2時間で5品完成『基本の時短おせち』のレシピ。段取りとスケジュール/オレぺ史上最速
12月も半ばを過ぎ、そろそろ気になり始めるおせち作り。とはいえ、忙しい年末に何日もかけるのは正直大変……。
そこで今回は、定番5品を作業時間2時間で完成させる、オレペ史上最速のおせちレシピをご紹介! 時短でも味はきちんと本格派。これさえあれば心強い、永久保存版の超特急レシピです。
2時間おせちのタイムテーブル

105分で『黒豆』のレシピ

煮る時間は1時間30分でOK! その間はほったらかしにできるから他のおせちにとりかかりましょう。甘さ控えめ、あっさりした味わいで豆の味わいが際立ちます。
材料(3~4人分)
黒豆……1カップ(約150g)
〈A〉
水……5カップ
砂糖……200g
重曹(料理用)……小さじ1/2
しょうゆ
前日の下準備

黒豆は割れているものを除いてさっと洗い、ざるに上げる。口径約20cmの鍋に〈A〉 を入れて中火にかけ、充分煮立ったら黒豆を加えて火を止める。すぐにふたをして6時間以上おいてもどす。
POINT
重曹のおかげで煮汁をググッと吸収!
作り方

(1)鍋にしょうゆ小さじ2を加えて中火にかけ、煮立ったらアクを取って弱火にする。ぬらしたペーパータオルで落としぶたをし、ふたを少しずらしてのせ、90分ほど煮る。
※途中、煮汁が少なくなって豆が煮汁から出てきたら、水適宜をたしてひたひたの状態にする。

(2)黒豆に竹串を刺してみて、すっと通るようになったら火を止め、そのままさまして味を含ませる。
保存期間
冷蔵庫で4日間(盛りつけは清潔なスプーンで)
使わなかった黒豆は……

いり黒豆に
黒豆1カップ(約150g)はさっと洗って耐熱のボールに入れ、熱湯2カップを加えて1時間おく。黒豆の水けを拭き、オーブン用シートを敷いた天板に広げて、160℃に予熱したオーブンで40~50分焼く。この状態で保存びんなどに入れ、常温で2~3カ月保存可能。そのまま食べたり、煮ものに入れても。

[いり黒豆]で黒豆ご飯
米2合(360ml)は洗ってざるに上げる。炊飯器の内がまに入れ、塩小さじ1/2、いり黒豆の1/2量(約85g)、水2カップを加えて普通に炊飯する。
40分で『煮しめ』のレシピ

味つけのベースを塩にすると、軽やかで飽きのこない味わいに。色も鮮やかに仕上がります。鶏肉と野菜のうまみで、だし汁なしでも充分おいしい。
材料(2~3人分)
鶏もも肉……1枚(約250g)
れんこん……1節(約150g)
ごぼう(小)……1本(約150g)
にんじん……1/2本(約80g)
生しいたけ……4個(約60g)
〈A〉
水……1/2カップ
砂糖……大さじ1
しょうゆ……大さじ2
みりん……大さじ2
塩
サラダ油
作り方

(1)ごぼうはたわしでこすってよく洗い、皮つきのまま幅1cmの斜め切りにし、水に5分さらす。れんこんは皮をむき、幅1cmのいちょう切りにする。にんじんは皮をむいて一口大の乱切りにする。しいたけは軸を切り、大きいものは半分にそぎ切りにする。ごぼうの水けをきってれんこんとともにボールに入れ、塩小さじ1/4をまぶして5~10分おく。鶏肉は余分な脂肪を取り除き、8等分に切って別のボールに入れ、塩小さじ1/4をまぶす。〈A〉 は混ぜる。
POINT
塩を使ってしっかり煮込んだ味に!

(2)直径20cmのフライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして並べる。2分焼いたら上下を返し、1~2分焼いて取り出す。

(3)(2)のフライパンにそのままごぼう、れんこんを広げ入れ、にんじん、しいたけ、(2)の鶏肉をのせる。

(4)〈A〉を注いでふたをし、中火で煮立てる。1分たったら弱火にし、15分ほど煮る。火を止め、そのままさまして味をなじませる。
POINT
重ね蒸し煮なら、煮汁が無駄なくいきわたる! さめる間に味がしみるので、フライパンに入れたままさめるのを待ちましょう。
保存期間
冷蔵庫で4日間
華やかにしたいときはあしらいをプラス

扇にんじん
にんじん(分量外)は皮をむいて長さ4.5cmに切り、縦に幅1cmに切る。さらに縦半分に切って、長さの2/3くらいのところまで2~3mm間隔の切り込みを入れる。耐熱のボールに入れて水1カップを注ぎ、ラップはかけずに電子レンジ(600W)で2分ほど加熱し、水けをきる。切り込み部分を扇状に広げて飾る。

