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松重 豊さん「スープは作り手の努力が味に繋がるメニュー。その奥深さにひかれます」

2025.01.17

俳優 松重 豊さん

市川染五郎さんインタビュー「夢は大きいほうがいい。一生追い続ける事ができるから」

俳優 松重 豊さん

まつしげ ゆたか/1963年生まれ、福岡県出身。蜷川スタジオを経て、映画・舞台・ドラマ・ナレーションなど幅広く活躍。2012年からドラマ「孤独のグルメ」シリーズ主演。19年映画「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」主演。23年NHK大河ドラマ「どうする家康」出演。24年エッセイ『たべるノヲト。』を刊行。25年主演・監督・脚本を務める「劇映画 孤独のグルメ」公開。FMヨコハマ「深夜の音楽食堂」のパーソナリティを務める。
松重豊オフィシャルサイト X:@mattige19 Instagram


スープって作り手の見えない努力が
味につながるメニュー。
食べる人はその奥深さにひかれるんでしょうね

冒険というスパイス、ファンサービスというかくし味。そんな楽しさがたっぷりの「劇映画 孤独のグルメ」で監督・脚本・主演を務めた松重豊さん。

「もともとは深夜ドラマで、おじさんが〈腹が減った〉とめしを食うだけのコンテンツ。協力してくださるお店に支えられてやってきたドラマです。続けてきた中でコロナ禍があり、いまも飲食業界にはその打撃が残っている。これまでの感謝をこめて、外でおいしいものを食べて帰りたいな、とおなかをすかしてもらえる映画にしたいと思いましたね」

「腹が、減った」
「腹が、減った」
主人公・井之頭五郎(松重豊)が最初に食事をするのは、美食の都・パリ。

「映画という大風呂敷を広げたからには、それにふさわしい画(え)が欲しいな、と。だったら五郎が腹が減ったとつぶやく〈孤独カット〉の背景はエッフェル塔だろう、と思いまして。最初はプロデューサーに、予算的に絶対無理と言われたんですが(笑)。スタッフが見事にタイアップを取りつけてくれて実現しました」

パリのレストランで腹を満たした五郎を待っていたミッションは、ある老人の思い出のスープを探すこと。食材もレシピもはっきりしないまま、パリ、韓国、五島列島、東京を右往左往する展開へ。

「スープって作り手の姿勢がわかるメニューなんですよね。日本だったらていねいにだしをとったラーメンのスープであったり、フレンチならギリギリまであめ色に玉ねぎを炒めて作ったオニオンスープであったり。かけた時間と手間が、味の奥深さやおいしさにつながる。スープをテーマにすることで、見えない努力の大切さを描きたかったんです」
まさか! なルートで韓国にたどり着く展開はハラハラしますが「北部九州育ちの僕にとって、地勢的にも近さを実感してきたお隣の国。子どものころは海岸でハングルのボトルメールを拾うこともありました」と語ります。

「長崎の島々は、韓国、日本の食文化がミックスされて、独自の進化を遂げてきた場所なんじゃないかなぁ。似てるけど違う、違うけどおいしい! お互いの国の近さとよさを感じながら、楽しんでもらえたらうれしいですね」
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした」
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松重 豊さんイチオシ!

韓国の若者たちが手がけるメローな音楽

仕事でも趣味でも音楽を聴くのが大好き!

FMヨコハマの音楽番組「深夜の音楽食堂」でDJを務めるなど、自他ともに認める音楽好きという松重さん。「最近は韓国の若い人たちが手がける、ジャズ系ヒップホップのような音楽が好き。いわゆるK-POPとはまた違う、メローな感じが気に入ってよく聴いてます」。

これに注目!

「劇映画 孤独のグルメ」

©2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
©2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
2025年1月10日(金)全国ロードショー
監督/松重 豊
脚本/松重 豊、田口佳宏(「孤独のグルメ」シリーズ)
出演/松重 豊、内田有紀、磯村勇斗、村田雄浩、ユ・ジェミョン(特別出演)、塩見三省、杏、オダギリジョーほか
人気グルメドラマ「孤独のグルメ」が国境を越えるロードムービーに! かつての恋人・小雪の娘(杏)に呼ばれ、パリに着いた五郎(松重豊)。幼い日に食べたスープがもう一度飲みたい。小雪の老いた父(塩見三省)の願いに押され、思い出のスープを探して日本を飛び出します。行く先々で食事を楽しみながら、スープのヒントを得るも、なにやら大きなことに巻き込まれ……? ドラマファンにうれしい伏線も注目です!

松重 豊さんからの直筆メッセージ


松重 豊さんからの直筆メッセージ

『オレンジページ』2025年1月17日号より)


撮影/鈴木康史 取材・文/待本里菜 ヘア&メイク/高橋郁美 スタイリング/増井芳江 [掲載協力]ジャンゴ アトゥール
●2024年12月現在の情報です。

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