元雪組トップスター・彩風咲奈さん本格始動 。抜群のスタイルをキープする自炊事情とは?【食のトビラ】


宝塚歌劇退団後、新たなステージへ。一人の表現者として向き合う、彩風さんの「食」のこだわり
昨年宝塚歌劇団を退団し、5月2日から退団後初のファーストコンサートの開催を控える彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さん。在団時は雪組のトップスターとして、とくに、長い手足を生かした見ごたえのあるダンスでファンを魅了しました。
今回のコンサートの『no man’s land』というタイトルは、タカラヅカ時代からご縁のあった演出の荻田浩一さんによるもの。
「タカラヅカの男役を卒業してからまだ半年くらいしかたっていなくて、その時期だからこそのものをお届けしたいと荻田先生にお話ししたところ、ぴったりなタイトルをつけてくださいました」
直訳すると「中間地帯」。宝塚歌劇の男役と退団後の姿の、真ん中にいるまっさらな“彩風咲奈”を表現する場。キービジュアルもピンクとブルー、それが混ざったパープルのグラデーションを使いつつ、中央にいる彩風さんはどんな色にも染まれる白の装い。彩風さんご自身もすごく気に入っているそうです。

「ダンスをメインにした場面、いろいろなジャンルの歌の場面など、幅広く取り入れているのでみなさまに楽しんでいただけると思います。とくに歌は、タカラヅカ時代を懐かしんでいただける曲だけでなく、現役時代は歌ったことのない曲やシティポップなどバラエティ豊かにお届けする予定です」
取材したのはお稽古が始まったころ。現役時代ほどでなはいとはいえ忙しい日々を送る彩風さんの、まずは「食」について深掘りします。
抜群のスタイルは何を食べたらできるのか!?
メリハリのある彩風さんの食生活をのぞき見!
――彩風さんにとって「食べること」はどんな意味を持っていますか?
お休みの期間においては「好きなこと」、お稽古や公演中には「整えること」になります。
――2つの意味を持つなかで、今回いっしょに撮影させていただいたカレーは「好き」なものかなと思うのですが、どんなカレーがお好みですか?
スパイスカレー! 自分で作るのはなかなかむずかしいため、食べに行ったりテイクアウトしたりすることが多いです。お稽古で疲れた日や休日の昼に、体が「カレー食べたい」と欲して食べていますね。
スパイスをとるとめぐりがよくなって、ポカポカと体が温まるじゃないですか。冷え性なので、それもとてもいい効果だなと思います。サラッとしているので体にも入っていきやすいのもいいですよね。
――おいしいお店はどうやって見つけているんですか?
一人でどこにでも食べに行けるタイプなので、お休みの日に散歩しながらふらっと立ち寄っちゃいます。そこでおいしいお店を発掘できたときはすごくうれしいです。
――そんななかでお気に入りのお店があるとか?
「旧ヤム邸」です。こちらもふらっと入って見つけたお店で、いつ行っても楽しめるんです。日替わりカレーがあったり、月替わりで味変があったり、カレーソースのダブルがけやトリプルがけもできて、とにかくバリエ豊か。私は全部かけにしちゃいます(笑)。本当においしいんですよ。

Saki’s Favorite

●旧ヤム邸空堀店 大阪府大阪市中央区谷町6-4-23 月・火曜定休
●中之島洋館 大阪府大阪市北区中之島3-6-32 ダイビル本館2F 日曜・祝日定休
●旧ヤム鐵道 大阪府大阪市北区梅田3-1-3 ルクアイーレB2Fバルチカ 定休:館に準ずる
●旧ヤム邸シモキタ荘 東京都世田谷区代沢5-29-9 ナイスビル1F 火曜定休
●旧ヤム邸やくぜん堂 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー1F 土・日曜・祝日定休

――いいですねー! うかがっているだけでおなかがすいてきます。先ほど、お仕事のときの「食」は「整えるもの」と言われていましたが、立場によってもその意識が変わりましたか?
食についてしっかり考えようと思ったのは、(雪組)トップになる前くらいからだったように思います。ずっと元気に公演するためには、やっぱり取り入れるものが大事だなと。
どんなに忙しくてもなるべくお鍋とかで不足しがちな野菜をたっぷりいただき、白米を玄米にして、汁ものもつけるなどを心がけていました。
――お鍋は野菜とたんぱく質がいっぺんにとれますもんね。
そうですね。現役時代はなかなか時間がとれないなか、とにかく野菜を買ってきて切っておき、お鍋のフレーバーを変えて飽きないようにしていましたね。
–{彩風さんの自炊事情やイチオシ手土産を紹介}–
はい、一般的なものなら作れます。それこそ、スパイスカレーは作れないですがグリーンカレーは作りますよ。野菜やお肉を炒めてペーストを入れるだけなので、煮込まなくていいから普通のカレーより簡単かもしれません。普通のカレーを作るときは、缶詰のカットトマトやホールトマトを入れて煮込むのが好き。ちょっと酸味があっておいしいんです。
から揚げもたまに作ります。揚げものは大変なので作る機会を選びますが、「久しぶりに食べたいなー」と思って時間があれば作る感じ。2種類のから揚げを作るのですが、黒いから揚げは鶏肉としょうゆ・みりん・砂糖をファスナーつきポリ袋に入れて下味をつけておきます。普通のから揚げの下味はしょうが・塩・こしょう。片栗粉をつけて揚げ、でき上がり。
――から揚げの食べ比べができるんですね。
黒いほうは甘じょっぱくてしっかりした味なんですよ。

