こんにちは、料理家の長谷川あかりです。この連載では、料理で当たり前と思いがちなひと手間を省いてもおいしくできるレシピを紹介していきます。>>「長谷川あかりの日々の料理これでいいのだ」一覧はこちら最近、「あかりさんは自分の料理のなかで、何がいちばん好きですか?」という質問を多くいただきます。どの料理にも思い入れがありますし、そのときの体調やシチュエーションにもよるので、すごく迷うのですが……あえていうなら、自分の作るカレーがいちばん好きかもしれません。私のカレーは、市販のルウを使わずに作るから、サラッと。軽やか。食欲がないときでもあっさりと食べられて、食べた後は体の内側から元気が出る、いわば養生ごはんなのです。市販のルウは使わない! なんていうと、「スパイスをから一からそろえて作る、むずかしいレシピなのかな……?」と思うかもしれませんが、使うのはカレー粉だけ。あくまでも日常の料理であってほしいから、材料も基本的には普通のスーパーでそろうものしか使いません。むずしいことはいっさいなしで、お店のカレーとはまたひと味違った本格的な味が楽しめますよ。今回は、あさりと豚肉を使ったカレーを紹介します。そろそろ暑くなってきてスパイシーな料理がおいしくなる時期。ぜひお試しくださいね!
『豚肉とあさりのサラサラカレー』のレシピ ルウなしで手軽。少量でも作れるから、余らせる心配とも無縁。あさりからだしが出るから、ルウなしでもうまみがたっぷり! 大量調理のイメージが強いカレー。「一度作ったら、何日もカレーを食べけつづけないといけなくなる……」と、作るのをためらったことがあるかたもいるのではないでしょうか。今回紹介するレシピは、軽やかでサラサラのカレーを食べきれる量だけ作るので、今日はカレーの気分だな! というときに気負わず、サクッと作ることができます。小麦粉不要だから、ダイエット中のかたにもおすすめです。また、あさりはうまみの宝庫! 勝手においしくしてくれるから、使う調味料は白ワイン、塩、レモン汁という驚きの少なさ。豚肉も加えて、さらにうまみとボリュームをアップ。作り手にやさしく、食べる人の体にもやさしい、元気が出る養生カレーです。 材料(2人分) あさり(殻つき)……200g豚バラ薄切り肉……100g玉ねぎ……1/2個にんにく……1かけしょうが……1かけパセリ……1本分〈A〉水……2カップ白ワイン……1/4カップ〈B〉カレー粉……大さじ1と1/2レモン汁……小さじ1/2~小さじ1(お好みで)温かいご飯……適宜オリーブオイル塩 作り方 (1)あさりの砂抜きをするあさりはボールに入れて50℃の湯(※)に入れ、5分おいて砂抜きし、洗って水けをきっておく。※温度計がない場合は、沸騰させた湯と冷たい水を同量加えるとだいたい50℃になる。(2)具材を切る玉ねぎ、にんにく、しょうがはみじん切りにする(適当でOK!)。パセリは葉と茎に分け、葉はざっくりと刻んでおく。豚バラ肉は食べやすい長さに切る。(3)具材を炒めて煮る深めのフライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、玉ねぎ、にんにく、しょうが、塩ひとつまみを加えて中火で炒める。全体がしんなりとしたら、豚バラ肉を加えて色が変わるまで炒める。(4)煮込み、味を調えるあさり、パセリの茎、Aを加え、沸騰したらふたをして弱めの中火で5分煮込む。パセリの茎を取り出してBを加え、味をみて塩でととのえる(あさりの塩分量によるが、小さじ1程度)。パセリの葉を加えて火を止める。器にご飯を盛りつけ、カレーをかけたら完成。カレーは別添えでも◎。粘りのないサラサラのカレーなので、堅めに炊いたご飯と相性抜群。玄米でもおいしいですよ。次回は6/27(火)更新予定。『青じそとオクラ、ささ身のグラタン』を紹介します。お楽しみに! 長谷川あかり料理家、管理栄養士。雑誌やWEB、食品メーカーなどに幅広くレシピを提供。子役としてデビュー後、女優として活躍。料理で人に喜んでもらった経験から料理家の道をめざす。自身のSNSで数多くのレシピを紹介し、発見のある組み合わせと手軽なレシピが大好評。著書に『クタクタな心と体をおいしく満たす いたわりごはん』(KADOKAWA)。Twitter:@akari_hasegawa