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40代以降は要注意。【尿もれ・頻尿・ガスもれ】に効く『骨盤底筋トレーニング』とは?

2024.11.06

骨盤底筋って何?

骨盤周辺にある筋肉や靱帯、皮下組織が集まったハンモック状の組織のことを骨盤底といい、その重要な構成成分のひとつが骨盤底筋です。泌尿器科医の関口先生によ ると、「骨盤底の上には膀胱や尿道などの臓器がのっていて、体幹を下から支える役割」をしているそう。

骨盤底筋は40代以降、だれでもゆるみがち

ところが40代から更年期にかけて、筋力が落ちたり、コラーゲンの質と量が低下したりすることで、骨盤底はゆるみがちに。すると「臓器が不安定な状態になり、排泄がうまくコントロールできず尿もれやガスもれ(おなら)が起こりやすくなります。また、姿勢も悪くなり、血流が滞って冷え性などの原因にも。ただし、骨盤底は骨盤底筋トレーニングを行うことで、再び引き締めることが可能です」。

骨盤底筋がゆるむと、尿漏れ、頻尿、ガスもれ、猫背、冷えなどの原因に!



これだけやればOK!
骨盤底筋BESTトレーニング

骨盤底筋トレーニングは、骨盤底筋を「引き締める」動作と「ゆるめる」動作を繰り返し行うだけ。まわりの目を気にすることなく、いつでも好きなときに実践できます。ただし効果的に行うにはちょっとしたコツがいるので、説明をしっかり読んで!
※イラストは立った姿勢ですが、座った状態でもできます。


➀骨盤底筋をゆっくり引き締める

●肛門と腟と尿道を引き締め、骨盤底筋を引き上げる
まずは、おならを止めるイメージで肛門をゆっくり引き締め、次におしっこを我慢するイメージで腟と尿道をゆっくり引き締めます。最後に、骨盤底筋を中に引き込むイメージでゆっくり引き上げます。5秒くらいを目安に行いましょう。

●息はかるくゆっくり吐きながら行う
引き締めている間は「ふう~」とかるく吐きましょう。息を吐ききるようにいきんだり、息を強く吐いたり吸ったりしながら行うと、呼吸器や腹筋に力が入り、骨盤底筋にうまく力が伝わりません。

②骨盤底筋をゆっくりゆるめる

●肛門と腟と尿道をゆるめ骨盤底筋を下げる
引き締めた肛門、腟と尿道をゆっくりゆるめ、最後に骨盤底 筋をゆっくり下げます。急いでゆるめようとすると腹筋に力が入り、骨盤底筋が押し下げられたり、正しくゆるめることができなくなるので気を つけて。

●ゆるめることで息が体に自然と入る
骨盤底筋を引き締めたときに息を吐いたぶん、きちんとゆるめることができると自然と体に息が入ってくるので、その動きに任せること。急に息を吸うと、骨盤底筋が押し下げられたり、胸だけ動いたりして、正しくゆるめることができません。なお、正しくゆるめられると、ため息になることはありません。

➀~②を5回繰り返す

5回×5を1セットにして、一日3セット(75回)を目標に!


骨盤底筋トレーニングは、立った状態でも座った状態でもできますが、いずれの場合も背すじをまっすぐ伸ばして行うことが大事。「姿勢を正して行うことで、骨盤底筋以外の筋肉に力が分散することを防ぎ、骨盤底筋を効率よく引き締められます」と笹岡先生。外から見えない筋肉なので正しい方法をしっかりマスターすることが大切なのだとか。気になる人は、ぜひトライしてみて!

教えてくれたのは……
関口由紀先生、笹岡愛加先生

女性泌尿器科専門医、女性医療クリニックLUNAグループ 理事長。テレビや雑誌、WEBなどさまざまなメディアを通して、女性特有の体の悩みに答える発信を行っている。著書に『女性の尿もれ・頻尿は骨盤底筋を鍛えて防ぐ!』(PHP研究所)など多数。 https://www.luna-clinic.jp/

女性医療クリニックLUNAネクストス テージ理学療法士。「骨盤底筋トレーニング自体はとても簡単ですが、目で見て確認できないのが難点。間違った方法で行うと効果が半減するので、正しい方法をきちんとマスターしましょう」。

監修/関口由紀、笹岡愛加(女性医療クリニックLUNAグループ) イラスト/松元まり子 原文/池田 泉 文/池田なるみ

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