
コレド室町で幸せのふわふわ親子丼を食べました【ぼる塾】

みなさんこんにちは。ぼる塾の酒寄です。
メンバーにおいしいものを紹介してもらうこの連載。今回のおいしいものはこちら!
あんりちゃんから、やきとり お㐂樂 コレド室町テラス店


「だしが一流の親子丼が絶品でした。親子丼の親しみやすさと安心感はありながらも、驚くほどの上品さも兼ね備えている! 私はこの親子丼のような大人になりたいです」
■ 親子の絆を感じる親子丼とは
ある日、わたしはあんりちゃんと2人でタクシーに乗っていました。
あんりちゃん「……じつは、酒寄さんにお伝えしたい重要な情報があります」
わたし「重要な情報?」
あんりちゃん「おいしい親子丼のお店を見つけました」
わたし「……それは本当か? その情報はどこから手に入れた?」
あんりちゃん「わたし自身が食べました」
わたしたちはたまに、組織のえらい人のように格好よくおいしいものの情報を交換します。
あんりちゃん「田辺さんとコレド室町に行ったときに入ったお店です」
わたし「田辺さん最近コレド室町にハマっているらしいね」
あんりちゃん「はい。田辺さんはコレド室町に夢中です。それで親子丼なのですが、わたし、正直、親子丼は家で食べるものだと思っていました」
わたし「親子丼は家派だったんだね」
あんりちゃん「はい。親子丼って家庭の味だから、家で食べるおいしいものだと思っていました。だから親子丼を外食するイメージがなかったんです」
わたし「なるほどね」
あんりちゃん「でもその日は寒くて、無性に温かいものが食べたくなって、じゃあ親子丼がぴったりだと思って食べたんです」
あんりちゃんは、「親子丼をひとくくりにしていたわたしは愚かでした」と、顔をおおいました。
あんりちゃん「……全然違いました。【やきとり お㐂樂】の親子丼は家で食べる親子丼とまったく違いました」
わたし「どう違ったの?」
あんりちゃん「とても上品でした。だしがしっかりきいています。親子丼の持つ親しみやすさと安心感はキープしつつ、まったく別の一面を見せてきたんです」
わたし「だしがきいているって絶対においしいやつだ」
あんりちゃん「上品な親子丼のおいしさは衝撃的でした。親子丼にこんなおいしさがあったなんて! なんというか……今まで知らなかった親子の絆を感じたんです!」
あんりちゃんは、興奮ぎみに言いました。
あんりちゃん「家で食べる親子丼が、たとえば、友達の家に遊びに行って、友達のお母さんがポテチとかのおやつを出してくれる感じだとします」
わたし「うん?」
あんりちゃん「友達が、『お母さんテレビゲームやっていい?』って言って、お母さんが、『仲よく遊ぶのよ! 時間は守るのよ!』って言うのを見て、ああ、うちと同じだな~って思う感じです」
わたし「うん」
あんりちゃん「でも、【やきとり お㐂樂】の親子丼は、初めて遊びに行った友達の家で、友達がお父さんに、『ダディ!』って呼びかける感じです! おやつも見たことないケーキが出てきて、みんなで知らない海外のボードゲームをやる感じです! まったく知らない文化に触れた感じです!」
わたし「それはたしかに今まで知らなかった親子の絆だ!」
あんりちゃん「今のたとえをおいしさに変換してください!」
わたし「なるほど! 逆にわからなくなったよ!」
あんりちゃん「それならぜひ食べてください! 今まで知らなかった親子の絆を感じるおいしさです!」
と、いうことで行ってきました! コレド室町テラス! コレド室町は1・2・3・テラスと4つの建物があるのでご注意ください。うっかり者のわたしは思いっきり間違えました! テラスの場所は他の3つの建物と少し離れています。
わたし(初コレド室町! いろんな楽しいお店があるな〜。2階に田辺さんがおススメしていた台湾のお店もある。食べたら行ってみよう)


