撮影で出会った、素麺の概念を覆す感動の一皿。『鶏とトマトとバジルの洋風そうめん』

『オレンジページ』は今年創刊40周年。誌面で紹介された数万点以上(!)のレシピのなかから、歴代の編集者40名が「リアルに作り続けるレシピ」を、リレーブログで紹介します。
>>前回/食べごたえ抜群♪「また作って!」が10年続く、息子が愛した『簡単カルボナーラ』のレシピ
今回担当するのは、『オレンジページ』編集部ひら。そうめん好きの編集部ひらが撮影で出会った、推しレシピとは?
まるで冷製カッペリーニのよう。初めての撮影で出会った、忘れられない一皿
そうめんが好きで、わりと夏以外でも食べる私。でも普通にめんつゆで食べるか、豚しゃぶやキムチをのせてポン酢しょうゆで食べるか、もっぱらしょうゆ系の味つけで食べていました。
オレンジページに入社し、初めて一人で料理家の先生のお宅に行って撮影させていただいたのがこのメニュー。当時はコロナ禍で、感染症対策にピリピリしながらの撮影。試食も距離をおいて言葉を発さず黙々といただきましたが、元気が出るトマトの酸味とバジルの風味が本当においしい!
さすがは上田淳子先生、無駄のないシンプルなレシピにもかかわらず、レストランでいただく冷製カッペリーニのよう。この味がいつものそうめんでできるなんて、と感動した一品です。
トマトとバジルの洋風だれで、そうめんの食べごたえアップ
『鶏とトマトとバジルの洋風そうめん』のレシピ

材料(2人分)
そうめん……4束
鶏ささ身……2本
トマト……1個
バジルの葉……7~8枚
塩……小さじ1/3~1/2
オリーブオイル……大さじ2
下準備
・トマトを1cmの角切りにする。
・バジルの葉を細切りにする。
作り方
(1)ボールにトマト、オリーブオイル、塩を入れてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
(2)鍋に鶏ささ身とたっぷりの水を入れ、中火で沸騰させ、1分ほどしたらささ身を取り出す。同じ湯でそうめんを袋の表示どおりゆで、冷水で冷やして水けをよくきる。
(3)ささ身は筋を取って細めに裂き、【1】のトマトだれに加えてあえ、さらにバジルの葉を加えてあえる。
(4)冷やした器にそうめんを盛り、トマトだれをかけて好みでバジル(分量外)を添える。

『オレンジページ』編集部・ひら
東京都出身。観劇、アンテナショップめぐり、旅行が好き。旅行先ではすきあらば共同浴場に行っています。47都道府県制覇まで、あと3県! うさぎ占いはアンゴラうさぎ。


料理/上田淳子 撮影/三村健二
『鶏とトマトとバジルの洋風そうめん』を作り続けるワケ
【その1】レシピも材料も超シンプル。
材料はトマト、バジル、鶏ささ身、そうめん。ささ身をゆでたお湯でそのままそうめんをゆでるので、洗いものが少なくすみます。ラクなだけじゃなく、ささ身のうまみがしみ出て、そうめんがおいしくなっている気がする! (ささ身のアクが気になったらそうめんをゆでる前に取りましょう) ささ身、そうめんともにゆで時間が短いのもうれしいポイント。
【その2】野菜も肉も食べられるそうめんは貴重。
夏の定番・そうめんは、どうしても野菜や肉が不足しがち。そうめんを作りつつ、別におかずや副菜を作るのはけっこうめんどうなものです。このレシピは上田家で人気の〈麺の上におかずをのせてひと皿で栄養をとるぶっかけ麺〉なので、これ一品でOK! 野菜をたっぷり食べたいときはトマトを、スタミナをつけたいときはささ身を増量しちゃったりしています。
【その3】そうめん以外でもおいしい!
バジルがないときは青じそに替えれば、そばにも合う和風の味わいに。また、オリーブオイルをごま油にすると、中華麺にも合うんです。そば派なので試したことはないですが、きっとうどんにも合うんじゃないかな?