「ただの草じゃん」なんて言ってごめんね【山菜】
ただの草?それとも…
春になると、無性に食べたくなるものがあります。
それは、山菜。

でも実は、子どもの頃はまったくそのよさがわかりませんでした。
祖母が山から採ってくる、ふきのとうやわらび、ぜんまい、こごみ。
食卓に並ぶそれらを見て、子ども心に思っていたのは…
「これ、ただの草じゃない?」
苦いし、えぐみもあるし、食べるまでに手間もかかる。
祖母は、お風呂を沸かしたあとの灰を使って(我が家は薪風呂でした)
わらびのあく抜きをして
煮物やおこわ、山菜そばにしてくれました。

ふきのとうは手間暇かけて
天ぷらやふきのとうみそに。
でも…どうしてわざわざこんなものを食べるんだろう、と不思議で仕方ありませんでした。
ふきのとうは特に苦手で、食べ物とは思えなかったので
食卓にのぼるたびにいやな気持ちになっていました。

それが今では、すっかり逆です。
「山菜採れるよ」と聞けば、よろこんで山に行き
手間のかかるあく抜きも、むしろたのしい時間になりました。
あの独特の苦みや香りが春の訪れを感じさせてくれて、
「今年もこの季節が来たな」と、しみじみ思えるようになったのです。
大人になると、味覚だけでなく食材の味わい方も変化して
季節や手間ごと味わえるようになるのかもしれませんね。

山菜の栄養学的な魅力
山菜は見た目こそ素朴ですが、栄養面では優秀な食材です。
- 食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるサポートに
- カリウムを多く含み、余分な塩分の排出に関与
- ポリフェノール(苦み成分)を含み、抗酸化作用が期待される
特に、子どもの頃苦手だった苦みのもとであるポリフェノールは、
冬の間にため込んだものを外に出す働きがあるともいわれています。
昔の人が「春には苦いものを食べろ」と言っていたのは理にかなっていたんだと、
栄養学を学んだ今ならよくわかります。
参考:
こごみ(生)100gで食物繊維5.2g
わらび(生)100gで食物繊維3.6g
ふきのとう(生)100gで食物繊維6.4g
ちなみにバナナは1本(100g)で食物繊維1.1gです。

大人と子どもで変わる「味わい方」
子どもの頃はわからなかった味。
でも、大人になった今は、自ら求めてしまう不思議な味。
手間がかかるからこそ、よりおいしく感じるー
昔は理解できなかった祖母の行動が
今ならよくわかります。
天国のばあちゃん…
「まずい」とか「苦い」とか「草じゃん」とか言って本当にごめんね…。
またばあちゃんのおこわが食べたいな。







