
災害用備蓄、実際起きたら『思った様に使えなかった』声多数。そうならない為には?

〈もしも〉のときのために買いそろえた災害用グッズ。万全の体制を整えたつもりでも、実際の災害現場では「思ったように使えなかった」という声も少なくないそう。
そのような事態を避けるため、災害レスキューナースの辻直美さんに防災備蓄のヒントを教わりました。
購入後、まずは一度使ってみて!
備蓄品を『買って満足』するのは絶対にダメ。避難生活を少しでも快適にするためには、必ず一度は試して、使い勝手を確認し、心地いいと感じるものをそろえましょう。
使いづらいもの、合わないものは、買い替えの検討を。100均なら気軽に買い替えられるので、お試し 使いに◎。
日本は今後、インバウンド等の影響もあり、避難所への避難が困難になる可能性大。災害時は、自分のことは自分で守るのが鉄則。備えておいて損はありません。
食材の備蓄をしている家庭は多いですが、それ以外の調理グッズなどもそろえておきましょう。
災害用に調理グッズの備えも忘れずに!
湯せん調理袋

●食品用湯煎調理袋
30枚入 110円/DAISO
災害時は、できるだけガスや水を使わないようにするのが鉄則。必然的に、沸騰したお湯に入れて加熱するだけの湯せん調理が主流になります。湯せんができるポリ袋もストックを。
ウォータータンク

●折りたたみ ポリタンク (コック付)
3.5リットル 440円/DAISO
応急給水所や避難所で水をくむ際は、水を入れる容器を持参する必要があります。ウォータータンクは中を洗って常にきれいにしておき、事前に水もれ等がないか確認を。劣化しないよう冷暗所で保管しましょう。
「買っただけで安心」にならないよう、使う視点で備蓄を見直すことが大切です。日常の延長で取り入れられる工夫から始めて、防災グッズを自分に合った形に整えてみてください。

国境なき医師団で活動した後、 阪神・淡路大震災を経験。その後、国際緊急援助隊医療チー ムにて救命救急災害レスキューナースとして活動。現在はフリーランスのナースとして、講演や防災教育を行う。
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監修/辻 直美 イラスト/あべさん 原文/和栗 恵 文/池田なるみ