風邪を引いているわけではないのに、なんだか調子が悪い……。それ、水分不足による
かくれ脱水のサインかもしれません。
そこで、「飲水学」が専門の谷口英喜先生に、冬におすすめの効率的な水分補給のコツを教えてもらいました。
寒い季節は、つい水分補給を忘れがち。日常生活にちょっとしたルーティンをプラスして、かくれ脱水を防ぎましょう。
1日8杯! コツコツ水分補給のタイミング

コップ1杯(150~180ml)の水分を1日8回飲むことで、食事以外で一日にとるべき水分量1200mlをクリア! 1回に飲む量が多すぎないので、冬でも無理なく実行できますよ。
➀起床時
朝起きたら目覚めの1杯
寝起きの体は一日の中でもっとも水分が減っている状態。起きたらできるだけすぐに、水分を補給しましょう。
②朝食時
食事中もコップ1杯の水分を
食事は水分補給にうってつけのタイミング。サラダやフルーツなど、水分を多く含む食材をとるのもおすすめです。
③10時の休憩
午前中の休憩時に1杯
午前中に1回、仕事や家事の合間にひと息つくタイミングで、水分補給を兼ねた休憩をとりましょう。
④昼食時
塩分のとりすぎに注意し、麺類の汁はほどほどに
朝食と同様、昼食時もコップ1杯の水分をとります。昼食に食べることが多い麺類の汁は水分補給になる反面、塩分のとりすぎに注意。全部飲むのは避けて。
⑤15時の休憩
甘い飲み物は糖分に注意
午前と同様、午後も水分補給を兼ねた休憩を。ジュースは糖分が含まれるため、リラックスのための休憩時の水分補給に限定するのが無難。血糖値が高い人は避けて。
⑥夕食時
献立に汁ものをプラスしてかしこく水分補給
朝食、昼食と同様、夕食時もコップ1杯の水分をとります。鍋料理やスープなどの汁ものは、野菜のミネラルもとりやすく体も温まるので冬の食事にぴったり。
⑦入浴時
汗で水分が排出される前に水分を補給して
湯ぶねにつかって汗をかくと、かなりの水分が排出されます。その前にコップ1杯の水分を補給するのが重要。もちろん、湯上がりにのどが渇いている場合も、すぐに水分補給を。
⑧就寝前
寝る前に締めの1杯を
寝ている間の数時間は水分をとることができません。その間も汗は出るし、不感蒸泄も続いています。寝る前にしっかり水分補給をしておきましょう。
気温が低く、のどの渇きを感じにくい冬。夏のように「水分をとらなきゃ!」となりにくいからこそ、普段から意識しておくことが大切です。無理なく続けられる方法で、しっかり水分補給を心がけてくださいね。
教えてくれたのは……
谷口 英喜先生
医学博士。済生会横浜市東部病院 患者支援センター長兼栄養部部長。 脱水症、熱中症の専門家として、さ まざまなメディアで水分補給の大切さを伝えている。著書に『いのちを守る水分補給 熱中症・脱水症はこうして防ぐ』(評言社)など。