こんにちは、料理家の長谷川あかりです。この連載では、料理で当たり前と思いがちなひと手間を省いてもおいしくできるレシピを紹介していきます。>>「長谷川あかりの日々の料理これでいいのだ」一覧はこちら4月も終盤。新生活でなにかと忙しい日々が続いていたかたも多かったのではないでしょうか。バタバタした日々が続くと、気持ち的にも時間的にも余裕がなくなってしまって、料理を作るのがしんどくなってしまいますよね。そんなには、無理をせず思い切って休憩するのがおすすめです。お総菜を買ってきたり、外食に頼ったりして、自分の心と体を休めることに集中してください。ただ、いちばん困ってしまうのは、「料理する気力はないけれど、お総菜や外食の気分じゃない」というとき。私にもよくあります。そんなときに私がおすすめしているのは、炊き込みご飯です。材料をそろえて炊飯器に入れ、スイッチを押すだけであっという間に完成しますし、ごちそう感もあって気分が上がるので、忙しくて料理がおっくうなときこそ炊き込みご飯がいいんです。ということで今日は、とっても気楽に作れてごちそう感たっぷりの「ゆずこしょう風味の鯛めし」を紹介します。鯛めしと聞くと、むずかしそう! と思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、今回のレシピは、刺し身用の鯛のさくを使ったとっても気楽なレシピです。ふだん使いにもおすすすめですし、ゴールデンウィークやこどもの日などのイベント時にも盛り上がること間違いなしです。ぜひ作ってみてくださいね。
『ゆずこしょう風味の鯛めし』のレシピ 鯛は刺し身用のさくを使って下処理いらず!炊飯器に材料を入れるだけ&ゆずこしょうでワンランク上に。 鯛めしといえば、小ぶりな鯛をまるごと使った料理をイメージする人もいるかもしれませんが、今回はお刺し身用の鯛を使ってさっと作るお気楽バージョンです。内臓やうろこを取ったり、焼いておく必要もなく、そのまま炊くだけ。それだけでうまみたっぷりに仕上がります。また、鯛は小骨が多く、子どもが食べるときにはきれいに取り除かなければいけませんが、刺し身を使用するので小骨の心配がありません。安心してパクパク食べてもらえるところも気楽でいいですよね!そして、炊飯器に材料を入れて炊くだけで完成するのに、手間ひまかけたようなごちそうご飯になる理由が「ゆずこしょう」です。ゆずこしょうの風味をきかせることで、ワンランク上の味わいに! 大皿や平皿に盛りつけて食卓に出すと、特別感もアップしますよ。 材料(2人分) 米……1合(180ml)鯛の刺し身(さく)……80g昆布……5×3㎝程度(1枚2~3g) 〈A〉料理酒……大さじ1みりん……大さじ1/2しょうゆ(あれば薄口)……大さじ1/2塩……小さじ1/4ゆずこしょう……小さじ1/4万能ねぎの小口切り……適宜 作り方 (1)米を洗い、具材と調味料を入れる 米は2~3回水を替えて洗って水けをきり、炊飯器の内がまに入れる。Aを加え、水を1合の目盛りまで入れる。鯛の刺し身と昆布をのせ、普通に炊く。(2)盛りつける炊き上がったら昆布を出し、身をほぐすようにさっくりと混ぜ、器に盛りつけて万能ねぎを散らす。ご飯には香ばしいおこげができることも!4人分で作るときは、材料をすべて倍量にしてください。また、お子さんといっしょに食べるときなど辛みが気になるときは、Aからゆずこしょうを抜いて、炊き上がったあとに取り分けてから混ぜ込んでもOKです。
あつあつのおみそ汁といっしょに食べる鯛めしは格別です。さめてからもとってもおいしいので、おにぎりにして食べるのもおすすめですよ。次回は5/27(土)更新予定。『豚肉とあさりのカレー』を紹介します。お楽しみに! 長谷川あかり料理家、管理栄養士。雑誌やWEB、食品メーカーなどに幅広くレシピを提供。子役としてデビュー後、女優として活躍。料理で人に喜んでもらった経験から料理家の道をめざす。自身のSNSで数多くのレシピを紹介し、発見のある組み合わせと手軽なレシピが大好評。著書に『クタクタな心と体をおいしく満たす いたわりごはん』(KADOKAWA)。Twitter:@akari_hasegawa