――体のために欠かせないものはありますか?
朝は青汁プロテインが欠かせません。ハードな振り付けがあった日は帰ってからもプロテインを飲むなど、たんぱく質は意識してとるようにしています。ダンスのお稽古がある日はプロテインバーも持ち歩いていました。プロテインで効率よくサポートして、ムダなく筋肉にかえていこうと思いまして(笑)。
私は白いものをとると集中力が鈍ってしまうため、たとえば公演中は白米でなく玄米にするとか工夫をしていました。白いものはごほうびにとっておくつもりで。
――ごほうび食についてもうかがいたいです。
チートデーを設定していて、某有名チェーンのポテトといちごシェイクは絶対。お昼はこれを食べて、15時のおやつはこれを食べる……といくつかはしごしちゃいます。

――カレー以外で、テンションの上がる外食メニューは何でしょう?
焼き肉! とくにハラミが好きです。食べ放題のお店、焼いていただくちょっといいお店、チェーン店などいろんなお店に行きます。おいしいところを発掘するのが好きなんでしょうね。
――彩風さんが手土産にしたいものを教えてください。
どちらへの手土産かにもよりますが、私が在団中にいただいてうれしかったのがうさぎやの〈どらやき〉です。ていねいに作られていてとてもやさしいお味。本当においしいです。
あと、自分のためにどら焼きを買って食べることってあまりないじゃないですか。どら焼きにかぎらず、和菓子をひとつだけ買うのはちょっとハードルが高いなと感じまして。だからだれかからいただいて食べられるのはいい機会ですよね。

Saki’s Favorite

〒110-0005 東京都台東区上野1-10-10 TEL:03-3831-6195 営業時間:9:00~18:00 水曜定休 ※16:00以降に購入希望の場合、要予約。

――おいしいものがたくさんある地元の愛媛。行ったら食べてほしいものは何ですか?
鯛めしはぜひ食べていただきたいです。炊いてあるのではなく、お刺し身が上にのっているほう。私のソウルフードです。そのままでもいいし、おしょうゆをかけてもいいし、だしをかけてもいい。ひつまぶし感覚で楽しんでください。

現役時代から語られていた「黒から揚げ」のお話を直接うかがえて、テンションが上がった取材陣。みんな大好きな甘じょっぱ味、いつか作ってみたいと思いました。
次回は彩風さんの「美」のこだわりをうかがいます。お楽しみに!
>>スプーンでおちゃめなポーズをしてくれたアザーカットも。写真を全部見る。
あやかぜ・さきな/元宝塚歌劇団雪組トップスター。
2007年、93期生として首席で入団。星組公演『さくら』『シークレット・ハンター』で初舞台を踏み、雪組に配属。2010年『ソルフェリーノの夜明け』以降、5回にわたって新人公演主演を務める。2021年雪組トップスターに就任し、『CITY HUNTER』『Fire Fever!』で大劇場公演お披露目。2024年『ベルサイユのばら』―フェルゼン編―にて退団。5月2日よりファーストコンサート『no man’s land』を開催。
▶️X: https://x.com/ayakaze_staff/
▶️オフィシャルHP: https://sakinaayakaze.com/

【Cast&Staff】
出演:彩風咲奈
(スペシャルゲスト) 水 夏希 望海風斗
竹内將人 菜々香 鈴木凌平
天野朋子 酒井比那 井上弥子 澤村 亮 感音
構成・演出:荻田浩一
【公演詳細】
<大阪公演>
日程:2025年5月2日(金)〜4日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
<東京公演>
日程:2025年5月10日(土)〜12日(月)
会場:東京国際フォーラム ホールC
◆ライブ配信&ライブ・ビューイング実施決定!
5/11(日)13:00公演(ネット会員半館貸切)&17:00公演
※いずれも望海さんゲスト回、アーカイブなし
詳しくは公演HPをチェック!

撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/岡田いずみ スタイリング/町野泉美 文/淡路裕子