でも「どうしてごはんを食べないといけないの?」と聞かれたら、きちんと科学的に答えられるでしょうか?
暮らしの中でこどもが抱く「どうして?」は、体のしくみを伝える絶好のチャンスの場になることも。親子で体のしくみについてたくさん話すことは、体をよく知り、自分の体を大切に思う気持ちを育てることにもつながります。
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どうしてごはんを食べないといけないの?
体はごはんから取り入れた栄養でできています。ごはん=からだをつくる栄養素。元気な体をつくるためには、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの五大栄養素をバランスよくとることが大切、ということを伝えましょう。
食べ物の働きごとに「赤」「黄」「緑」の3つの色に分けた図(※)で説明すると分かりやすいですね。
※3 色食品群と呼ばれる食品の分類法のひとつ
食べ物を3つの色に分けてみよう
赤はどんどん成長するための力
主な栄養素はたんぱく質で、血液、筋肉、骨など体をつくる。肉、魚、卵や、豆腐、納豆などの大豆製品、牛乳など。
黄色は勉強したり、遊んだりするための力
主な栄養素は炭水化物(糖質)と脂質で、脳や体を動かすためのエネルギーになる。ご飯、パン、うどん、いも、油など。
緑は病気に負けないための力
主な栄養素はビタミンやミネラルで、体の調子を整え、風邪などの病気に負けない強い体をつくる。野菜、きのこ類、果物など。
生きるための体のしくみについて、親子で話そう
ごはんを食べ、飲み物を飲むのは、成長したり、遊んだり、生きるために必要なこと。うんちをするのも汚いことではなく、当たり前のこと。すべて、いきいきと生きていくための体のしくみです。自分や家族の体に関するこどもからの不意の質問に、とまどうこともありますし、上手に答えられないこともあるでしょう。そんなときはこどもといっしょに「どうして?」を考えてみればOK。いっしょに学ぶという親の姿勢が、こどもの好奇心を伸ばすはず。
暮らしの中で、こどもたちが気づくたくさんの体の不思議。親子でたくさん話していけるといいですね。
教えてくれたのは……
工藤紀子さん
小児科医。医学博士。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに年間のべ1万人のこどもを診察しながら、講演などを通して子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行う。著書に『小児科医のママが教える 大切なウンチの話』(学事出版)など。
(『こどもオレンジページ No.3』より)
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