
2019.03.13
突然ですが、「回鍋肉」は何の調味料で味つけするかご存じですか?
回鍋肉(ホイコーロー)は中華料理でよく見かけるキャベツと豚バラの炒めもの。みそ炒めには違いないけど、こんなふうに何やら黒っぽいですよね。
このこってりと甘じょっぱい回鍋肉にどうしても欠かせないのが、「甜麺醤(テンメンジャン)」。中華料理では定番のみそで、濃厚な甘みが特徴です。「北京ダックにつける黒いみそ」といえば、ピンと来る人も多いかも。お姿はこんな感じ↓ 小麦粉を原料として作られるので、ねっとりと粘りけがあり、素材によくからむのもいいところです。
皆さんが常備している調味料ではないので、オレンジページでは、日本のみそでアレンジすることも。それはそれで親しみやすくおいしいんですが、甜麺醤を使うと一気にお店で食べた「あの味」に! コチュジャンやトウチジャンなどと並んで、代用の難しいみそだと思います。
これを豆板醤といっしょにさっと炒めてから、豚肉にからめ、キャベツを加える、というのが回鍋肉の大まかな流れ。温めながら油と合わせることで、香りがぐぐっと引き立ちます。いわば、このみそのポテンシャルがウワーーーーッと開花する瞬間。炒めていると、甘く香ばしい香りが立ちのぼるので、きっと実感するはず! このたれが、ゆでた豚バラとシャキシャキキャベツにからまると、それはもうー絶品の回鍋肉にしかなりません(笑)。
もし甜麺醤を買ったら、もうひとつ、ぜひ試してもらいたいのが「肉みそ」。
ジャージャー麺にのっかってる甘めの肉みそ、あんな感じです。あえめんや白めしにのっけて食べるのはもちろん、冷ややっこにかけたり、ゆでたもやしとあえたりしても美味。多めに作っても、決して後悔しない作りおきです。
いまお持ちでないかたも、ちょっぴり興味が出てきたでしょうか? 春キャベツのおいしいいま、ぜひ【甜麺醤】で回鍋肉にトライ!してみてください~。
料理/市瀬悦子 撮影/高杉 純 文/編集部・藤井
(『オレンジページ』2019年3月17日号より)
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