気になるトピックスを毎日お届け!!

【糖尿病専門医がアドバイス】何だか疲れがとれない…糖質疲労を防ぐ朝食のとり方とは?

朝からなんだか疲れている、食後に眠くなる……そんなサインを感じたら〈糖質疲労〉かもしれません。

糖質をとりすぎることで血糖値が急上昇し、その後急降下。このアップダウンが、体のだるさや集中力の低下をまねきます。慢性化すると、将来的な健康リスクにつながることも。

まずは、あなたの朝食のとりかたについて確認してみましょう! 糖尿病専門医・山田悟先生にOK・NG事項について教えてもらいました。

「朝はパン派!たくさん食べると元気が出ます」

パンだけ食べるのはNG。脂質とたんぱく質もとって

食パン1枚(4枚切り)の糖質量は40~45gほど。1回の食事で目安となる糖質量が40gなので、6~8枚切りにしましょう。また、パンといっしょに目玉焼きとベーコンを食べるなど、食後高血糖を抑える脂質とたんぱく質を組み合わせることも重要です。

「朝食は食欲も時間もないのでスムージーだけ飲んでいます」

栄養素が果糖やショ糖にかたよりがちで食後高血糖になりやすい

おかずをしっかり食べた後にス ムージーを飲むのはまだOKですが 、朝食がスムージー単品というのはNG。スムージーに使うフル ーツの果糖が血糖値を上げるうえ、食後高血糖を防ぐ脂質とたんぱく質も不足しています。同様の理由で 、「 朝食はフルーツだけ」というのもNG。

「食べすぎた翌朝は朝食を抜いて調整しています」

朝食抜きはもっとも食後血糖値が上がりやすい

朝食を抜くと、昼食や夕食の後に血糖値が上がりやすくなることがわかっています。前夜に食べすぎておなかが重いときも少量でいいので、脂質とたんぱく質を中心に朝食は必ずとるようにしましょう。量を減らすなら、昼食や夕食でバランスをとるのがベターです。

「なんとなく不調……」を放っておかず、まずは朝食から整えてみて。少し見直すだけで、1日のコンディションが変わるかもしれません。

毎朝の一食を、自分をいたわる時間にしてみましょう。

『オレンジページ』2025年10月17日号より)

教えてくれたのは……山田 悟さん

糖尿病専門医。北里大学北里研究所病院院長補佐・糖尿病 センター長 。日本における糖質制限のトップドクターとして、患者の生活の質を高める糖質制限食を糖尿病治療に積極的に取り入れている。著書に『糖質疲労』『脂質起動』(サンマーク出版)など多数。

あわせて読みたい

監修/山田 悟 イラスト/蔵元あかり 原文/池田 泉  文/池田なるみ