
2017.08.15
「ガツンとしたものが食べたい!」ときに思いつくメニューのひとつ「かつ丼」。
ジュワッと揚げたとんかつを、だしを入れたとろ~り卵でとじた様は、かきこまずにはいられないおいしさです。
そんな「卵とじかつ丼」がかつ丼界のド・メジャーですが、地方に目を向けてみると、「卵とじ」以上に根付いたかつ丼があるんです!
まず、よく知られているところでは、愛知県名古屋市の「みそかつ丼」。八丁みその甘じょっぱさが、とんかつとの相性抜群! みそがソウル調味料の地域、「かつ丼にもみそを!」となるのは、自然の流れだったのでしょう。そこから少し北上して、新潟へ。この街の定食屋で「かつ丼」を注文して出てくるのは、「タレかつ丼」なのだそう。しょうゆベースのたれに、薄切りかつをサッとくぐらせたかつ丼は、天丼に似た味わい。「ご飯とかきこみた~い!」という気分が高まります!
続いての登場は、岡山県の「デミカツ丼」。かつ丼にデミグラスソースがかかっているんです! 昭和洋食のなごりのような味わいで、どこか懐かしい。県内の取り扱い店では、オリジナルのデミソース開発に、心血をそそいでいるとか。
ラストは福井県をはじめとする、各地で名物となっている「ソースカツ丼」。「とんかつにはソースでしょ」という気持ち、よくわかります。薄めのかつにたっぷり吸わせて、濃いところをガブリといきたい! そんな気持ちにさせてくれるかつ丼です。
「卵でとじない」かつ丼も、甲乙つけがたく、美味! どこかへ旅に出るときには、かつ丼もチェックしてみては?
料理/髙山かづえ 撮影/髙杉 純 スタイリング/阿部まゆこ 文/編集部・稲垣
(『オレンジページ』2017年9月2日号より)
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