベツを一玉買ったなら、
まずは外葉を3~4枚はがしてぬか床へ。
固い外葉も、捨てることなく美味しく食べられます。
それを食べた後は、4分の1カットのキャベツを漬けて…
旨味のために入れた昆布も刻んで一緒に食べると最高に美味しい。
そして何よりも、
ぬか床が美味しく育ったら
『青魚のぬか炊き』
これを作らなきゃ!
(これを食べたくて、母のぬか床をもらってきたようなものなので…)
今回はイワシを使いました。
(サバでもすごく美味しいのです。
コイワシだと骨ごと食べられてこれまた最高。)
新鮮なイワシの頭と内臓を除き、
圧力鍋用の容器(カムカム鍋)へIN。
このカムカム鍋、
玄米を圧力鍋で美味しく炊くための鍋なのですが、
大きな圧力鍋で少量の煮魚を作るときにも活躍します。
味付けは煮魚のちょっと薄めの感じ。
たっぷりの生姜の千切りだけでもいいのですが、
私は大好きな実山椒の塩漬けをプラスします。
水を張った圧力鍋にカムカム鍋を入れたら、
圧力をかけて煮ます。
しっかり火が通ったところに
ぬか味噌をドサッとIN。
カムカム鍋の蓋をして、再び圧力鍋で加熱。
最後は、普通の鍋に移して汁気を飛ばして出来上がり。
身をほぐし、ぬかと山椒をまとわせて口に入れると、
ほんのり酸味とぬか味噌の旨味、
山椒のプチっと食感、
こりゃたまらん。
日本酒のあてにバツグンです。
ごはんのお供にもバッチリです。
ごちそうさまでした♪