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【編集マツコの、週末には映画を。Vol.128】『ほんとうのピノッキオ』

2021.11.12

こんにちは。ふだんは雑誌『オレンジページ』で料理ページを担当している編集マツコです。料理の味は塩け甘み、酸味や苦みなど色々な組み合わせで決まります。この映画は料理に例えるなら、スパイシーで苦みもあり、大人好みだけど舌を鍛えるために子どもにも食べさせたい、そんなところでしょうか。誰もが知るイタリアの童話を、よい意味で多くの人のイメージを裏切る形で表現した『ほんとうのピノッキオ』。その独特な世界観は一見残酷でありながら、目を離せない不思議な魅力があります。


アニメや絵本で見たことはあっても、原作の『ピノッキオの冒険』を読んだことがあるかたは、あまりいないのでは。かく言う自分も、嘘をつくとピノッキオの鼻が伸びるとか、確かくじらに飲み込まれるとか、断片的なエピソードが記憶に残っているくらいでした。
木工職人のジェペット(ロベルト・ベニーニ)が、ある日丸太から作ったのは男の子の姿をした人形。その人形には命が宿り、彼のことを「パパ」と呼ぶように。息子ができたと喜ぶジェペットは人形を「ピノッキオ」と名付けてかわいがりますが、やんちゃ者のピノッキオは言うことをきかず、村に来ていた人形劇の一座について行ってしまいます。タイトルの「ほんとうの」が示すのは、アニメや絵本のイメージとは異なる、ピノッキオが経験するこの世界の残酷さのこと。騙されて木に吊るされたり、海に沈められたり、幼い少年(の人形)が対峙する現実としてはかなり非情なものがあります。


ネコやキツネ、コオロギにロバなど、物語に登場する数々の生き物たち。特殊メイクをほどこされた彼らのキャラクターは、監督が「少し動物的で、少し人間的」と話すように、その曖昧さが奇妙で独特な魅力を生み出しています。このマッテオ・ガローネという監督さんは過去の『ドッグマン』という作品でも、狂暴な犬たちと、同じくらい粗暴な悪漢を対比させていて、動物をモチーフに人間を描くのが好きなのかもしれません。それぞれの動物が発揮するずる賢さや残忍さは、人間が持っている性質そのもの。ピノッキオが体験する世界の厳しさはファンタジーでありながらリアルで、だからこそいつの間にか引き込まれてしまうんですよね。


「大人向けのファンタジー」という表現がふさわしいのは確かですが、ぜひお子さんにも見てほしいなあと思います。ピノッキオに降りかかる出来事は決して現実の世界とかけ離れたものではないし、その過程を通して彼が親への愛に気づく展開に、必ず何か感じるものがあるでしょうから。

『ほんとうのピノッキオ』TOHOシネマズ シャンテ他全国公開中
配給:ハピネットファントム・スタジオ
copyright 2019 ©ARCHIMEDE SRL - LE PACTE SAS

【編集マツコの 週末には、映画を。】
年間150本以上を観賞する映画好きの料理編集者が、おすすめの映画を毎週1本紹介します。

文/編集部・小松正和

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