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【LiLiCoが回答】軽度認知障害の母と向き合う49歳。将来の不安を解くには?

超高齢社会を迎え、「人生100年時代」といわれる現代。
だからこそ、考えだしたら不安でたまらない、家族や自分の老後の生活。
各分野のスペシャリストが、そんなあなたの不安にそっと寄り添います。

今回のお悩み/介護

軽度認知障害の母。変わりゆく母の姿を見ると、今後が不安でたまりません。

母親が認知症の前段階にあたるMCI( 軽度認知障害)と診断されました 。何度も同じ話を繰り返したり、ときには攻撃的になって怒鳴りはじめたり、会話がかみ合わず、コミュニケーションがうまくとれません。これからこの症状がどんどん進むと思うと気が重いですし、何より楽しかったはずの過去の記憶も母の中で消えていきそうで悲しくなります。「あのやさしかった母はどこに?」「いつか私のことも忘れてしまうのかな」と思うと、涙が出てきます。どうしたら前向きな気持ちで介護に向き合えるでしょうか。
(49歳・女性)

LiLiCoさんの回答

前向きにならなくてもいいです。その代わり、〈逃げ道〉をたくさんつくってください 。

ふきだし
お悩み回答者

LiLiCoさん

40代でまだお若いですし、ご自身のやりたいこともいっぱいあるでしょう。それでもお母さまのことを思い、介護に真正面から向き合おうとしている。それだけで本当にすばらしいと思いますし、そんな自分をほめてあげてください。正直、前向きになんてなれないですよ。気が重くなって当然です。

私の亡き母は精神的に不安定で、幼いころから怒鳴られたり、暴言を吐かれることはしょっちゅう。だから、母親から強く当たられるつらさ、「お母さんがお母さんでなくなってしまう」悲しさもよくわかります。

「女たち」※1という私の大好きな映画の中でも、母親の介護に翻弄される40代女性の姿が描かれています。主人公の苦しみは決して人ごとではないし、人生においてすべてがハッピーな出来事ばかりじゃありません。だからこそ、一人で抱え込まないよう〈逃げ道〉をたくさんつくっておくことが大事。

だれかに愚痴ったり、同じような境遇の人に相談したり、ときには泣いたり、叫んだり、ため息もついたっていい。日本人は「ため息をつくと幸福が逃げる」なんて言いますが、ため息は心や体のバランスを整えるための大事なひと呼吸。私なんか毎日めちゃくちゃため息ついてますよ(笑)。

つらくなったら、介護サービスに頼ったり、施設に預けてもいいんです。そのために介護のプロや施設が存在しているんですから。マイナスの気持ちをうまく発散させることだけ考えましょう!

※1 映画「女たち」
主人公の美咲は、母の介護をしながら学童保育所で働いている。恋人の裏切り、親友の死、そこに介護という現実がのしかかってくる……。結婚、介護、仕事、追い詰められるコロナ禍で生きる40代女性を描いた作品。
2021年公開 製作総指揮/奥山和由 監督/内田伸輝 キャスト/篠原ゆき子、倉科カナ、高畑淳子ほか

LiLiCoさん
映画コメンテーター・タレント
1970 年、スウェーデン生まれ。スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18 歳で来日し、翌年芸能界デビュー。「王様のブランチ」(TBS系)に映画コメンテーターとして出演するほか、ドラマ、映画、舞台、ナレーションなど幅広く活躍。2024 年、国際女性デー表彰式で「HAPPY WOMAN賞」を受賞。

取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子

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