2023.10.30

西田尚美さんインタビュー「子どもが小さいころは、季節の行事を大切にしていました」

女優として数々の話題作に出演し、第一線で活躍している西田尚美さん。ドラマ「くすぶり女とすん止め女」(テレビ東京ほか)では、モラハラ夫からの自立をめざして奮闘する2児の母・山本郁子役を演じています。自身も中学生の女の子のママである西田さんに、役柄への思いや、子育てについて話を聞きました。

子どもとの時間を優先して仕事をセーブ

西田さんが演じる郁子は、25年間夫に虐げられながら、自分のことは二の次で家族に献身的に尽くす専業主婦。夫のモラハラシーンを「衝撃的すぎて、怖かった」と語る一方、「子どもを優先して自分のことを後回しにするところは、私もそうですね」と共感を寄せます。

「とくに子どもが小さいころは仕事をセーブして、郁子のように子育ての時間を優先していました。『3歳くらいまでがいちばんかわいい』と聞いていましたし、仕事も大好きですが、子どもとの時間は戻ってこないと思うと、なるべくいっしょにいたかったんです」

当時、大事にしていたというのが季節の行事。「日本の伝統行事に触れさせたくて、1月に七草がゆを作ったり、2月の節分ではひいらぎいわしを飾ったり。桃の節句には、お雛さまを飾ってちらしずしを作りました。それから、端午の節句にはしょうぶ湯も。七夕近くになると、近所の商店街で笹の葉を買ってきて、願いごとを書いた短冊をつけました。娘が小さいころはけっこう一生懸命やっていたんですけど、彼女はあんまり覚えていないみたいで……(苦笑)」。

野菜が好きな娘。最近好評だったのは「肉じゃが」

子どもの食事については「小さいころから野菜全般が好きで、お子さんが野菜嫌いで悩んでいるお母さんも多いけれど、その点で苦労はありませんでした」という西田さん。「娘はとくに里いもが好きで、赤ちゃんのときは里いもを裏ごしして食べさせていました。少し大きくなってからは、里いもをちょっとつぶして梅干しを混ぜたり、丸めてコロッケなんかもよく作っていましたね」。

「今は仕事がある前日に煮込み料理を作って、『食べてね』って置いていくことが多いですが、よく『作って』と言われるのはロールキャベツです。それから最近、久しぶりに肉じゃがを作ったら、気に入ったみたいで『お弁当に持っていく! ご飯の上にのっけて、スープジャーに入れて』って。温かい状態で食べたかったらしく、それを持って学校に行きました(笑)」

子どものしつけや反抗期について聞いたインタビューはこちら

◇西田尚美(にしだ なおみ)さん
1970年、広島県生まれ。モデルとして活躍後、1993年に女優デビュー。1997年初主演映画「ひみつの花園」で第21回日本アカデミー賞新人賞を受賞。以降さまざまなドラマや映画、舞台に出演。近年の出演作に映画「土を喰らう十二ヵ月」「ヴィレッジ」、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」などがある。現在『オレンジぺージ』で、日常を描いたエッセイ「西田尚美の今日もお天気」を連載中。


ドラマチューズ!「くすぶり女とすん止め女」
テレビ東京ほか/毎週火曜、深夜24時30分~放送
ふちいく子さんの人気エッセー『くすぶり女のシンデレラストーリー』が原案。夫のモラハラに25年間耐えてきた専業主婦・郁子(西田さん)と、恋愛も仕事も万年2番手な25歳の会社員・ほのか(香音さん)が、ぶつかり合いながらも手を取り合い、生きづらい現代社会にあらがっていく物語。MEGUMIさんが企画・プロデュースを手がけ、ほのかが行きつけのスナックの〈ちーママ〉役としても出演している。

【第4話のあらすじ/10月31日(火)放送】 
夫の武(勝村政信さん)に同じ職場で働いていることがバレてしまった郁子(西田さん)は離婚を切り出し、勢いのまま子どもたちを連れて家を出てしまう。行く当てがないところ、上司の八田(渋谷謙人さん)に偶然出会い事情を説明すると「しばらくうちに泊まりませんか?」と言われ、そのまま八田の家に泊まることに。一方ほのか(香音さん)は、本命の秀一(杢代和人さん)の結婚をSNSで知ることに……。

関連記事
西田尚美さんインタビュー「娘には、自分で考えられる人間になってほしい」

撮影/加藤貴史 取材・文/山本真沙美 スタイリング/下山さつき(クジラ) ヘア&メイク/光野ひとみ [掲載協力]IHNN

RELATEDこの記事に関する記事

ARCHIVESこのカテゴリの他の記事

TOPICSあなたにオススメの記事

PICK UPおすすめ