2021.10.25
入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。
「今日のスパゲティは何にしようかな」とスーパーに行ったところ、アボカドの特売に遭遇。色が黒く(熟れている証拠ですが)、傷がありながらも、おうちで食べる分には問題ない! と四個も買い込みました。サラダにしたり、豆腐にのせたり、まぐろとあえたり、生春巻きの具にしたりと、アボカドのレパートリーが豊富な私。今回は得意料理の「アボカドのカルボナーラ」を作ることに。
「アボカド」という食材を初めて知ったのは高校生のとき。当時住んでいたオーストラリアではポピュラーな野菜(正確には果物)で、値段も一個百円ほど。アボカド未体験の私、「どんな味がするのかな?」と気になり、初トライ。
まずそのまま食べてみると、甘くも酸っぱくもない「ぼんやりとした味」というのが第一印象。しかも、ぐにょっとした不思議な食感に、最初は抵抗がありました。ところが、サラダやサンドイッチ、ディップなど、現地の料理に「自然と入り込んでいる」アボカドを食べているうちに、気づいたらすっかりと「ハマり」、お気に入りの食材となりました。
大学入学のために日本に帰国後、アボカドが恋しくなりながらも、当時はあまり見かけることがなく、あっても高価で、学生の私は手が出せずにいました。その後、大学二年くらいのころから徐々にアボカドの認知度が高まり、手に入りやすくなったことでまたアボカド生活に突入!
大学四年のときでした。ある料理雑誌をながめていたところ、「料理コンテストを開催! 作品募集中」という告知を発見。腕試しに「よし、アボカドのメニューでチャレンジしてみよう」と応募した作品が、「アボカドのカルボナーラ」。これは、「アボカドをなめらかにつぶしたら、生クリームの代わりになるのでは?」と思いついたことがきっかけで、よく作っていた一品。当時「新顔野菜」として話題だったアボカドを使うことが審査のポイントになるかなと、イラストとアボカドへの熱い思いを添えたレシピを送りました。
「決勝進出の作品は、〇月号の雑誌内で発表」とのことで、発売日に本屋に駆け込んだところ、誌面に「神奈川県代表・宮川京子さん」の文字が! 決勝大会は、実際に調理して審査員が試食をするとのことで、何度も試作を重ねて、ドキドキしながら、いざ会場へ。
調理学校で行われた調理審査には、テレビでよく見ていた料理家さんもいらして、緊張がマックスに。手足を震わせながら、どうにか作品を仕上げました。
その後会場をホテルに移し、パーティ形式でおいしい料理を堪能しながら、発表を待つことに。「だめだと思うけれど、でももしかしたら……」という淡い期待を抱きながらも、一向に名前が呼ばれず。そして結果は、見事に落選。でも、とても良い経験となり、「料理の雑誌の仕事がしたい!」と願うきっかけとなりました。
数年後、オレンジページの仕事でご一緒したスタッフに当時の話をしたところ「あのとき、撮影してたよ! なんだかご縁を感じるね」といった嬉しい偶然もあり。「アボカドのカルボナーラ」を作ると、今でも、あのときの思い出がよみがえります。
カルボナーラのソースとなる材料、卵、ベーコン、牛乳、粉チーズに、アボカドをプラス。アボカドの濃厚な味とクリーミーな食感を生かすことで、生クリームいらずに。またチーズの量も控えめになるので、ヘルシーに仕上がることも◎。
アボカドはよく熟れたものを使うことがポイント。アボカドの「つぶし加減」はお好みで。ペースト状にするととろりとなめらかな口当たりに、少し粒を残すようにすると、ほくっとした食感が楽しめます。
オレぺのレシピを世に送り出しつづけているベテラン料理編集者4人が、これまで出会ったレシピの中から好きなもの、忘れられないものを自ら作って、撮って、語ります。
各電子書籍ストアにて好評配信中!
記事検索
第12回ジュニア料理選手権 トライアル部門レシピ
【2025年2月・無料オンラインイベント】長谷川あかりさん料理教室 参加者募集!
東芝の最新オーブントースター「はやいから、おいしい」を実現!
【無料ご招待】J-オイルミルズわくわく親子料理レッスン 参加者大募集!
ふだんごはんからおもてなしまで! 藤井さん直伝 Ninjaミキサー使いこなしレッスン
第12回ジュニア料理選手権 開催!
【無料ご招待】ティヤナさんのセルビアごはんレッスン
【無料ご招待・リアル参加】 森野熊八さんとしょうゆを五感で楽しむ会Ⅱ
東芝の最新オーブントースターで極上サクサクしっとりトースト
エルブドプロバンスを使って「さばとじゃがいものリエット風」
「はやいから、おいしい」って⁉ 約85秒でトーストが焼き上がる『東芝 オーブントースター』が凄い。