
【マンガ お気楽のヒント】「頑張って」と言われるのがつらいときは……

雑誌『オレンジページ』で毎号連載中の「お気楽のヒント」。
心理カウンセラーの石原加受子先生が、心の悩みに寄り添って、わかりやすく解決してくれるマンガと解説が大好評! 3月1日には、反響の大きかったお悩みをまとめた電子書籍が発売予定です。
どれも「あるある!」と実感するものばかり。その一部を〈試し読み〉としてご紹介します。
【今回のお悩み】
保育士の仕事をしています。人手不足のうえに、最近グループリーダーになって毎日大忙し。
家族やママ友は「頑張って」と励ましてくれますが、最近そう言われるのがつらくなってきました。
好意で言ってくれるのだとわかっていますが、「もう頑張ってる。これ以上どう頑張ればいいの?」「無責任に言わないで」と追い詰められた気持ちになります。
うまく受け流すこともできません。どうしたら気持ちが楽になりますか?

–{どうしてつらく感じるの?解説は続きへ}–
他者の思いを意識しすぎている状態です
この方の場合、保育士として子どもたちや同僚のことを思って日々奮闘しているのですね。
「頑張って」と言われるのがつらいのは、多忙で疲れているせいもありますが、「他者の思いや言葉を意識しすぎている心の状態」も大きな原因です。
「頑張って」は、じつは毒にも薬にもなる魔性の言葉。挨拶代わりに何気なく使われる一方で、会話の流れや言われる側の精神状態などによって、「期待しているね」「応援しているね」「やめないでね」など、いろんな意味にとれます。
そのため、いつもなら軽く好意的に受け取れても、他者を気にしすぎている状態だと強く反応し、「どういう意味だろう」と勘繰ったり、「その思いにこたえなきゃ」とプレッシャーを感じたりしがちです。「頑張って」に余計な重しをつけることで、さらに疲れて仕事の効率も落ちることに。その重しをはずして楽になりましょう!
「頑張って」を都合のいい意味に変換!
「人の言うことは気にしない!」と頭で思うだけでは、心は力んだ状態のまま。うまくいきませんね。
もらった言葉自体をポイッと捨てるイメージで「相手の言葉や思いを真に受けなくてもいい」と自分に許可し、心の力みを取りましょう。
「相手は善意で頑張ってと言ったのかな?それともプレッシャーをかけてる?」と思い悩むのもSTOP ! 「頑張って」を「自由にやってね」など、言われてうれしい言葉に変換してもいいですね。こうして他者の言葉を意識しすぎる行動パターンから脱しましょう。
人の思いを大切にしようとするのはいいこと。でも、「その思いになんとしてもこたえなきゃ」と思い込むことは、すごく自分を苦しめます。ふだんは「頑張って」も素直に受け取れるのに、そうできなくなったら疲れすぎのサイン。
一人で背負い込まず、上司に相談したり業務を見直すなどしてペースを調整するといいですね。自分にとってなるべく負担の少ない働き方をめざすことで心身ともに重荷が下りて、「頑張って」が気にならなくなるはずですよ。
–{すぐできる! お悩みを解決法とは?}–
\すぐできる! お気楽メソッド/
休憩=自分を大事にする行動ととらえる!
他者の「頑張って」にがんじがらめになっているときは、休憩をとると怠けているように感じることも。
そこで、「疲れた体と心を休ませることは自分をいたわること。休憩をとって自分を大事にしている」ととらえてみて。自分に意識が向いて人の言葉があまり気にならなくなるでしょう。
<監修>石原加受子先生
心理カウンセラー。心理相談研究所オールイズワン代表。「自分を愛し、自分を解放し、もっと楽に生きる」ことをめざす自分中心心理学を提唱。『「また断れなかった…」がなくなる本』(河出書房新社)など著書多数。
<マンガ>今井久恵
『お気楽のヒントシリーズ』は、3月1日に電子書籍で発売予定!全4シリーズの詳細はこちらから!
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監修/石原加受子 マンガ/今井久恵 構成・文/神坐陽子