あの「銭天堂」で〈ふしぎ駄菓子〉が買えるらしい!
こんにちは。ライターのキヨコです。
2022年に第3回「小学生がえらぶ!〝こどもの本″総選挙」で第1位となり、アニメ化もされた児童小説『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』。その銭天堂に本当に行けちゃう(⁉)アトラクション「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 ザ・リアル」があると聞き、5歳の息子・にぃにと、2歳の娘・おちびを連れて、西武園ゆうえんちにやってきました。
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「銭天堂」は強い望みを持つ人の前にだけ現れるふしぎな駄菓子屋。店主の紅子がすすめる「ふしぎ駄菓子」を食べると、その望みがかないます。ただし、紅子の忠告を聞かずに、食べ方や使い方を間違えると恐ろしい結末になることも……。
おいしそうな駄菓子と、ちょっぴり怖いストーリー。アニメ版を、子どもたちといっしょに私も夢中で見ています。
さて、「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 ザ・リアル」に行くには、まず園内にある「夢見堂」という駄菓子屋さんで「ふしぎ駄菓子交換券(コイン)」を手に入れます。Webで1320円(税込み)で事前支払いできるほか、園内で使う「西武園通貨」110園(110せいぶえん、100園=1200円相当)でも購入できます。
銭天堂を探すのもアトラクションの一部
じつは「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 ザ・リアル」の場所は秘密。子どもたちはコインを握りしめ、園内の「夕日の丘商店街」で銭天堂を探し歩きます。原作の「店に選ばれた幸運な者しかたどり着けない」という設定を忠実に再現しているんです!
お魚屋さんやおもちゃ屋さんなど、昭和レトロな街並みも銭天堂の世界観にぴったり。
銭天堂のフォトスポットもありました。本物の紅子さんに会う前に、コインを渡す練習! にぃにもおちびも気合充分です。
そしてとうとう、あやしい路地の奥に銭天堂を発見!
「銭天堂、開店です!」
戸が開くと……
そこには紅子さんが……!
あでやかで謎めいた表情もしぐさも、まさしくリアル・紅子さん!
店内にはファンならおなじみのふしぎ駄菓子の数々が。
紅子さんがすすめてくれたのは、「運まねくっきー」。子どもたちはコインを料金箱の中へ入れ、これぞというクッキーを一つ選びます。リアル・紅子さんにガチガチに緊張する子どもたち……。
紅子さんに促されるまま、運まねくっきーを顔の前で3回振ると雷鳴がとどろき、ふたを顔の前にかざすとふしぎなことが……!
おっと、この先はネタバレ厳禁。ご紹介したのはほんのさわりの部分で、ここから先は大人の私も思わずうなるドキドキハラハラの展開! 選択によって結末が変わる、ということだけお伝えしておきましょう(ちょっと紅子口調)。
最後にやさしく手を振ってくれた紅子さんでした。
ちなみに、運まねくっきーの中身はこんな感じ。ちゃんと食べられますよ!
–{ふしぎ駄菓子を買いに……}–
あの「ふしぎ駄菓子」も買えるんです
「ほかのふしぎ駄菓子も食べてみた―い!」と先ほどの夢見堂へ。なんと、ここではふしぎ駄菓子の数々が特別に売られているとのこと。
食べると自信がつき、堂々と振る舞えるようになる「堂々ドーナッツ」20園、本物の猛獣のように動き出す「猛獣ビスケット」60園、人魚のように泳げるようになる「型ぬき人魚グミ」60園などなど、「銭天堂」でおなじみのふしぎ駄菓子の数々が……!
なかでも「型ぬき人魚グミ」はアニメでも原作でも1話目に登場する象徴的なふしぎ駄菓子。最近、水泳教室に通いはじめたにぃには大喜びで食べていました。
「堂々ドーナッツ」で勇気100倍!