矢羽根きぬさや
きぬさやは耐熱のボールに入れて水1カップを注ぎ、ラップはかけずに電子レンジで1分ほど加熱し、水けをきる。両端にV字の切り込みを入れる。
10分で『田作り』のレシピ

定番の甘辛しょうゆ味は焦げやすいので、作りやすく食べやすいキャラメル味に。ふわりと広がるバターの香りはしょうゆ味が多いおせちの中でほどよいアクセントになります。
材料(2~3人分)
おつまみ小魚(アーモンド入り)……70~80g
サラダ油
砂糖
バター
しょうゆ
作り方

(1)バットなどにアルミホイルを敷き、サラダ油を薄く塗る。小さめのフライパンに砂糖50g、水大さじ1を入れてかるく混ぜ、中火にかける。さわらずに加熱し、褐色になってきたらバター10gを加え、バターが溶けてきたら火を止める。

(2)おつまみ小魚、しょうゆ1~2滴を加えてからめるように混ぜる。 (1)のバットにのせて広げ、手早くさます。
保存期間
常温で4日間
45分で『紅白なます』のレシピ

時間のかかるせん切りを太めに変更。保存袋で調味すれば洗いものが出ないし、なにより気がラク。さっぱりとした甘酢味は口直しにぴったりです。
材料(2~3人分)
大根……250g
にんじん……1/3本(約50g)
〈A〉
塩……小さじ1
水……大さじ1
〈B〉
砂糖……大さじ2~3
酢……大さじ4
塩……小さじ1/2
ゆずの皮のせん切り……適宜
作り方

(1)大根は皮をむき、斜め薄切りにしてから幅5mmに切る。にんじんは皮をむき、斜め薄切りにしてから幅3mmに切る。合わせて保存袋に入れ、〈A〉を混ぜてから加え、振り混ぜて口を閉じ、30分ほどおく。
POINT
保存袋なら洗いものなし。味もしっかりなじむ

(2)袋の口を開けて、水けを絞る。

(3)〈B〉を混ぜてから(2)に加え、袋の上からもみ混ぜて全体にからめる。ゆずの皮のせん切りを混ぜる。
保存期間
冷蔵庫で4日間
風味を変えたいときは

ゆずの皮を加える前の紅白なますの1/2量に、レモン(国産)の輪切り6枚、オリーブオイル小さじ2を加えて混ぜれば、サラダ風に。一味唐辛子2ふり、ごま油小さじ2、万能ねぎの小口切り3本分を混ぜれば、中華風の味わいが楽しめます。
35分で『栗きんとん』のレシピ

さつまいもは皮を厚めにむいて、鮮やかな黄金色に仕上げましょう。多めの水をふってレンチンすれば蒸し上がりしっとり。やさしい甘さのきんとんは大人も子どもも大好きな味です。
材料(2~3人分)
さつまいも……1本(正味250~300g)
栗の甘露煮のシロップ……大さじ4~5
栗の甘露煮……6個
砂糖
作り方

(1)さつまいもは幅2cmの輪切りにし、皮を厚めにむいて半月切りにし、水に5分さらす。栗の甘露煮は4等分に切ってボールに入れ、シロップ大さじ1をからめる。

(2)耐熱のボールにさつまいもを入れ、水大さじ6(90ml)をふる。ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で10分ほど加熱する。取り出してラップをはずし、上下を返す。ラップをぴっちりとかけなおし、10分ほどおいて余熱で蒸らす。
POINT
レンチンで時短。余熱も上手に使って!

(3)余分な水分があれば捨て、さつまいもを泡立て器でつぶし、砂糖大さじ5~6、残りのシロップを加えてぐるぐると空気を含ませるようによく混ぜる。温かいうちに栗を加えてさっと混ぜる。
POINT
泡立て器でぐるぐる混ぜればOK!さつまいもをつぶしたときに、、白いつぶつぶがあるようだったら、水小さじ1~2をたしてよく混ぜましょう。
保存期間
冷蔵庫で4日間
茶きんしぼりにしても

ラップに栗きんとん大さじ3~4(約40g)をのせ、ラップの端をまとめてしぼり、茶きんしぼりにする。ラップをはずし、黒いりごま、ピンクペッパー、ドライフルーツの角切りなどをのせればより華やかに。
〈間に合う〉だけじゃない、〈満足できる〉こだわりおせち。今年の締めくくりも、新しい年のはじまりも、食卓から心地よく。どうぞ、よいお年をお迎えください。
料理/小田真規子 撮影/福尾美雪 スタイリング/駒井京子 文/池田なるみ








