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【編集マツコの、週末には映画を。Vol.136】『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』

2022.01.14

こんにちは。ふだんは雑誌『オレンジページ』で料理ページを担当している編集マツコです。みなさん毎日の食事のメニュー決めには悩まれると思いますが、家族の会話で「今日何食べたい?」「なんでもいい」→「なんでもいい、が一番困る!」というのはあるあるですよね~。とはいえ、具体的なメニューを言ったら「あ、それは無理」と言われてカチンとくることも(笑)。こんなとき、〈理想のパートナー〉だったらどんな風に答えてくれるのでしょう。今作を見ながらそんなことを考えていました。恋人はアンドロイドで、自分のニーズにすべて応えてくれる。SFのような設定ながら、もしかしたら近い将来こんな未来が待っているのかも? と思わせるリアルさがありました。愛とアルゴリズムの線引きはどこにあるのでしょう。2022年度のアカデミー賞国際長編映画賞ドイツ代表に選出されている、注目の作品です。


まず、アンドロイドのトムを演じるダン・スティーブンスさんの配役が絶妙! その整った容貌と完璧な笑顔が、「外見は人間以外の何ものでもない人工知能」という設定に説得力を持たせています。でもイギリス人の彼がなぜドイツ人役に……?と思っていたら、その疑問もしっかり解消されるのでご安心を。
ベルリンで学者として日々研究に没頭しているアルマ(マレン・エッゲルト)は、研究資金を稼ぐために企業が極秘で行っている「理想の伴侶」実験に参加することに。実験相手として彼女の元に現れたハンサムなトムは、なんと高性能なAIアンドロイドだったのです。トムに組み込まれたプログラミングは、「マレンを幸せにする」というシンプルかつ究極の内容。大半のドイツ人女性が喜ぶ言動を取るも、「私は少数派なの」と、ドライなマレンは相手にしません。むしろトムの「正しい」言動にうんざりしてしまいます。しかし、そこは高性能のアンドロイド。アルマの素っ気ない対応さえもアルゴリズムに反映させ、頑なだった彼女も少しずつ彼を受け入れるようになり……。


完璧な人はいないし、だからこそ愛おしい。それは本当だけど、だからアンドロイドとはやっぱり恋愛できないよね、と思わせないのがこの作品のポイント。容姿が優れていて甘い言葉をささやくだけなら、きっと人間にはかなわない。だけど、「ときには何を望んでいるか分からないときもある」人間のそんな複雑な心情も理解できてしまうならば、アルマのように少しずつ心を開いてしまうのではないでしょうか。
それはいけないこと? だとしたらなぜ? その問いは思いのほか難しいものなのかもしれません。過去に恋愛で辛い経験をしたアルマと、日に日に人間らしさを学習していくトム。3週間におよぶ2人の実験の行方を、ぜひ映画館で確かめてくださいね。

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』1/14(金)Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー!
配給:アルバトロス・フィルム
©2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SÜDWESTRUNDFUNK

【編集マツコの 週末には、映画を。】
年間150本以上を観賞する映画好きの料理編集者が、おすすめの映画を毎週1本紹介します。

文/編集部・小松正和

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