洗った後の食器や干した後の洗濯物……日々の暮らしでストレスを感じるのが、家事の後の「移動や片づけ」ってこと、意外とありませんか?
整理収納コンサルタントの本多さおりさんのお宅は、収納や動線を重視した間取りを実現して、家事の負担を約3割減らせたそう。家事を効率よくこなす、本多さん流の収納の工夫をご紹介します。
●ランドリー・洗面所まわり編
オープン収納で道具に手が出る仕かけに
ランドリーや洗面所は、ドアのないフルオープンに。玄関~キッチンの壁伝いに洗面台と洗濯機を配置し、廊下と作業スペースを兼用しています。
「以前は洗濯物をベランダに干しに行くのに、扉を開けて角を曲がってと動線が長くて……。でも今は一直線でベランダに。家事動線にじゃまがいっさいありません」
洗濯用品や掃除道具もしまい込まず、オープン収納に。近くの壁面にフックやマグネットホルダーでつるすなど、ダイレクトに手が届くようにしています。「どこへ行くにも通る場所なので、通りすがりに目に入り、ついでにお風呂のお湯をはろうなど『ついで家事』がしやすいんです。気づきやすいしくみにしたことで、夫の家事参加も増えました」
アメニティは かごにまとめて、置きっぱなしを防止
玄関から丸見えの洗面台は、なるべく物を置かずすっきりと。洗面用品は持ち手つきのかごにまとめ、ふだんは背面の棚に収納し、使うときに洗面台に移動します。出し入れが一度ですむうえ、掃除もしやすい。
洗濯の道具はひっかけ収納でとりやすく
物干しポールや棚受けにS字フックをひっかけ、ハンガーや角型ピンチをつるして収納。とるときにからまないので準備にもたつかず、サッと干せます。ポールは洗濯物の一時置き場にも。
フロアモップは壁づけホルダーにつけて取り出しやすく
ランドリーや脱衣所、洗面所は、床の汚れが目立つもの。「気づいたときにサッと拭き取れるよう、近くの壁にモップホルダーを取り付け、フロアモップを収納。好きな高さにできるので、ロボット掃除機も通れます」。
洗濯機の側面にごみ箱やティッシュをくっつけ収納
「床や洗面台に物を置くと、掃除の際に動かす手間がかかって……」。洗濯機の側面にマグネット式のホルダーやごみ箱をくっつけて浮かせれば、すぐに掃除が始められます。じか置きで気になる接地面の汚れ防止にも。
オープン収納にすることで洗濯用品や掃除道具へのアクセスを良くしたうえで、さらに取り出しやすい収納方法も実践している本多さん。家族が家事に参加する頻度が増えるのも納得の仕かけづくりです。収納法も取り入れやすいものばかりなので、すぐに試したくなりますね。
教えてくれたのは……本多さおりさんラクで快適な暮らしのしくみづくりを模索しつづける整理収納コンサルタント。収納のお悩み相談会のほか、雑誌や書籍で活躍。
(
『オレンジページ』2021年9月17日号より)
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