今年の年越し蕎麦は鶏南蛮そばで。和食のプロが教える『基本のそばつゆ(かけつゆ)』
一年の区切りとして食べる年越しそば。今年は、割烹の味を家でも気負わずに。
おそば屋さんで人気の鴨南蛮を、手に入りやすい鶏肉で作りやすくアレンジ。教えてくれたのは、分とく山・野崎洋光さんのもとで腕を磨いた高井さん。昆布と削り節のうまみを丁寧に引き出したそばつゆに、香ばしく焼いた鶏肉を合わせれば、しみじみおいしい一杯に。
割烹仕込みでも、工程は意外とシンプル。食べて納得……絶品です!
『鶏南蛮そば』

材料(2人分)
そば(乾麺)…… 200ɡ
鶏もも肉(大)…… 1/2枚(約 150ɡ)
わけぎ……1/2束(約 50ɡ)
生しいたけ……2 個
〈だし汁用※〉
昆布(6×10㎝)…… 1 枚
削り節……10ɡ
〈そばつゆ用〉
薄口しょうゆ(なければしょうゆ)……大さじ2
みりん……大さじ1
ゆずの皮……適宜
サラダ油
※だし汁用の材料は、作りやすい分量を表示しています(で き上がり約 5カップ分)。残っただし汁は、完全にさましてから密閉容器に入れて保存して。冷蔵庫で5日間、冷凍庫で1週間ほど保存できます。
作り方
【だしをとる】

(1)大きめの鍋に水 5カップ を入れ、昆布を浸してそ のまま30分ほどおく。鍋を中 火にかけ、沸騰直前に昆布が浮いてきたら、取り出す。鍋底に細かい泡が出てきたら、取り出すタイミング。
POINT
昆布を水に浸しておくことで、味を引き出しやすくします。また沸騰直前に昆布を取り出すのは、うまみが出るのが65〜85℃だから。沸騰した状態に入れたままにしておくと、ぬめりが出てしまうんです。

(2)沸騰したらアクを取り、火 を止めて3分ほどおく。 削り節をひとつまみ加え、ゆっくりと底に沈んだら、残りの削り節を加えて1分ほどおく。
POINT
沸騰しただし汁をしばらくおき、削り節のうまみが出る85℃くらいまで温度を下げます。削り節をひとつまみ加えると、ゆっくりと底に沈む状態が適温です。

(3)だし汁が色づいたら、厚手のペーパータオルを敷いた万能こし器をボールに重ねてこし、粗熱を取る。そばつゆ用に2と1/2カップを取り分ける。
POINT
だし汁をこしたら、ペーパータオルを折りたたみ、菜箸でかるく押さえて。削り節が含んでいるだし汁も、残さずこします。
【具の下ごしらえをする】

(4)わけぎは根元を切り、長 さ4〜5㎝の斜め切りにする。しいたけは軸を切る。鶏肉は身のそばにある黄色い脂肪を取り除く。フライパンにサラダ油小さじ1を強めの中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして入れる。こんがりと焼き色がつくまで4〜5 分焼き、裏返す。1分ほど焼いて取り出し、粗熱が取れたら幅1㎝に切る。ゆずの皮は黄色い部分だけを薄く丸くむいたものを2枚用意する。
POINT
香ばしさを出したいので、鶏肉の皮目はこんがりするまで焼きつけて。ただし、後でそばつゆで煮るので、中は赤みが残るくらいでOKですよ。
【そばをゆで、つゆを作る】

(5)大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、そばを入れて袋の表示どおりにゆではじめる。別の鍋にだし汁を入れて中火にかけ、そばつゆ用の材料を加える。煮立ったら、鶏肉、しいたけ、わけぎの順に加える。

(6)そばがゆで上がったら、ざるに上げ、冷水で洗ってぬめりを落とし、しっかりと水けをきる。そばつゆの鍋に加えてさっと煮て、器に1/2量ずつ盛り、ゆずの皮をのせる。
だしの香りがふわっと広がって、思わずもう一杯と言いたくなるかも。ことしの締めくくりは、この絶品鶏南蛮で決まり!
(『オレンジページ』2012年1月2日号より)
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料理/高井英克 撮影/木村 拓(東京料理写真) スタイリング/青野康子 文/池田なるみ








