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とろ~り濃厚でもヘルシー!「アボカドのカルボナーラ」【オレペの中の人・宮川のうちごはんレシピ】

2021.10.25

オレンジページのベテラン編集者たち

入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

アボカドのカルボナーラ

vol.53

入社29年目〈人が喜ぶため〉に料理をしている宮川の場合
『料理コンテスト神奈川県代表レシピ アボカドのカルボナーラ』

 

「今日のスパゲティは何にしようかな」とスーパーに行ったところ、アボカドの特売に遭遇。色が黒く(熟れている証拠ですが)、傷がありながらも、おうちで食べる分には問題ない! と四個も買い込みました。サラダにしたり、豆腐にのせたり、まぐろとあえたり、生春巻きの具にしたりと、アボカドのレパートリーが豊富な私。今回は得意料理の「アボカドのカルボナーラ」を作ることに。

「アボカド」という食材を初めて知ったのは高校生のとき。当時住んでいたオーストラリアではポピュラーな野菜(正確には果物)で、値段も一個百円ほど。アボカド未体験の私、「どんな味がするのかな?」と気になり、初トライ。

まずそのまま食べてみると、甘くも酸っぱくもない「ぼんやりとした味」というのが第一印象。しかも、ぐにょっとした不思議な食感に、最初は抵抗がありました。ところが、サラダやサンドイッチ、ディップなど、現地の料理に「自然と入り込んでいる」アボカドを食べているうちに、気づいたらすっかりと「ハマり」、お気に入りの食材となりました。

大学入学のために日本に帰国後、アボカドが恋しくなりながらも、当時はあまり見かけることがなく、あっても高価で、学生の私は手が出せずにいました。その後、大学二年くらいのころから徐々にアボカドの認知度が高まり、手に入りやすくなったことでまたアボカド生活に突入!

大学四年のときでした。ある料理雑誌をながめていたところ、「料理コンテストを開催! 作品募集中」という告知を発見。腕試しに「よし、アボカドのメニューでチャレンジしてみよう」と応募した作品が、「アボカドのカルボナーラ」。これは、「アボカドをなめらかにつぶしたら、生クリームの代わりになるのでは?」と思いついたことがきっかけで、よく作っていた一品。当時「新顔野菜」として話題だったアボカドを使うことが審査のポイントになるかなと、イラストとアボカドへの熱い思いを添えたレシピを送りました。

「決勝進出の作品は、〇月号の雑誌内で発表」とのことで、発売日に本屋に駆け込んだところ、誌面に「神奈川県代表・宮川京子さん」の文字が! 決勝大会は、実際に調理して審査員が試食をするとのことで、何度も試作を重ねて、ドキドキしながら、いざ会場へ。

調理学校で行われた調理審査には、テレビでよく見ていた料理家さんもいらして、緊張がマックスに。手足を震わせながら、どうにか作品を仕上げました。

その後会場をホテルに移し、パーティ形式でおいしい料理を堪能しながら、発表を待つことに。「だめだと思うけれど、でももしかしたら……」という淡い期待を抱きながらも、一向に名前が呼ばれず。そして結果は、見事に落選。でも、とても良い経験となり、「料理の雑誌の仕事がしたい!」と願うきっかけとなりました。

数年後、オレンジページの仕事でご一緒したスタッフに当時の話をしたところ「あのとき、撮影してたよ! なんだかご縁を感じるね」といった嬉しい偶然もあり。「アボカドのカルボナーラ」を作ると、今でも、あのときの思い出がよみがえります。

 
  • アボカドのカルボナーラの材料。卵、ベーコン、牛乳、粉チーズ、アボカド

    カルボナーラのソースとなる材料、卵、ベーコン、牛乳、粉チーズに、アボカドをプラス。アボカドの濃厚な味とクリーミーな食感を生かすことで、生クリームいらずに。またチーズの量も控えめになるので、ヘルシーに仕上がることも◎。

  • アボカドの「つぶし加減」はお好みで

    アボカドはよく熟れたものを使うことがポイント。アボカドの「つぶし加減」はお好みで。ペースト状にするととろりとなめらかな口当たりに、少し粒を残すようにすると、ほくっとした食感が楽しめます。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『アボカドのカルボナーラ』

アボカドのカルボナーラ

材料(1人分)

  • スパゲティ 80g
  • アボカド 1/2個
  • 卵(室温に置いたもの) 1個
  • ベーコン 2枚
  • A
  • ・粉チーズ 大さじ1
  • ・牛乳 大さじ2
  • ・しょうゆ 小さじ1/2
  • ・塩 少々
  • オリーブオイル 小さじ1/2
  • 塩 粗びき黒こしょう

作り方

  1. アボカドは皮をむいてボールに入れ、フォークで細かくつぶす。卵を割り入れて、Aの材料を加え、卵をほぐしながら混ぜ合わせる。ベーコンは幅1.5cmに切る。
  2. スパゲティは袋の表示時間通りにゆではじめる。
  3. フライパンにオリーブオイルを弱火で熱し、ベーコンを入れてゆっくりと炒める。脂がにじんできたら中火にし、カリッとするまで炒める(こうするとベーコンの脂が出て、炒めるときのオイルの量が少なくてすみます)。
  4. スパゲティがゆで上がったらゆで汁をきり、フライパンに加える。再び中火にかけてざっと炒め、1を回し入れて弱めの中火にし、とろみがつくまで手早く混ぜる。味をみて、塩少々で整え、器に盛って、粗びき黒こしょう少々をふる。
宮川京子
Editor No.03 宮川京子(通称・ミヤカワさん)
神奈川県横浜市出身。大学卒業後、1992年に「ただただ料理が好き」という志望動機でオレンジページに入社。出版社の業務形態などをまったく知らず「オレンジページに入れば、自分で料理を作って写真を撮ってレシピが書ける」と思い込み、後にそうではない事実を知る。戸惑いのスタートから早29年。料理本担当一筋の日々で、常に頭のなかは食べることと作ることで埋め尽くされている。

宮川のうちごはんレシピ、
こちらにもあります。

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