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【食中毒予防】お弁当のから揚げ、本当に大丈夫?温め直しの失敗で食中毒のリスク大に!

真夏のお弁当づくりで心配な食中毒。生ものを入れなかったり、おかずの水分をきったりといった対策はしている人も多いですが、加熱済みの作り置きのおかずにも意外なリスクがあるのをご存じですか?

「再加熱したから、お弁当に入れても安心!」と思うのはちょっと待って! もし中途半端な「ぬるい」状態だと、かえって食中毒のリスクを高めているかも。から揚げなど、厚みのあるおかずほど、お弁当用に温め直すときは注意が必要です。

逆効果に?「ぬるい」再加熱が危ない理由

作りおきや残りものは、さめる過程で菌が増殖している可能性があります。再加熱があまく内部がぬるいと、加熱をしても滅菌することになりません。むしろ菌が繁殖しやすい20~50℃の温度帯が長くなり、逆効果に。

特に、唐揚げや肉団子、ハンバーグといった厚みのあるおかずは、中心まで熱が通りにくいので注意が必要です。

食中毒を防ぐ!正しい温め直しのポイント

お弁当のおかずを安全に温め直すには、食品の中心部まで70℃以上になるように、しっかりと加熱することが鉄則です。

特にから揚げや肉だんご、ハンバーグなど、熱が通りにくい厚みのある形状のものは、半分に切ってから温めなおして。熱が中心まで通りやすくなります。

ひと手間をかけることで、食中毒菌の増殖を防ぎ、安全にお弁当を楽しむことができます。 厳しい暑さが続く夏こそ、正しい知識でお弁当の「うっかりいたみ」を撲滅しましょう!

教えてくれたのは……野上優佳子さん

料理家、弁当コンサルタント。35年以上お弁当を作りつづけた経験に基づき、実用性と汎用性の高いレシピを数多く発信、好評を得ている。お弁当の食中毒対策にも詳しい。著書に『学童弁当 月~金の5日間×6週間、30日分のマラソンレシピ』(小学館クリエイティブ)など多数。

『オレンジページ』2025年7月17日号より)

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監修/野上優佳子 イラスト/ナカオテッペイ 原文/池田 泉 文/編集部・吉藤