お次に食べたのは、「堂々ドーナッツ」。
じつはにぃにはシャイボーイ。保育園でもなかなか先生や友達に自分からあいさつすることができず、本人も気にしている様子。「これたべると、はずかしがりやさん、なおる?」「うん、大きな声で、おはようって言えるようになるかもね~」と答えると、うれしそうに食べていました。
すると、そこにやってきたのが、ド、ドロボー⁉
こちらは、「追え!盗人大騒動!」というエンターテインメントショー。
おまわりさんも現れ、「さっきドロボーを見なかった?」とにぃにに聞いてきます。今までだったら、恥ずかしくて親の後ろに隠れるばかりだったにぃに。でも、さっきぼく、堂々ドーナッツを食べたから!

「あっちに行ったよ!」と大きな声で教えることができました。
本来は、盗人と駐在さんの愉快なかけ合いと、パルクールが見どころのショー。
にぃににとっては自信と勇気をもらった特別な体験になりました。
物語の住人になれる、エンタメショー
エンターテインメントショーは、ほかにもお客さんも一体となって踊る「夕日丘住人大集合 商店街名物 ブギウギ祭」や、
タップダンスとともにポン菓子を作る「軽快!ポン菓子爆発実演販売!」などなど盛りだくさん。
なかでもポン菓子は、お米がどうやってポン菓子になるのか、そのメカニズムをタップとともにリズミカルに教えてくれ、これってSTEAM教育では⁉ と親目線でも◎なショーでした。
–{さらなる体験は……}–
銭天堂の謎解きに大人が夢中!
最後に体験したのが、「銭天堂チャレンジラリー ~消えたふしぎ駄菓子」。
夢見堂にあるラリー冊子に記された手がかりをもとに、紅子のライバル・よどみが園内に隠した「ふしぎ駄菓子」を見つけるというもの。最近人気の謎解きゲームです。
このチャレンジラリー、とても凝った問題! 大人が2人がかりで頭をひねっても正解にたどり着けず、ヒントを読んでようやく「ふしぎ駄菓子」を見つけることができました。
ラリーの答えを夢見堂に報告すると、紅子さんからのお礼がもらえますよ! こちらの参加費は無料です。
「ゴジラ・ザ・ライド」や「レッツゴー!レオランド」などのアトラクションも楽しみ、帰路へ。
帰宅後も続く、「銭天堂」効果

帰宅後、「夢見堂」で購入した『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』第1巻を読み聞かせ。小学校中学年向けの児童小説とあって、長めのお話なのですが、リアル・紅子さんを体験した効果か、集中して聞いていました。
ここで、ちょっとした育児ハックをご紹介!
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』はkindle版も配信されています。電子書籍はスマホの読み上げ機能を使って、子どもたちに読み聞かせができるんです。長時間電車に乗るときや病院の待ち時間など、イヤホンで聞かせると間がもっていいですよ。動画より罪悪感もなく、おすすめです。
話は戻って、お土産に買っておいた「猛獣ビスケット」を開封!
このビスケット、食べる順番を間違えると猛獣たちが襲いかかってくる危ないビスケットなんです。
「おちびちゃん、ぜったいぜったい○○からたべちゃだめだよ!」
「うん……」
ああーっ! なんと、パパが食べ方を間違えてゴリラに……!(笑)
帰宅後までずっと物語の魔法は続くのでした。
こどもに勇気を与える物語の力
週明け、玄関で「堂々ドーナッツたべたから、ごあいさつできるかも……」と言いだしたにぃに。
保育園の教室へ向かうと、運悪く先生がほかの子のお世話で背中を向けているタイミング。大きな声を出さないと、先生には届きません。
(できるかな……)と私もドキドキ。すると……、
ちゃんと先生に大きな声で「おはよう!」と言って、たくさんほめてもらえました。
(写真は「ブギウギ祭」に目を輝かせるにぃに)
思えば私もこどものころ、魔法や冒険の物語の主人公になりきって、自分にはすごい力があるんだと信じることができました。
物語の世界を本物にしてくれる全国各地の遊園地には、そんな効果もあるのかもしれません。
西武園ゆうえんち
・埼玉県所沢市山口2964
・西武鉄道山口線「西武園ゆうえんち駅」下車すぐ
・1日レヂャー切符 大人4400円、小人3300円
その他、各種チケットや営業時間など詳しくはこちらから
西武園ゆうえんち公式サイト
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