
フォーとバインミーは古い⁉美食の町・フエの絶品ローカルグルメ5/ベトナム現地レポ

Xin chào!(ベトナム語でこんにちは) ベトナムの古都・フエに滞在中のマサ先生です。暮らして分かったベトナム事情を、毎回テーマを変えて紹介していきます! これからベトナムに旅行したいな、いつか行ってみたいなと考えている方のお役に立てばうれしいです。
これまでバインミーや麺料理をピックアップしてきましたが、今日は私が滞在しているフエの料理をご紹介します。
フエはベトナムの中でも食事がおいしいと評判で、「美食の町」という異名を持つほど。最後の王朝が置かれていた都市ということもあり、宮廷料理と庶民の料理の両方が発達し、他の都市にはない独特の食文化が見られます。
たくさんの料理があるものの、日本からフエに旅行される方は滞在1~2日という方がほとんど。今回は厳選し、「これだけは食べて!」な5品をご紹介します。
どのガイドブックにも必ず載っているフエ料理といえば、ブンボーフエ(Bún bò Huế)。レモングラスの入りのスープでいただく牛肉麺です。ベトナム人の間でも好きな人が多い定番メニューですが、私はそこまで好きじゃないので今回は除外します(笑)。
1. コムヘン(Cơm hến)
まず、朝ごはんやランチにおすすめなのがコムヘン。コムは炊いたご飯、ヘンはしじみ、つまりしじみご飯です。小さなどんぶりにご飯、しじみの他、野菜、ピーナッツ、揚げた豚肉などがトッピングされていて、ビジュアルから既に美味しそう。たれが下に入っているので、よーく混ぜていただきます。薄味で、一口食べると色々な具の味と食感が楽しめるところがおすすめポイント。
ご飯だけでなくブンヘン(Bún hến)=米麺、ミーヘン(Mì hến)=インスタント麺、という麺バージョンもあり。ちょっとジャンクなインスタントの味わいがこの料理には不思議と合うので、私はミーヘンも推しです!
おすすめのお店
Cơm hến, bún hến Lành
23 Ngô Gia Tự, Vĩnh Ninh, Huế
2. バンエップ(Bánh ép)
お酒が好きな人なら、絶対ビールと一緒に食べてほしいおつまみメニュー。現地では、学生さんが夕暮れ時、屋台でおやつとして食べているのをよく見かけます。
薄く円形に焼いた生地はタピオカ粉と卵がベースで、驚くほどの超もっちり感! 生野菜や、なますをたっぷり巻いていただきます。
たれはマムネム(mắm nêm)という発酵調味料が一般的ですが、かなりクセがあるので、苦手な人は魚醤のヌクマムをお願いすれば大丈夫。
おすすめのお店
Tiệm bánh ép 1992
7/18, Hoàng Quốc Việt, An Đông, Huế
3. ネムルイ(Nem lụi)
炭火で香ばしく焼いたベトナム版・豚つくね。日本のつくねに比べて弾力があり、これまたビールのお供に最高です♪ レモングラスの茎に肉だねを巻いている店も多く、さわやかな香りを一緒に楽しむことができます。たいていライスペーパーがセットで、ネムルイを巻いてたべるのが現地流。このライスペーパーは水にぬらさず使えて便利なので、お土産にもおすすめ。市場で購入できます。
個人的には、レモングラスを使っていない店の方が、ローカル感が強くて美味しい印象でした。
おすすめのお店
Nem Lụi O Đen
08 Tố Hữu, Phú Nhuận, Huế
4. バインカン(Bánh canh)
麺王国ベトナム。様々なメニューがあるので迷ってしまいますが、フエに来たらバインカンは欠かせない! 中南部でよく食べられる麺料理で、日本のうどんや中国の刀削麺に例えられることもある、中太麺。店によって違いはありますが、小麦粉、タピオカ粉、米粉などをブレンドして作られるものが多く、もちもち食感が魅力です。ベースのスープは豚、鶏、魚介など様々で、具もバリエーションがありますが、フエで美味しい店が多いのはかに(cua)のバインカン。かにの身とつみれがたっぷり入っていてうまみ満点。朝ごはんやランチ、夜食にもいいですよ。
おすすめのお店
Bánh Canh Cua Rồi Mệ Nga
32 Phạm Hồng Thái, Vĩnh Ninh, Huế
5.バインイッラーガイ(Bán ít lá gai)
ラストはおやつ。ガイ(Gai)という葉で色付けした餅菓子です。中身は緑豆を使ったあんこ。草だんごのような味わいで、日本人にとってはホッとする一品なんです。街中で売っているお店はあまりないんですが、市場で購入することができます。散策中のおやつにどうぞ。
この市場で買えます
Chơ Dông Ba(Dong Ba Market)
02 Trần Hưng Dậo, Phú Hòa, Huế
定番のベトナム料理もいいですが、フエに来たらぜひフエならではのグルメをぜひ楽しんでくださいね♪
あわせて読みたい
文・写真/マサ先生