1階を突き進むと、【やきとり お㐂樂 コレド室町テラス店】さんに到着。おいしそうな親子丼の写真に入る前からテンションが上がります。

店員さん「いらっしゃいませ~。カウンターのお席にどうぞ」
店内にはテーブル席とカウンター席があり、一人のわたしはカウンター席に。注文するものはあらかじめ決まっていますが、メニューを見るのが好きなのでチェックします。

わたし(親子丼に塩味がある! 親子カレー丼?! 焼鳥丼も気になる……!)
たくさんの誘惑を受けましたが、初志貫徹であんりちゃんおススメの『京紅地鶏親子丼 上』を注文。

わたし(親子丼にはももと胸肉の両方入ってるんだ。それはうれしい)
店員さん「お待たせしました。『京紅地鶏親子丼 上』です」

メニューを楽しく読んでいたら、そこまで待たずに親子丼がやってきました。

こちらが『京紅地鶏親子丼 上』です! 見た目が完璧すぎます!

真ん中に卵黄までのっています! そしてすべてのメニューに鶏スープと香の物がついています。
わたし(見ただけで卵のとろとろとふわふわが伝わってくる……!!)
お箸のほかにどんぶり用スプーンがあったので迷わずに手にとりました。わたしはどんぶり用スプーンを使うのが好きで、どんぶり用スプーンでしか味わえない幸せがあると思っています。
わたし(いただきます!……あ……これは幸せだ……)
卵はとろとろのふわふわ、鶏だしがしっかりきいています。驚くほどだしのうまみがはっきりとわかるのです! 特製の割りしたは上品な甘さでやさしく、卵のとろふわ感にぴったりです。
わたし(たしかにこれはわたしの知っている親子丼じゃない。鶏から全力でおもてなしをされている気分)
もも肉はぷりぷり、胸肉はしっかり。2つの違った鶏肉のおいしさを味わえるのもありがたいです。途中で卵黄をつぶして卵に卵をからめるという究極の行為をすると、とろとろのふわふわがさらにまろやかになり、口の中が天国になります。
わたし(今、わたしは幸せだ……わたしは幸せを食べている……)
卓上にあった山椒をかけると、やさしい親子丼がさわやかになりました。そして、これだけ強い鶏パワーを一気に引き受けるご飯も負けておらず、親子丼はお米もあっての親子丼であると感じました。セットについてきた鶏スープと香の物もレベルが高く、食べ終えたときにはわたしはひたすら幸福に包まれていました。
わたし(あんりちゃん。『今まで知らなかった親子の絆』を学びにきたけど、この親子丼はわたしにとって、『暖かい春の日のような存在』だ)
実際に食べてみると、わたしの中で新たなたとえが誕生していました。帰りに2階ものぞき、田辺さんおススメの台湾のお店で台湾のカップラーメンとお茶を買い、キャンディーズの「春一番」を聞きながら大満足で帰宅しました。わたしはとても春が似合う親子丼だと思います! 今の季節にぴったりです! みなさんもぜひ!

ぼる塾 酒寄希望(さかより のぞみ)
お笑い芸人。1988年4 月16日生まれ・B 型。東京都出身。お笑いカルテット・ぼる塾のリーダー。1児の母。著書に『酒寄さんのぼる塾日記』『酒寄さんのぼる塾生活』(ヨシモトブックス)など。
今回登場したのは……

京紅地鶏の親子丼 上
1518円(税込み)
SHOP DATA
やきとりお㐂樂 コレド室町テラス
https://www.yakitori-okiraku.net/
〒103-0022
東京都中央区日本橋室町3-2-1 コレド室町テラス1階
営業時間 [ランチ]11:00~15:00
[ディナー]月曜日~金曜日17:00~23:00 土曜日・日曜日・祝日17:00~22:00
定休日 館内の休日に準ずる
電話番号 03-6910-3294

撮影・文/酒寄希望