「えらく酒がすすんで困る」編集者・山田の自信作！「アボチー焼きお揚げ」

入社25年（つまり四半世紀）以上のベテラン料理編集者4人が「うちごはん」について気ままに、赤裸々に語るリレー連載。個人的好み全開のオリジナルレシピのおまけつき。

vol.17

入社26年目　計量が苦手な山田の場合
『アボチー焼きお揚げ』

ちょうど二年前の今ごろ。突如として「このままの生活を続けていたら、老後がヤバイことになる」と思い立ち、すっぱりと生活習慣を変えました。といっても、会社帰りの一人飲みの回数を減らし、運動不足解消のためにウォーキングを始めただけなんですが、すぐにウォーキングの楽しさに目覚め、今では周囲がかるく引くほど、「休足日」なしで毎日歩きまくっています（笑）。

一日一万歩を最低限の目標として気の向くままに歩くんですけど、会社のある新橋から新宿あたりまではしょっちゅう、時間さえあれば電車に乗らずに自宅まで歩いて帰ることも。もともと運動不足解消のために始めたウォーキングですが、一人もくもくと歩いている間に仕事の段取りを考えたり、日々の雑事にざわつく気持ちを沈めたりと、もはや「歩く時間」は私にとって必要不可欠な生活の一部となっているような気がします。

短くても一時間、余裕があれば二時間、三時間と歩くもんですから、道中いろいろなことを考えるんですけれど、毎日ぐるぐる思考を巡らしているテーマといえば「晩ごはんのおかず」について（笑）。今日はあれとあれを組み合わせて、最終的にはこんな料理に仕上げようかな～と考えることが、なぜか不思議と歩きながらだと楽しいんですよね。空腹だからこそ思い浮かぶ料理って、だいたいシズル感にあふれていて、さらにお腹が減るみたいな（苦笑）。

今回紹介するのも、ウォーキング中に思いつき、帰宅後即作ってみたところ、えらく酒がすすんで困ったという一品。もともと油揚げに何か詰めて焼くのが好きなんですけど、カリカリの油揚げの中にほくほくのアボカド、とろとろのチーズ、うまみ満点のツナが詰まったこちらは、早々にリピ確定と決めた自信作。ぜひ焼きたてをパクリとどうぞ（やけどに注意）。

いつまでたってもアボカドの食べごろをうまく見分けられないので、最近はカット済みで使い勝手のいい冷凍アボカドを常備。パスタに入れたり、サラダの具にしたり、ほんと～にお世話になってます♪
具を詰めた油揚げをフライパンに並べて焼く図。油揚げはカリカリになるまでしっかり焼いたほうが断然おいしいので、ビールを飲みながら、かなりしつこく焼きつけます（笑）。

オレぺの中の人のうちごはんレシピ

『アボチー焼きお揚げ』

材料（油揚げ2枚分）

油揚げ　2枚
冷凍アボカド　100ｇ
ツナ缶詰（70g入り）　1缶
ピザ用チーズ　30g
塩　こしょう　お好みでしょうゆ
※油揚げは5枚で100円くらいの薄いタイプを使ってくださいね。肉厚タイプは袋状に開けないので要注意（笑）。

作り方

冷凍アボカドは解凍し、ペーパータオルでかるく水けを取る。ボールにアボカド、ツナ（缶汁ごと）、チーズを入れ、塩、こしょう各少々をふってかるく混ぜる。
⇒私は急ぐときは、冷凍アボカドは解凍せずに使ってしまってます（汗）。加熱したときに気持ち水っぽくなるような気もしますが、油揚げに詰めてじっくり焼いているうちにいい感じにほっくりとあったまるし、今のところ変色したこともありません（雑ですみません）。生のアボカドを使う場合は、かるくレモン汁をからめておいたほうが安心かもしれません。
油揚げの長さを半分に切り、切り口から開いて袋状にする。1を1/4量ずつ詰め、口をとじる。
⇒具にとくに汁っぽいものはないので、口は手で押さえてとじる感じで大丈夫。フライパンで焼けばチーズが溶けて、さらに具全体のまとまりもよくなりますしね。
フライパンに2を並べ、両面を弱めの中火で8～10分ずつ焼く。チーズが溶け、油揚げにカリッと香ばしい焼き色がついたらでき上がり。それぞれ一口大に切り、器に盛る。お好みでしょうゆをかけてどうぞ。
⇒ちなみに今回は、1個を半分に切って計8つの焼きお揚げができたんですが、他のおかずを作っている間に先行して2つほど、私が食べちゃいました（笑）。焼きたてをつまみ食いできるのは、作る者の特権ですから（笑）。

Editor No.01　山田かおり（通称・山先輩）: 大学卒業後、1994年にオレンジページに入社。料理にも編集にもまるで興味がなかったのに、オレンジページ編集部に配属。料理編集者の道を歩み始める。以来ずーっと料理企画を担当。料理編集者でありながら、計量と甘いものが苦手という変わりだね。プライベートではプロレスと酒をこよなく愛し、夫と愛猫1匹、リクガメ夫妻と暮らす。