2021.09.20
入社25年(つまり四半世紀)以上のベテラン料理編集者3人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。
「明日、地球が滅亡するとしたら最後に何を食べたい?」
こんな会話で盛り上がったこと、きっとみなさんもあると思います。いわゆる「最後の晩餐」ネタですが、僕の答えは、もう何十年もブレることなく「卵かけご飯」です。無類の卵好きであり、かつ、火が入りすぎていないトロトロ、ふわふわの卵好きとしては、これこそが最後にふさわしい一品。めんどくさいヤツって思われそうなのであまり人には言ってませんが、○○産のとあるブランド卵と、○○産のとあるブランド米のご飯でってところまで決まってます(笑)。
ところが最近、自分の中で、ある料理が「最後の晩餐」における卵かけご飯の立場を脅かし始めているんです。同じご飯ものなんですが、卵かけご飯とはある種対極にあるメニュー。材料を手に入れることも難しく、調理の技術もなく、自分で作るのはほぼ不可能な料理……。それは「うな重」です。昔からうなぎ好きではあったのですが、ここ数年さらに拍車がかかり、コロナ前は、旅行先を「おいしいうなぎ屋があるか」を基準で選んでいたこともあるほど。かば焼きのたれの甘辛い味に、炭火の香ばしさ。あぁ、また食べたくなってきた……。
そんな卵&うなぎ好きな僕なんですが、数年前、ある居酒屋で衝撃のメニューに出会ったんです。その名も「うなぎとクリームチーズのだし巻き」。うなぎを巻いた「う巻き」は好きだけど、クリームチーズを合わせるとは! 最初は「卵とうなぎに対する冒とくだ!」とかるい怒りさえ覚えたのですが、そこは料理編集者の悲しい性、食に対しての好奇心が顔を出し、つい頼んでしまったのです。ところが、ひと口食べてみると……これがウマい!! 甘辛のうなぎのたれにクリームチーズのまろやかさとほのかな酸味が意外に合うし、ふわふわの卵とチーズのとろっとした食感もいい相性。すっかりリピーターになってしまいました(笑)。
それ以来、自分でも作るようになったんですが、家飲みのつまみとしては、うなぎを使うのはあまりにコスパが悪すぎる。そこで、似た味のものでということで、さんまのかば焼き缶でアレンジしたのが、今回のメニューです。結局、卵かけご飯ともうなぎともすっかりかけ離れた結末になってますが、まぁ、そこはふわっと流してください(笑)。
さんまのかば焼き缶、じつは子ども時代の懐かしい味。小学生の頃、学校で毎年「はんごう炊さん」という行事があったんです。遠足みたいなもので、各自といだ米を持参し、海辺ではんごうを使ってご飯を炊いて食べるんです。そのとき、おかずとして持って行くのはなぜか「缶詰」という決まりがあり(お弁当を作る手間をかけさせないようにという学校側の配慮だったのかも)、うちは毎年さんまのかば焼き缶だったんです。炊きたてのご飯にのせて食べるのがおいしくて、年に1度の楽しみでした。
「卵焼きは甘い派か甘くない派か」も、よく話題になる食べものネタ。僕は関西出身なので、だんぜん甘くない派。特にだし巻きが大好きです。ただ、だしが多いと巻きづらいのが難点ですが、だしに片栗粉を少し混ぜておくと、つなぎになって破れにくくなるんです。これは、仕事を通して何人かの料理研究家さんから教わったワザ。冷めてもジューシーさをキープできるところも◎です。
オレぺのレシピを世に送り出しつづけているベテラン料理編集者4人が、これまで出会ったレシピの中から好きなもの、忘れられないものを自ら作って、撮って、語ります。
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