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東日本大震災から10年目を迎え、生産者のみなさんの絶え間ない努力によって、さらにおいしさを増した「福島の食」。今では食材が市場に復活し、震災前と同様に手に入るようになりましたが、じつはまだまだ知られていない魅力的な食材がいっぱいあります。

そこで、「おいしい福島」を求め、中国料理のシェフ、五十嵐美幸さんが現地をめぐり、天然ヒラメや無農薬の米など、納得の食材をチョイス。1月31日(日)に、その食材を使った「福島食材の魅力に迫る絶品★料理教室」がオンラインで開催されました。当日の様子をまとめた動画はコチラ
「中国料理 美虎」オーナーシェフ 五十嵐美幸さん
実家の中国料理店で腕を磨き、22歳のとき、フジテレビ「料理の鉄人」に当時最年少挑戦者として出演し注目を集める。2008年、中国料理 美虎(みゆ)を開店。料理の企画・開発など料理に関連するさまざまな分野で活躍している。「福島食材の魅力に迫る絶品★料理教室」が開催されたのは、オレンジページ本社内にある「コトラボ新橋」。当選者20名がオンラインで受講しました。
最初に、「中国料理 美虎」オーナーシェフ五十嵐美幸さんと、助手を務めるオレンジページスタッフが、Zoomのギャラリービューで参加者全員と対面し、笑顔で手を振ります。 「今回の講座にあたり、五十嵐さんとともに去年、12月初旬に福島県を訪れました。天然ヒラメを送ってくださった柴栄水産の柴さんは浪江町、有機栽培米コシヒカリを送ってくださった新妻有機農園の新妻さんは広野町。海側の浜通りのエリアにある2つの町ですが、 震災の爪痕は大きく異なっていました」とオレンジページスタッフが地図を見ながら解説。  五十嵐さんもうなずき「2021年で東日本大震災から10年となりますが、浪江はまだ復興途上という印象を受けました。そんな水産業が大変ななかで、今回取材した柴栄水産さんはすばらしい取り組みをしていらっしゃいました」と感心されたことを話されました。

今回作る料理は、そんな柴栄水産のヒラメと、有機栽培米コシヒカリ「あひる米」を使った「ヒラメの中華風ちらしずし」です。 その後、オンライン上で、実際に五十嵐さんたちが現地を訪れた動画が流されました。明治30年から営んでいる柴栄水産は、震災後9年ぶりに事業を再開したばかりの鮮魚仲買業者で、とれたてのヒラメを生きている状態で五枚おろしなどにして販売しています。浪江町にある柴栄水産を訪れた五十嵐美幸さん さばきたてのヒラメの刺し身をいただいた五十嵐さんは「透明度が違いますね。なめらかさがあるのにぷりぷりしてます。見事です」と感動した様子。

また、新妻有機農園では、有機肥料の土壌にアヒルを放つ「あひる農法」のレクチャーを受けました。「あひる米」を口にした五十嵐さんは「かめばかむほど甘みが出て、最高でした」と、そのおいしさにうなります。あひる米からつくられた「特別純米酒 初代 鶩(あひる)」とも相性抜群だそうです。広野町にある新妻有機農園を訪れた五十嵐美幸さん

新妻さんによると震災以降、風評被害が大変だったと明かし「たとえ同じ種類の野菜であっても、作るたびに毎回検査をしますが、そういう情報がなかなか消費者のかたがたに伝わらなくて」と、福島の野菜の安全性についてもしっかりアピールされました。そんな数々の困難を乗り越えてきた福島の生産者のかたがたの真摯な取り組みを聞いて、 五十嵐さんは「本当にありがたいです。こういうかたたちがいてくれるからこそ、私たちはおいしいごはんが食べられるので」と、心から感謝しました。
あひる米からつくられた「特別純米酒 初代 鶩」を紹介する五十嵐美幸さん今回作った料理は「ヒラメの中華風ちらしずし」です。五十嵐さんは「このちらしずしは、3種の具材が特徴なので、今日はこの一品がみなさんの得意料理になるように、しっかり作っていきましょう!」と笑顔でスタート。
まずはすしめし作りですが、なんと、すし酢ではなく、市販のらっきょうと豆板醤を使うという中国料理のシェフならではのアイディアを聞き、参加者のかたがたも興味津々の様子。
五十嵐さんによると「あひる米は、お米の食感とうまみが強いので、すしめしにしてもすごく力強さを感じてもらえると思います。豆板醤でうまみを入れると、ぐっとおいしくなるし、お米がピンクになるのでかわいいです。辛いのが苦手なかたはおみそでもいいです」 とのこと。ヒラメの大きな切り身を使う分だけカットした五十嵐さんは「大きいですよね」とほれぼれ。「立派なヒラメ。ヒラメはかんきつ類のたれが合うので、ゆずの皮を入れますが、みかんの果肉を混ぜてもおいしいです。ちらしずしで全部使わないので、残りはそのままお刺し身でいただいてください」。 参加者が調理をスタートすると、五十嵐さんはギャラリービューを見ながら、いろいろな アドバイスをしてくれました。親子で参加されているかたも目にし「お子さんも手伝ってくれていいですね」とほっこりしていました。参加者それぞれに目をくばり、交流できるのが、オンライン教室ならではのよさ。たとえば今回のちらしずしでは、菜の花をそれぞれの家庭で用意してもらったのですが、五十嵐さんによると、大きさや太さによってゆで時間がかなり異なるとのこと。「みなさんの菜の花を見せてください」と声をかけ、その大きさを確認したうえで「小さく細い場合は6秒、通常の大きさだと15秒で。ゆですぎは禁物です。ゆでたら決して水につけず、おか上げして、あとは余熱で火を通すと茎がいい感じになります」と的確な指導をしてくれました。また、「菜の花ではなく他の野菜でも代用できますか?」という質問が入ると、五十嵐さん は「小松菜やアスパラでも合うと思います。小松菜の場合は半分に切っておきましょう」 と、そのつど、丁寧に答えてくれます。
このゆでた菜の花には、釜揚げちりめんとくるみを混ぜます。「これだけでもおつまみになりますので、作り置きしておくと便利です」とのこと。実際に味見をした参加者から「おいしい!」という声も上がりました。

