
[卒業]プロジェクトの終結

ここドイツの教育システムは日本と異なり、
小学校は4年生まで、10歳迄となります。
*勉強に付いてゆけないのでは、元も子もない
小学生であれ、留年を強いられる場合もあり
5年生からは進学校ギムナジウム 、実科学校 、
基幹学校 、総合学校、この4つに振り分けられます。
*実科学校、総合学校からギムナジウムへ這い上がって
来る子も居れば、その逆もあり
日本では小学○年生、中学○年生、高校○年生と
呼びますが、ドイツでは「小学校4年生」が終わると
5年生、6年生、7、8、9、10年生となる。

日本の中高一貫生教育にあたるギムナジウム。
卒業するに当たり、大学進学のための資格
アビトゥアを取得出来た者だけが大学への
進学が許されます。
直ぐに大学へ行かず、1年間ワーキングホリデーを
楽しむ子も居れば、1年間ユッタリ過ごす!なんて
子も居るそうです。
*日本人の私にはサッパリ理解できぬ感覚
ギムナジウムでの8〜9年間の成績+アビトゥア卒業試験
の点数によって成績がつけられます。
ドイツでは紙のテストが全てではなく、
重要なのは発言力。この発言力が成績の50%を
占めるのです。*これまた日本人の私は意義あり
アビトゥアを取得すると大学受験をする必要は
無い。しかし、希望する大学の全ての学部に
入れるかと言えば、そうでは無い。
医学部や人気の高い心理学部を目指す場合は、
ほぼ満点の成績でなければ入る事は厳しく、
空きを待つ、或いは更に良い成績を
目指して自ら留年する人も珍しくありません。
金銭に余裕があれば、隣国の私大で学ばせる、
そんな話もよく耳にします。
ちなみにドイツに塾は無く、家庭教師を付ける家は
チラホラ。試験前になると御近所に頼まれては
数学を教えに行く長男でした。
日本では学士を取るために最低4年大学に通いますが、
ドイツでは試験に一発クリアすれば3年間(6 セメスター)
修士を取得するには+2年間(4 セメスター)です。
人気の無い数学部、物理学部はアビトゥアの
成績が今ひとつであれ、問題なく入る事は出来る。
大学を卒業できる人の確率はというと半数以下で、
長男の数学部では、1 セメスターが終わると2割減り、
2 セメスターが終わる頃には3割減。
4 セメスターが終わろうと
している今、生徒は3割にまで減っています。
数学部は今も昔も80%以上が脱落
(学部変更或いは退学)してしまうそうです。
物理学部を選択した姪っ子は、授業に付いて行けず、
1 セメスターで脱落。情報処理(IT)学部へ
移ったものの30歳目前とした今、その話題に
一族は誰も触れることは出来ません。?
また、甥っ子は法学部の卒業試験で壁にぶつかり、
そこから歴史学部に変更。卒業したのは32歳です。
好成績でアビトゥアを取得した、もう1人の甥っ子は
大手企業に就職。親の望む デュアルシステムを
受け入れず、そのまま働いています。
医者の両親を持つ、知人の子は申し分無しの成績で
ありながらも医学部の席を得られず、救急隊員として
働きながら5年待った末に医者を諦め、
なんと刑事になりました。
薬学部から医学部へ移り、医者になっている友人も居ます。
選択肢は幅広い。
他の州の大学で学ぶともなると、部屋代+食事代、
雑費諸々。WGと言い、他の数人との
共同生活で生活費を抑える事も可能ですが、
当たり外れも大きく、必ずしも勉強に集中できるとは
言い切れません。
長男同様、家から通える大学に通い、
学業に専念してもらう方向で我が家は落着。
落着も何も財布との相談・・・?
機械工学部へ進むミニマリストの次男へ告ぐ。
甘くは無い。
もう一度言う。
甘く無いぞーーーー!?
友人から借りたタキシードを着て、
卒業パーティです。(女子は皆ドレス)

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