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編集者が本当に作り続けるオレンジページレシピ40

『オレンジページ』に掲載された料理は、累計何と……数万点以上! 星の数ほどある中で編集者が「リアルに作り続ける」愛用レシピとは?

料理副編が10年間作り続ける。プロの技を詰め込んだ〈黄金比〉の鶏の照り焼きとは?

編集者が本当に作り続けるオレンジページレシピ40

『オレンジページ』は今年創刊40周年。誌面で紹介された数万点以上(!)のレシピのなかから、歴代の編集者40名が「リアルに作り続けるレシピ」を、リレーブログで紹介します。
>>前回/食べた時の絶対の感動を約束します。編集長が50回以上リピする『究極のフライドポテト』
今回担当するのは、『オレンジページ』副編集長・オーハシ。企画から10年以上作り続ける、”かっこいい”鶏の照り焼きとは?

照り焼きの極意は、藤井先生から学びました

つやっつやな見た目、たれの絶妙なとろみ具合など、とにかく藤井恵先生の照り焼きがかっこよすぎる……とずっと思っていました。その極意を自分自身が知りたくて立案し、担当した企画が2014/10/02売の「照り焼きを極める!」
たれの配合のことや、煮詰め具合の見極め方など、先生にとことん聞いて誌面作りしたことを今でもよく覚えています。タイトルページも、最初から絶対にフライパン中の臨場感たっぷりの写真1枚で構成したく、その撮影にこだわったのも思い出。鶏の照り焼きはもちろん、ぶり、つくね、肉巻きなど、先生にレシピをベースにいろいろな照り焼きを作り続けています!

こんがりと焼いたもも肉に、濃厚なたれがからんで絶品!
『鶏の照り焼き』のレシピ

材料(2~3人分)

鶏もも肉(小)……2枚(約400g)

〈黄金の照り焼きだれ〉
しょうゆ、酒……各大さじ2
砂糖、みりん……各大さじ1

水菜のざく切り……1/4わ分(約50g)
サラダ油

下ごしらえ

(1) 鶏肉は室温にもどす。
黄金の照り焼きだれの材料を混ぜる。

作り方

(1)鶏肉の下ごしらえをする
鶏肉は余分な脂肪を取り除き、身の厚い部分に5mm間隔で切り込みを入れる。こうすると、火の通りが均一になる。
(2)鶏肉を焼きつける
フライパンにサラダ油大さじ1を強めの中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして並べ入れる。均一にこんがりと焼き色がつくよう、フライパンをときどき揺すりながら、木べらで全体を押しつけて3~4分焼く。
★POINT
鶏肉を香ばしく焼くこともおいしさの秘訣! 全体にしっかりと焼き色がつくよう、木べらで押さえて。
(3)ふたをして蒸し焼きにする
裏返してふたをし、中火にして4~5分蒸し焼きにする。ここで中までしっかりと火を通す。
(4)火からおろし、たれを加える
火を止め、余分な脂をペーパータオルでよく拭き取る。フライパンをいったん火からおろし、照り焼きだれを加える。
かんかんに熱されたフライパンはいったん火からおろし、たれが焦げるのを防ぎます。
(5)たれをからめながら、煮つめる
再びフライパンを中火にかけ、フライパンを揺らしながら鶏肉にたれをからめる。ときどき肉を返しながら、たれの泡が大きくなって、しっかりととろみがつくまで2~3分煮つめる。鶏肉の凸凹にたれがたまるとろみ具合も目安。食べやすく切って器に盛り、水菜を添えて、フライパンに残ったたれをかける。
★POINT
仕上げの「煮つめ」が最大の山場! たれの泡の大きさをよく見て、ぶくぶくと大きくなってきたらとろみがついたあかしです。

『鶏の照り焼き』を作り続けるワケ

【その1】しょうゆ:酒:砂糖:みりん=2:2:1:1 の黄金比
この照り焼きだれの黄金比がとにかくわかりやすい。砂糖、みりんの〈甘い調味料〉は、しょうゆ、酒の半分 と覚えておけば、味がぴたりと決まるのです。ちょっと甘くしたいな~というときは砂糖を増やしたり、きりっとした味に仕上げないな~というときは、砂糖やみりんを減らしたり。そのときの気分で自分でカスタマイズできるのも、この黄金比がベースになっているからこそ!

【その2】泡の大きさでとろみを見極める
意外と加減がつかめないのが、たれの煮詰め具合。藤井先生に「たれの泡の大きさをよく見て、ぶくぶくと大きくなってきたらとろみがついたあかし」と教わってから、タイミングがつかめるように。この見極めさえできれば、いつでも絶妙なとろみ具合のたれに仕上がります。

【その3】決め手は“焼き色”のかっこよさ
たれの配合や煮詰め具合のほか、先生から学んだことは、たれをからめる前に素材にしっかり焼き色をつけることの大切さ。中途半端な焼き色だと、たとえたれがいい感じに煮詰まっても、なんだかしまりのないビジュアルに。こんがりとした焼き色も、藤井先生の照り焼きのかっこよさを生む大事なポイントなのだとよくわかりました。

オレンジページ副編集長・オーハシ
神奈川県出身。9歳と4歳の女子2人を子育て中。週末は早めに入浴を済ませ、お酒を飲みながら料理をするのが何よりの楽しみ。うさぎ占いは野うさぎ。
過去の連載はこちら

料理/藤井恵 撮影/澤木央子