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46歳、疲れが取れず家も荒れ放題。自分を責めずに無理なく心身を整える方法ってある?

家事も仕事も、とにかくやる気が出ない……。若いころのような気力・活力は戻る?

40代後半に入ったとたん、肩こり、腰痛、不眠など体の不調が目立つように。疲れが取れず、若いころのような気力もなくなってきました。最近は仕事から帰るとぐったり。休日もだらだらしてしまい、何もやる気が起こりません。30代のころは、家に帰ると「よし!」と気合を入れなおして、家事・育児を頑張っていたのですが……。今は家の中は荒れ放題、食事を作るのもめんどうで、出来合いの総菜や冷凍食品に頼ってばかり。そんな自分に落ち込む毎日です。
(46歳・女性)

伊藤聡子さんの回答

今は次のステージに向けて、土壌を整える時期。休むことに罪悪感を抱かないで。

 40代後半はプレ更年期※1から本格的な更年期に突入する変わり目の時期。心や体に不調を感じやすくなるのは、むしろ自然なことです。相談者のかたは、今まで仕事、育児、家事に全力で向き合ってきたのでしょう。頑張ってきた人ほど、〈頑張れない自分〉に罪悪感を抱きがちです。落ち込むこと自体、頑張ってきたあかしなんです。
 今は「土壌を整える時期」だと考えましょう。植物が芽を出すためには、土を耕し、水や栄養をたっぷり与える時間が必要です。心や体も同じ。休むことで新しいものを受け入れる準備が整っていきます。「やる気が出ない」のではなく、「今は栄養をためている時期」。そう思うと、気持ちが少しラクになりませんか?
 無理に頑張ろうとせず、日常の小さな「できた」を一つ一つ積み重ねていきましょう。たとえば、「朝起きられた」「お湯を沸かせた」「洗濯機を回した」、そんなささいなことでも自分をほめてあげてください。
 ご家族にも今の状態を素直に伝えることが大切です。「今ちょっとつらい時期なの」と伝えるだけでも、家族の理解度が違ってくるはず。体調面で不安があるなら、婦人科でホルモン治療を始めてみるのも手。一人で抱え込まず、ぜひ専門医を頼ってみてください。
 人生は、やる気が出たり、出なかったりの繰り返し。でもそれでいいと思うんです。「何もせずに休むこと」も、前に進むための大事な一歩です。

※1 プレ更年期
30代後半~40代前半に始まる心身の変化を「プレ更年期」と呼ぶことがあり、女性ホルモンの減少により更年期に似た症状が表れる。

お悩み回答者 伊藤聡子さん

フリーキャスター・事業創造大学院大学客員教授。1967 年、新潟県生まれ。大学在学中に「サンデーモーニング」(TBS系)でデビュー。キャスターを務めたのち、NYフォーダム大学に留学。事業創造大学院大学修了、MBAを取得。「ひるおび」( TBS系)、「情報ライブミヤネ屋」(日本テレビ系)などでコメンテーターとしても活躍。

馬田草織さんの回答

体を動かすことで、心が晴れやかになることも。ヘルスパワーが足りない日は、堂々と休んでください。

 家や車、家電も長年使えばガタがくるように、人間も40代ともなれば、思うように体が動かなくなったり、気力がなくなったりするのは当然のこと。これはだれにでも起こる〈人類共通の変化〉です。私も45歳のある日、バスに乗り遅れまいとダッシュしたつもりが実際は小走り未満の足さばきで、「これが老化か」と愕然としました(笑)。
 そのとき「これはまずい」と思って始めたのが筋トレ。これが私には思いのほか効果的でした。体を動かすと、うつうつとしていた気持ちが少しだけ軽くなる。心が〈ふさぎっぱなしにならない〉実感があったんです。やっぱり体と心はつながっているんですよね。週1回でも月2回でもいいので、体を動かすようにすると、いい変化が起こるかもしれません。
 家事を〈ちゃんとやらなきゃ呪縛〉も手放しましょう。海外ではパンとチーズだけの夕食なんて日常茶飯事。日本人は明らかに頑張りすぎです。気力がないときは、外食や総菜に頼ってOK。洗濯も毎日しなくてもいいし、掃除は元気なときにやれば充分です。
 家族にも、堂々とこう伝えてください。「今のお母さんのヘルスパワーは20です。だから今日は休みます。家事は分担制でお願いします」と。母親だって一人の人間。体力も気力も無限じゃありません。むしろあなたが機嫌よくいることのほうが家族にとって大事です。まずはご自身のヘルスパワーを回復させることをいちばんに考えてください。

お悩み回答者 馬田草織さん

文筆家・ポルトガル料理研究家。1970 年、東京都生まれ。出版社勤務を経て独立。食や旅を軸に雑誌や書籍、WEBメディアなどで執筆活動を行う。ポルトガル料理とワインを楽しむ教室「ポルトガル食堂」を主宰。著書に『塾前じゃないごはん』(小社)、『ホルモン大航海時代』(TAC出版)など。

『オレンジページ』2025年7月17日号より)

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取材・文/太田順子 イラスト/松元まり子