こんにちは。ふだんは雑誌『オレンジページ』で料理ページを担当している、映画好きの編集マツコです。みなさん「ごはん映画」は好きですか?
おいしそうな食べ物に、思わずお腹がグゥ~。
夜中に見たら、危険なヤツですよね。数ある名作の中でも特に話題になるのが、
『かもめ食堂』に出てくるシナモンロールではないでしょうか? 主人公の女性がフィンランドで食堂を営んでいて、このシナモンロールがきっかけで店にお客さんが集まり始めるんですよねえ。書いていたら食べたくなってきました(笑)。
今回、8月20(金)に開催するごはん映画のイベントを記念して、簡単シナモンロールのレシピをご紹介します。パン作り初心者の人でもあっという間に出来ちゃいますよ。
『フィンランド風シナモンロール』材料(10~12個分)
〈生地〉
強力粉……200g
薄力粉……100g
ドライイースト……9g
牛乳……160ml
卵……1/2個(残りは後で生地に塗るために使う)
バター(食塩不使用、常温に戻しておく)……30g
グラニュー糖……70g
カルダモンパウダー……小さじ1~2
シナモンパウダー……小さじ1/3~1/2
塩……小さじ1/3強
打ち粉用の強力粉……適宜
〈フィリング〉
バター(食塩不使用、常温に戻しておく)……大さじ2~3
グラニュー糖、カルダモン、シナモンパウダー、パールシュガー……各適宜
【作り方】
(1)ボールに強力粉、薄力粉をふるい入れ、ドライイーストを加えて混ぜる。
(2)小鍋に牛乳を入れて中火にかけ、人肌(触ってみて温かいと感じる程度)になったら火からおろす。卵、バターを加えて混ぜる。グラニュー糖、カルダモン、シナモン、塩を加えて混ぜる。
POINT! フィンランドのカルダモンは、「粗びき」が主流。これを使うと、ぐんとフィンラン度(?)がアップします。
(3)(1)のボールに(2)を加え、ゴムべらで混ぜる。粉けがなくなったら手でなめらかになるまでこねる。手にくっつきやすいので、あればカードを使いながらこねると良い。
(4)乾いた布をかぶせ、約2倍にふくらむまで40~50分発酵させる(写真右は2倍にふくらんだ状態)。
(5)台に打ち粉をし、生地をのせる。めん棒にも打ち粉をし、35×25cmくらいに伸ばす(だいたいでオッケー)。
(6)フィリングのバターを薄く塗り、グラニュー糖、カルダモン、シナモンを全体にふる。
POINT! シナモンロールと言いつつも、フィンランドのシナモンロールはカルダモンを使うのが特徴。カルダモンは少量でもしっかり香るので、お子さんがいる方やそこまでスパイスに慣れていない方は、シナモンを少し多めにしても。
(7)手前からくるくると巻き、巻き終わりの閉じ目をしっかりと押さえて閉じる。
(8)端から、カードで(または包丁で)台形にカットする。短い辺が上になるよう置き、上から割りばし(または指で)で押す。オーブン用シートを敷いた天板にのせ、ふきんをかぶせて10~15分おく(1枚の天板にのらない場合は、半分ずつ焼く)。オーブンを220℃に予熱する。
POINT! アメリカのシナモンロールはおなじみの渦巻き形ですが、フィンランド版は巻いてからこうして「つぶす」のが特徴。実際、現地の言葉では「つぶれた耳」という意味だとか……この作業楽しいですよ笑。
(9)残った卵を刷毛で塗り、パールシュガーを散らす。予熱したオーブンの下段に入れ、10~12分焼く。
やってみると、思いのほか簡単なことが実感できるはず! 思わずフィンランドでカフェを開きたくなってしまうかも……? 『かもめ食堂』が素晴らしいのは、食べ物そのものの魅力だけでなく、人と一緒に美味しいものを食べることの尊さを教えてくれるから。誰かが淹れてくれたコーヒーは特別な味がするし、誰かのために握るおにぎりはきっと上手にできる。
映画を見たことがある方もない方も、手作りシナモンロールを片手にかもめ食堂をエンジョイしてみませんか?
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