小学校高学年で訪れた娘の反抗期
娘さんは、現在中学3年生。小学校高学年のときにはちょっとした反抗期があったようで、「それまでは、なんでも『聞いて聞いて！』っていう感じの子だったのに、急に話してくれなくなって、いっしょに歩くのもいやがるようになりました。ときどきキツいことも言われましたね（笑）」。「いつかは過ぎ去るものだと思って、主人とも『しょうがないね』って距離をとって見ていました。ただ、私も仕事で忙しくて余裕がないときだと、娘を感情的に怒ることもあって。それでぶつかり合って、お互いにいやな気持ちになって、のちのち後悔するんです。何も生産性がない無駄な時間だなって気づいてからは、叱る前にひと呼吸おくようにしました」
今では、その反抗期もすっかり収まり、「もとの娘に戻って、『聞いて聞いて！』も復活した（笑）」そう。「本人は『私って反抗期なかったよね～』なんて言ってますけど、親としてはけっこうキツかったです」と振り返ります。
「まずは自分で考えなさい」
現在の親子関係について、「私自身、親からあいさつに関しては口酸っぱく言われつづけてきたので、娘が中学生になった今でも、お友達の家に行くときに『ちゃんとごあいさつしてよ！』なんて言って、『当たり前でしょ。そんなこといちいち言わないで』って返されちゃったりするんですけど」と苦笑いしつつも、「基本的には自由にさせてあげたい」と語る西田さん。「放任ではなく、もちろん私たち親はしっかり見てはいるんですけど、人からの指示を待つのではなく、自分できちんと考えられる人間になってほしい。もちろん頼ってくれていいんだけれど、まずは何かあったときに『自分で考えなさい』と教えています」
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いろんな人との出会いは大切
そんな西田さんが今回のドラマで演じているのは、モラハラ夫から日々のすべてを管理され、自分を押し殺しながら25年間耐え忍んできた専業主婦・郁子。しかしある日、夫との離婚を決意し、家庭中心の生活から社会に飛び出します。「新しい場所に足を踏み入れるのは怖いし、不安だけれど、いろんな人と接することは大事だなって思います。それまで夫に『おまえなんて何もできない』と言われつづけてきた郁子が、職場で認められ、自分で責任を持って実績を積んでいく。彼女がいろんな壁にぶち当たりながらも、仕事のおもしろさをどんどん知って、自立していく姿に注目してください」
◇西田尚美（にしだ なおみ）さん
1970年、広島県生まれ。モデルとして活躍後、1993年に女優デビュー。1997年初主演映画「ひみつの花園」で第21回日本アカデミー賞新人賞を受賞。以降さまざまなドラマや映画、舞台に出演。近年の出演作に映画「土を喰らう十二ヵ月」「ヴィレッジ」、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」などがある。現在『オレンジぺージ』で、日常を描いたエッセイ「西田尚美の今日もお天気」を連載中。
ドラマチューズ！「くすぶり女とすん止め女」
テレビ東京ほか／毎週火曜、深夜24時30分～放送
ふちいく子さんの人気エッセー『くすぶり女のシンデレラストーリー』が原案。夫のモラハラに25年間耐えてきた専業主婦・郁子（西田さん）と、恋愛も仕事も万年2番手な25歳の会社員・ほのか（香音さん）が、ぶつかり合いながらも手を取り合い、生きづらい現代社会にあらがっていく物語。MEGUMIさんが企画・プロデュースを手がけ、ほのかが行きつけのスナックの〈ちーママ〉役としても出演している。
【第5話のあらすじ／11月7日（火）放送】
上司の八田（渋谷謙人さん）の過去を聞き、驚愕する郁子（西田さん）とほのか（香音さん）。理由は違えど、3人それぞれ同じ敵を倒す目標ができ一致団結する。そして郁子の夫・武（勝村政信）が率いる第一営業部と同じクライアントにプレゼンで対峙することに。当日、意気揚々とクライアント先に向かったほのかだったが、その担当者がマッチングアプリで出会った男・ハヤト（中川大輔さん）であることを知り動揺を隠せない。
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