夏になると東京のスーパーでみかける
「あんずボー」をご存じですか?
あんずの果肉が浮いたシロップで、ビニール袋に入った棒状のものが5本セットで売られており、冷凍庫で凍らせて食べるのが定番の駄菓子です。
こちらが、その「あんずボー」。
以前は駄菓子屋で1本単位で売られ、常温で食べられていましたが、その後、駄菓子屋に冷凍庫が普及したことで凍らせて食べるようになったそうです。
駄菓子屋の衰退とともにスーパー向けに5本タイプが作られ、今ではそれが主力商品になっています。
あんずのお菓子が「関東限定」になった理由は?
浅草にある製菓会社「港常」の創業は、なんと大正4年。2代目社長の妻が
あんずの里として有名な長野の千曲市出身だったことで、早くからあんず菓子の製造が始まったそう。パッケージの絵もあんずの里を彷彿とさせますね。
あんずはいたみやすいため、現在も生はほぼ全国に出回っていません。商品が発売された昭和30年ごろも、
腐らないうちに長野から輸送可能なのが関東地域までだったそう。
そのため、あんずを使用したお菓子は関東では駄菓子として定着しましたが、関西には現在もほとんどなじみがありません。関西の祭りであんず飴を見かけないのもその理由からだそうです。
凍らせて食べるのが大定番!大人はお酒に入れて楽しむことも
「あんずボー」は
冷凍庫で凍らせて食べるのが定番。左が凍らせる前、右が凍らせたものです。
凍らせる前のほうは、大きめに切られたあんずがよく見えますね。
「あんずボー」で使用しているあんずは自然天日乾燥のあんずの果肉を使用しているそうです。
凍らせた「あんずボー」を袋から押し出しながら口に入れ、シャリシャリの食感と甘酸っぱさを味わうのが定番の楽しみ方。
さらに焼酎と炭酸に凍らせたあんずボーをそのまま入れて、溶けるのを楽しみながら
サワーとして飲むのもおすすめです。
ほんのりした甘酸っぱさが懐かしいサワーは、あんずの果肉の食感も楽しめます。
他には、凍らせずにそのままヨーグルトにかけて食べる人もいるんだとか。
駄菓子屋からスーパーへ、売り場が変わっても変わらず夏の定番だった「あんずボー」。凍らせておくと、おやつにドリンクに楽しむことができる有能な駄菓子でした。
東京のスーパーでみかけたら、ぜひその味わいのあるパッケージと懐かしい甘さを試してみてください!
あんずボー
5本入り オープン価格
株式会社港常(ミナツネ)
TEL:03-3841-0168