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齋藤潤さん「〈室井慎次 生き続ける者〉は感じたすべてを出しきろうと演じた作品です」

俳優 齋藤 潤さん
さいとう じゅん/2007年、神奈川県生まれ。19年のデビュー以降「トリリオンゲーム」「9ボーダー」ほか、多数のテレビドラマに出演。映画作品では「正欲」「カラオケ行こ!」「映画 からかい上手の高木さん」などに出演し注目を集める。最新映画「室井慎次 敗れざる者」が10月11日公開。続く「室井慎次 生き続ける者」が11月15日に公開。 齋藤 潤(テアトルエンターテインメント) X:@junsaito_14 Instagram
プレッシャーを感じながらも、
自分が感じたことのすべてを出しきろうと
演じた作品です
「室井管理官」と聞けば、大人気ドラマ「踊る大捜査線」をすぐに思い浮かべる人は、数多くいるはずです。ドラマの骨子になる人物として人気を博し、映画「室井慎次 敗れざる者」では、主役として登場します。警察を辞めた室井が故郷の秋田で暮らしはじめる話ですが、決しておだやかな暮らしにならないところは、まさに「踊る」らしい。思いがけず事件に巻き込まれ、スピード感ある展開が繰り広げられます。
本作で齋藤潤さんが演じたのは、室井とともに暮らす森貴仁(タカ)。人気シリーズに加わる新たな役柄として、どのような思いで演じたのでしょうか?

「今までに感じたことのないプレッシャーでした。ただ、クランクインのときに柳葉(敏郎)さんから『100%ではなく65%くらいでいい』という言葉をかけていただいたんです。真意はわからないけれど、力を入れすぎずに、ということかと理解しました。もちろん、どの場面も全力で臨んではいましたが、その言葉がいつも心にあって、事あるごとに思い返していました」
タカは、母親を殺されて身寄りがないなか、柳葉敏郎さん演じる室井が里親となり、家族として暮らしている人物です。
「僕自身、被害者家族の気持ちを理解はしきれていないと思います。でも、たくさんの傷を抱えた状況で、室井さんに出会ったからこそのタカの変化を表現したいと思いました。タカが感じているであろう室井さんへの愛情を大切にしたいな、と」

そんなふうにタカを演じるなか、クライマックスともいえるのが加害者と対面するシーン。
「それまでにシーンを積み重ねていたからこそ、深く入り込めた気がします。加害者に対する苦しみ、耐えてきた時間……自分が感じてきた全部を出そうと思える感覚になれたんです」
本作でのさまざまな経験について「忘れたくなくて、日記をつけはじめました」と話します。撮影が終わった今も、その習慣は続いているんだそう。どんな気持ちや出来事がつづられていくのか、そして、私たちにどんな姿を見せていってくれるのか、これからがますます楽しみな17歳です。
メッセージを書く齋藤さんのオフショットが見られる「オレンジページnet」限定の後編記事はこちら
齋藤潤さんイチオシ!
夕日を見る時間

一人になれる時間を大切にしています
朝晩のルーティンとして、瞑想をしているという齋藤さん。さらに気分転換したいときには、夕日を見に行くといいます。「家から自転車で少し走っていったところにある公園へ行きます。じっと座って夕暮れを待つのが好きで。そういう時間がリセットにもなるし、大切にしないといけないと思っています」。
これに注目!
「室井慎次 敗れざる者」

全国東宝系にて公開中
出演/柳葉敏郎、福本莉子、齋藤 潤、前山くうが・前山こうがほか
脚本/君塚良一
プロデュース/亀山千広
音楽/武部聡志
監督/本広克行
齋藤潤さんからの直筆メッセージ

撮影/鈴木康史 取材・文/晴山香織 ヘア&メイク/中條三菜子(KIND) スタイリング/岩田友裕 [掲載協力]CRIMIE DRESS HIPPY EGO TRIPPING
●2024年9月現在の情報です。