
芍薬/牡丹の花と[聖霊降臨日]

イエスが十字架に架けられ、処刑された3日後に
息を吹き返したのがイースター[復活祭]
その日曜から49日目にキリストの弟子たちの元に
天から聖霊が降りて来る、それが聖霊降臨日
[ペンテコステ]だそうです。
ドイツ語ではPfingstenフィングステンと言います。

ドイツでは祝日とされ、このフィングステンの頃に
咲くことから芍薬?牡丹?の花は
Pfingstrosenフィングストバラと呼ばれています。

*芍薬なのか、牡丹なのか、園芸店で訊ねたものの、
どちらも[Pfingstrosen]との回答
稀に白い花を咲かせたり芍薬のような花びらを付ける?

この我が家の芍薬/牡丹はクマ夫の父親が15歳、
正確には14歳後半、丁稚奉公のため家を出る際に
親から渡されたPfingstrosen。
何と75年前から生き延びて現在に至ります。
そんな義父から株分してもらった芍薬/牡丹も
大きく立派に育ちました。
団地の1階に住む義両親も地植えしたPfingstrosenの
開花を毎年、それは楽しみにしており、
義父と私は花数を競い合うのです。
義父にとって思い入れのある大切な花。
当時のことを想い出すのか、目を潤ませているのを
何度か見た事がありました。

友人らへプレゼントするほど咲き乱れる
Pfingstrosenが何と今年は一輪だけ。
しかもフィングステンから1週間過ぎての開花です。

年明けと同時に癌が見つかり、既に肺にも
転移していることが分かった義父。
モルヒネの効果も得られず、痛みとの闘いです。
放射線治療を自ら進んで受けると決め、治療が始まります。
一輪の花が何を意味しているのか、
ちょっと複雑な心境です。
来年も又、花数を競い合いたいよ。?