親子でじゃがいも堀り体験!
「この辺、掘ってみようか」「あ、おいもがあった!」
今回レポートするのは、首都圏で半年間農業体験をしてきた12組のファミリーの、じゃがいも収穫。日鉄興和不動産が主催する食育プログラム『親子で挑戦!農業とコンポストで広がるエコ体験』のゴールともいえる収穫イベントです。
いも堀りは初めて、という子どもたちも多く、土を掘っていくとコロコロと現れるじゃがいもたちに「わ~! ここにもじゃがいも!」「たくさんとれた!」とあちこちで歓声があがりました。
立派なじゃがいもが育った畑の土には、じつは、参加した各家庭から持ち寄ったコンポストの堆肥が使われていたのです。
マンション住まいのファミリーが初めてのコンポストにチャレンジ

溯ること半年以上前。プログラムに参加したファミリーがまず取り組んだのが、コンポストでの堆肥作りです。コンポストは、生ゴミを微生物の力で分解し、堆肥に変える仕組みのこと。コンポストでできた堆肥は野菜の栄養になり、ゴミを減らすことにも役立ちます。
コンポストについてもっと詳しく知りたい! と思った人はこちら
バッグ型のコンポストをベランダに置き、中に基材をセットして、食事の度に出る生ゴミや食べ残しを入れて混ぜることを繰り返すこと数カ月。子どもたちも「これはコンポストに入れるものだよね」と料理のお手伝いに前向きになったり、苦手な野菜を食べられるようになったりするなどの変化が生まれてきたそう。

堆肥を混ぜ込んだ畑に種いもを植えつけ

各家庭で堆肥ができたタイミングで、畑に集合! 東京・三鷹の冨澤ファームの畑で行いました。家で作ってきた堆肥を畑にまいて、親子でじゃがいもの種いもの植えつけにトライ。コンポストで作った堆肥のおかげで、じゃがいも畑の土は栄養たっぷりです。「土がふかふか~」と子どもたちのテンションもアップ! ふだんなじみのない、畑での農作業は、子どもはもちろん大人にとっても貴重な体験でした。
じゃがいもの植えつけは、半分に切ったじゃがいも(種いも)の断面を上にして30㎝おきに畑に並べ、やさしく土をかぶせるというもの。植えつけは無事に完了! そして2カ月後には……。

ジャーン! じゃがいもの芽がぐんぐん伸び、葉がたくさん出て10㎝くらいの高さに成長しています。それからさらに1カ月。畑のじゃがいもはどうなったかというと……。

おお~さらに伸びました! ここまですくすく育ったら、収穫どき。 6月とはいえ、まるで真夏のようにサンサン照り付ける日差しの中、テントを立てて収穫作業にいそしみました。
待ちに待ったじゃがいも収穫!

冨澤ファームの冨澤さんに、じゃがいものお話を聞いて掘り方のレクチャーを受け、いよいよ収穫スタートです。

自分たちで植えたじゃがいも、土の中でどうなっているのかな? 早く確かめたい!

よいしょ、よいしょ。う~ん、けっこう力がいるな。

見て見て~! じゃがいもがこんなにたくさん出てきた!

葉っぱを抜いた後の土を掘ると、さらにじゃがいもが見つかり、宝探しのよう。みんな夢中で掘って掘って……。

たくさん収穫できました!
収穫したじゃがいも、どう食べる?


収穫の後は、じゃがいもと玉ねぎの冷製スープと、ポテトグラタンでお昼ごはん。冨澤ファームのスタッフさんによる、絶品のじゃがいも料理で、さらに大満足のひとときに。

「家ではどうやって食べよう?」「まずはじゃがバター、ポテトサラダに……肉じゃがもいいね!」 あちらこちらで笑顔とともに、会話も盛り上がっていました。

みんなで収穫したので、畑はきれいにすっからかんに!
コンポストによって生ゴミは堆肥に生まれ変わり、できた堆肥は野菜を育てる栄養に。生ゴミを減らすことで、生ゴミを燃やすときに出るCO2(二酸化炭素)を減らすことができるという利点も。地球にやさしく、暮らしが豊かになる素敵な循環が生まれることを、今回のプログラムを通して、親子で体感できました。
初めてのコンポストチャレンジにおすすめの、バッグタイプ

今回使ったのは、ローカルフードサイクリング社(LFC)のバッグ型コンポスト。コンパクトサイズなので、マンションのベランダや軒下に置けて場所をとらないのが魅力。生ゴミをバッグの中に入れて混ぜるだけ、という簡単な手順も初心者ファミリーに好評です。
「こどもオレンジページNo.8」にも記事を掲載中!