いつもよく食べている身近な食材も、どうやってできているのか、じつはよく知らない……ということはよくあるもの。こどもに聞かれたとき、興味をより引き出すには、家で実際に作ってみるのもいいかも?
食べ物の「なぜ?」を探ろう!
食材の変化をこどもといっしょに観察しながら、「どうしてこうなったの?」と考えることで、こどもの思考力をのばすことができます。
じつは「料理」=「科学」。食べ物の「なぜ?」を料理をしながら解き明かしていくのって楽しい! さらに、できた料理をおいしく食べることで、達成感も生まれますよ。
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今日のおすすめは、バター作り。
材料は生クリームだけですみ、火や包丁を使わないから、小さなお子さんでも作れるのが魅力です。しかも、できたてのバターはフレッシュ&ミルキーで、格別! 本当においしいんですよ。
親子で手作りバターにトライ!
ページをスクロールし、バターの作り方と変化と観察のポイントを読みながら、ぜひ親子で作ってみてください。
材料と用意するもの
●生クリーム 200ml
乳脂肪分が40%以上のもの。しっかりと冷蔵庫で冷やしておく
●口の広いふたつきのびん(500ml程度のもの)
●スプーン
●器
作り方と観察ポイント
1 びんに生クリームを入れてふる
びんに生クリームを入れて、ふたを閉め、両手でしっかりびんをもってふります。生クリームをびんの内側にパシャパシャぶつけるようにふるのがコツ。
生クリームには、膜におおわれた乳脂肪の粒がまんべんなく入っているんですよ。
2 ふりながら、変化をチェックする
少しふったら、トロトロになってきて……
さらにふったら、ふわふわに!(生クリームを泡立てた状態)
2~3分ずつを目安に、ふっては途中でふたをあけて変化を見て話し合ってみましょう。水分が出て、ぶつかり方や音が変わってきます。
また、お子さん一人でふり続けるのは大変なので、きょうだいや親子で交代しながらふりましょう。
10分ほどふりつづけると、かたまりと白い水分(バターミルク)に分かれます。
ふることで膜が破れて、乳脂肪どうしがくっつきました。水分とかたまりは色がちょっとちがう!
水分をぬいてバターを器に取り出したら完成です。
3 どうしてそうなったか、考えてみる
どうして生クリームがバターに変わったのか、いっしょに考えてみます。生クリームに入っていた水分と乳脂肪がカギ! ふることで乳脂肪の膜が破れて、乳脂肪同士がくっついた状態になったんですね。
さらに、バターになる前と後で量が変わったか、重さもチェック。200ml(200g)の生クリームから、約100gのバターができるはず。
バターは冷蔵庫で保存し、1週間ほどで食べきりましょう。いっしょにできたバターミルクも捨てずに、パンケーキやシチューなどに使ってみて。ちなみに、ココアやチョコチップを混ぜたり、ドライフルーツを混ぜたりしても甘くておいしいですよ♪
おいしく楽しく、こどもが自然と科学に触れられるのが「料理」。ふだんから、食材の変化をいっしょに観察し、ちょっとした学びの時間にしてみてはいかが。
( 『食べ物の「なぜ」を探ろう! キッチン実験室』より)
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