また、五十嵐さんがおすすめするのが、手軽に作れるというかにかまとねぎを和えたものです。「うちの子どもは、かにかまをいまだにかにだと思ってだまされてますから」とおちゃめなトークで笑いをとったあと、かにかまとねぎに、熱したサラダ油をかけます。 「温めた油をかけると、ジュワーッと音が出ます。ただ、熱いから無理せずに。でき上がったら、これだけでもおつまみになりますよ」と五十嵐さん。それぞれがちらしずしの具でありながら、単独で作り置きのメニューとしても味わえる点がすばらしい。

完成したすしめしに、ヒラメ、菜の花、かにかまの具をそれぞれにトッピングして、3色が美しいちらしずしが完成しました。 完成したヒラメの中華風ちらしずしとあひる米、「特別純米酒 初代 鶩」

五十嵐先生は「今日は、インスタ映えするように3色を分けてトッピングしましたが、全部を散らして、最後にヒラメをのせてもOKです。食べるときには、混ぜて召し上がってみてください」とのこと。 また、それぞれのトッピングは、おつまみにも最高です! と教えてくれました。

いよいよ試食! 全員で「いただきます!」をして、作った料理をほおばります。生産者である新妻有機農園の新妻さんも、おいしそうに食べている参加者の姿を見て、うれしそうです。

試食のあと、感激のコメントが多数、寄せられました。「すごくおいしくて、息子もどんどん食べています」「ヒラメを家でいただくことは初めてでしたが、上手に解凍すれば、こんなにおいしいのか! と感激しています。うちの定番にしたいと思います」と子どもから大人まで大好評です。
なかには「らっきょうが苦手でしたが、食べたら食感もいいし、香りもいいし、こんなの が家庭でいただけるなんて、すごいと思います」「菜の花が苦手でしたが、くるみとあえるとおいしいです」と、発見も大きかったようです。
また「ついつい、作っている最中につまみ食いをしすぎて、総量が減ってしまいました」「(コロナ禍で)自宅で自炊ノイローゼでしたが、新しい風が吹きました」という声も。

絶賛コメントを聞いた新妻さんは「さっきからおなかがグーグー鳴ってます。うちでも今夜作ってもらおうかなと」とうらやましそうに言うと、五十嵐さんからも思わず笑みがこぼれました。続いて、参加者たちが手書きをした生産者の方々への感謝と激励のメッセージカードが画面に映し出されました。感無量の表情の新妻さんは「こうやってみなさんと知り合いになれたことは、今後の糧になります。われわれも誇りを持って農業をやっていきますので、SNSなどをのぞいていただけたらと。今後もいろんなイベントもやっていきますので、よろしくお願います」とアピール。大盛況のなか、イベントは幕を閉じました。
ヒラメの中華風ちらしずし
ヒラメの中華風ちらしずし レシピはこちら>>
五十嵐美幸さんがおすすめする福島の食材は、生産者のみなさんのオンラインショップのほか、「ポケットマルシェ」からも購入できます。絶品レシピをぜひ、作ってみませんか。購入サイト取扱店等の情報はメールまたは電話でお問い合わせを。

■柴栄水産
福島県双葉郡浪江町大字請戸字古川15-7
TEL:0240-23-5411
URL:http://www.shibaei.co.jp/
Email:info@shibaei.co.jp
○ヒラメは本社併設の直売所で販売、発送しています。

■新妻有機農園
福島県双葉郡広野町大字折木字東下40-3
TEL:0240-27-3352
URL:https://niitsumayuukinouen.wixsite.com/website
ポケットマルシェは、顔の見える生産者と直接やりとりをしながら、旬の食材を購入することができるオンラインマルシェ。登録している生産者数は約3300名、登録しているユーザーは約22万人(2020年9月時点)と日本最大の産直ECサイトです。米、野菜は 〈ポケマル〉からも購入できます!
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二人の感動場面はこちらでチェック!
※経済産業省ホームページに遷移します


協力/経済産業省


撮影/宮川 久(取材) 豊田朋子(料理) 取材・文/山崎伸子


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