
2015.06.11
※2021年7月30日更新
※この記事は、順天堂東京江東高齢者医療センター皮膚科准教授の植木理恵先生への取材に基づいて執筆したものです。
頭がかゆくてフケが出る、背中や顔に赤いぽつぽつが……。
最近、こんな症状に悩んでいませんか?
もしかして、その原因は「肌カビ」かもしれません!
「肌カビ」とは、人や動物の皮膚にすむ常在菌「マラセチア菌」のこと。
真菌(=カビ)の一種で、皮脂をえさにして繁殖します。
かわいいけど、ニクいやつ。
梅雨のこの時期は肌カビの増えやすい時期。
肌カビが異常繁殖すると、肌に刺激を与える物質を増やして炎症を起こしたり、肌細胞を溶かしてバリア機能を低下させてしまいます。すると、かゆみやフケ、背中・顔などの炎症につながってしまうのです。脂漏性皮膚炎も、このマラセチア菌が一因!
では、この肌カビ、どうやって対処すればいいのでしょう。
ポイントは「抗真菌成分」を配合したシャンプーやボディソープを使うこと。通常の洗浄剤では、肌カビの繁殖を抑えられないのです。
また、肌カビの症状はニキビや肌荒れなどと見間違いがち。
たとえば、肌かびによる炎症をニキビだと勘違いし、ニキビ用洗顔料で念入りに顔を洗っても、「抗真菌成分」が入っていないので、いつまでも治らないことに……。
『オレンジページ6/17号』では、肌カビか、そうでないかの見極めポイントや、日常でやりがちな肌カビを増やしてしまうNG習慣をご紹介しています。
かくいう私も、ある年の梅雨、突然頭皮がかゆくなり、フケが出るように。
私って不潔だったの!? 毎日シャンプーしてるのに!
シャンプーをさらに念入りにし、かゆみ止めローションをつけても、なかなか良くなりませんでした。このままずっと「フケ女子」として生きていかなければいけないのだろうか……と悩んだ末に、皮膚科へ。
脂漏性皮膚炎の診断を受け、シャンプーを抗真菌成分入りのものに変えたとたん、うそのように治ったのです!
同じように「私、フケ女子かも……」とひそかに悩んでる女性たち!
そっと肩に手を置いて教えてあげたい……。
「それ、あなたが不潔なわけじゃない。肌かびのせいかもよ?」って。
でも、それは無理なので、『オレンジページ2015年6月17日号』に載せました。
ぜひ、ご覧ください☆
カビよ、さらば!
監修/植木理恵 イラスト/マタキ サキコ 取材/安井まさこ 文/編集部・清
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