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【マンガ お気楽のヒント】実家が物だらけ! 少し整理してほしいけれど親にどう伝えたらいい?

雑誌『オレンジページ』で毎号連載中の「お気楽のヒント」。
心理カウンセラーの石原加受子先生が、心の悩みに寄り添って、わかりやすく解決してくれるマンガと解説が大好評! 3月1日には、反響の大きかったお悩みをまとめた電子書籍が発売されました。
どれも「あるある!」と実感するものばかり。その一部を〈試し読み〉としてご紹介します。

【今回のお悩み】
両親は捨てるのが苦手で、実家は物があふれています。もう着ない服や父が買い集めた本、結婚式の引き出物も箱ごといくつも残っています。私のランドセルなど思い出の品もたくさん。

「地震があったら」と心配だし、いつか私も大変になるので、できれば元気なうちに整理してほしい。それで帰省時に片づけをすすめるのですが、なかなか聞き入れてくれず、お互いにイラッとすることも。どう伝えたらいいか悩んでいます。


–{どうやって伝えるのが正解?}–

「親のものをどうするかは親の自由」と割り切る

「三つ子の魂百まで」といいますが、このケースにも当てはまりますね。物がない時代に育った親世代は、多くの人にそのころの思いがしみついています。幼少期の体験は心に深く刻まれ、老齢になっても消えないものです。

だから、ただ「捨てて」というのは酷かもしれません。子どもにも事情がありますが、まずは、「物をどうするかは親の自由なんだ」と受け入れることが大切です。
物不足の時代に育った人にとって、物は「保険」でもあります。つまり、物の多さは「何かあったときにないと困る」という不安の裏返しなんです。

その不安をぬぐうのは「愛情」です。あなたが親を思う気持ちを示し、捨てられない心情や背景に寄り添うことが大切です。また、「終活をすすめるようで、話を切り出しづらい」という声も聞きます。そんなときは、「将来自分が苦労するのはイヤ」という気持ちより、「親にいい老後を送ってほしい」などのポジティブな気持ちに注目しましょう。すると、あなたの伝え方も、親に伝わる思いも違ってくるはずです。

「愛情貯金」がたまれば片づけに取り組める

「片づけるかどうかは親に決定権がある」と認めたうえで、愛情を持って片づけを提案しましょう。「物につまずくと危ないから、私が少し片づけるね」といった提案なら、親も受け入れやすく、愛を実感できます。反対に「汚いから片づけたら」などの差し出がましい言い方は禁物。親は自分を否定されたと感じ、意地になって反発するでしょう。

最近はネットで物を売買するフリマアプリが人気ですが、新品の鍋などは、親に代わって売るのもいい方法。「だれかの役に立つし、売ったお金でおいしいものを食べに行けるよ」などと言えば、手放すふんぎりがつきやすくなります。

愛情は貯金できます。子どもが温かい気持ちをコツコツ注ぎ、親の心に愛がたまると、不安も減っていきます。物で埋め合わせる必要がなくなったとき、少しずつ手放せるようになるでしょう。

–{お気楽メソッドは次ページで!}–

\すぐできる! お気楽メソッド/
キッチンから片づける


親に片づけをすすめるなら、最初は冷蔵庫やパントリーから。食材は賞味期限という判断基準があるので、腐らない服や日用雑貨より処分しやすいはず。
もし、断られても親を責めず、「捨てるのってつらいよね」と寄り添って。愛情を示せたことを収穫としましょう。


<監修>石原加受子先生
心理カウンセラー。心理相談研究所オールイズワン代表。「自分を愛し、自分を解放し、もっと楽に生きる」ことをめざす自分中心心理学を提唱。『「また断れなかった…」がなくなる本』(河出書房新社)など著書多数。

<マンガ>今井久恵

『お気楽のヒントシリーズ』は、3月1日に電子書籍で発売予定!全4シリーズの詳細はこちらから!
マンガで日々のモヤモヤ解消!
お気楽のヒント 特集ページ

監修/石原加受子 マンガ/今井久恵 構成・文/神坐陽子