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2023.02.03

親子で楽しめる「ゆいの森あらかわ」は、図書館に遊び場、文学館が無料! 

無料で遊んで学べる「公共施設」のありがたさ!

図書館に子育て広場、児童館……。皆さんの街にはどんな公共施設がありますか?

こんにちは。こどもが生まれてから、公共施設のありがたみをひしひしと感じるようになった、キヨコです。区報を熟読しては、図書館の読み聞かせ会や、生物園が企画する虫捕り体験などに、5歳の息子・にぃに2歳の娘・おちびをママチャリに乗せ、せっせと出かけています。

今回は、「大人もこどもも一日じゅう楽しめるらしい」という噂を聞きつけ、東京都荒川区にある複合文化施設「ゆいの森あらかわ」へやってきました。

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緑に囲まれた5階建ての大きな建物。この中に、図書館も遊び場も文学館もカフェもあるそうです!
なお、区外在住でも来館可能なのでご安心を。
さっそく向かったのは、1階にある「あそびラウンジ」。乳幼児向けの遊び場です。


受付でこどもの名札を作り、わくわくしながら中へ。感染症対策のため、15名定員・2時間入れ替え制でした(取材時)。

上質なおもちゃがいっぱい!


わ~、ひろーい! 木のぬくもりあふれる遊具はどれもおしゃれ。左に見えるのは、赤ちゃん専用の遊び場「ハイハイエリア」。奥には年長さんも大満足の滑り台が。保育士が常駐し、子育て相談などもできるそう。

おままごとや電車のおもちゃなどの貸し出しも。目で見てこどもが自分で選べるのがいいですね。

おちびが選んだのは、アイスクリーム屋さんセット。マグネットでアイスをメニューどおりに重ねるゲーム的な要素もあり、楽しんでいました。

にぃにはというと、トンネルを発見! 鏡や顔を出せる窓もあり、冒険心をくすぐります。

おちびは次におままごと遊びへ。かわいいエプロンでコックさんになりきれるのがいいですね。想像力も育ちそう!

動の遊びと静の遊び、どちらもできる


体を動かす動の遊びと、おままごとやパズルなどの静の遊び。どちらもまんべんなく用意されているので、そのときの気分やその子の性格に合わせて楽しめます。兄妹で興味の対象が違うときも、同じ空間で遊べるのがいいですね。

さらに、奥には授乳室やおむつ替え台のあるベビーステーションも。ありがたや、ありがたや。
思わずこの「あそびラウンジ」だけで満足しそうになりましたが、まだまだ見どころはいっぱい!

–{別のエリアへ行ってみよう!}–

秘密基地のようなえほん館

続いてやってきたのは「えほん館」

本棚が円形に並んでいたり、本棚と本棚の間にこどもがくぐれるトンネルがあったり、こどもが絵本の世界へ入り込める仕かけがいっぱい!

こどもたちが選んだのはふくざわゆみこさん作の『もりのホテル』(Gakken)。わが家は今、ふくざわさんの〈もりの~シリーズ〉がブーム。ホテルを経営するあらいぐま一家や、はりねずみのおいしゃさん、あなぐまのケーキ屋さんなど、かわいい動物たちが活躍します。それぞれのお店やおうちの様子も細かく描き込まれていて、その世界に大人も引き込まれます。

地理も食育も、遊びながら学べる「体験キット」

さて、お次は2階の「学びラウンジ」へ。遊びや体験を通して科学をはじめとするさまざまなことを学べる場所だそう。

お目当てはこの「体験キット」「バランスで遊ぼう」「パズルに挑戦しよう」「恐竜を知ろう」など、知的好奇心をくすぐるさまざまなキットが借りられます。

にぃにが選んだのは「パズルで学ぶ都道府県」というキット。木製の日本地図のパズルです。

ちょっとむずかしいんじゃないの~(汗)と、親はひやひやしていましたが、

「んー……」と悩んで、「あった!」というときのこの表情! 
前回の「こども本の森 中之島」でも学んだことですが、大人がこどもの可能性を勝手に狭めてはいけないですね。

「こども本の森 中之島」おでかけレポートはこちら>>

一方、おちびが選んだのは「おべんとうをつくろう」というキット。

お弁当箱の中に、好きなおかずを詰めていくというものなのですが……

みっ、見てください! この食材のかわいさ! ブロッコリーの玉留めのつぶつぶに、アスパラガスの穂先! 

体験キットの多くは「ゆいの森あらかわ」の職員さんが発案し、体験を通してこどもの学びにつながるように、さまざまな道具を組み合わせて制作しているとのこと。こどもに楽しく学んでほしいという思いに、じ~ん……。

三大栄養素について学べるリーフレットつき。

現在、『すごいぞ!やさいーズ」』(オレンジページ)にドはまり中のおちびは、「にんじーなひめ、あった!」「ブロッコ委員長あった!」と大喜びです。

いろんなジャンル・年齢向けの体験キットが用意されているので、兄妹いっしょに遊べるのもいいですね。
貸し出しには図書利用カードが必要です(区外在住者も作成可)。 

「体験」が本を読むことで、「知識」に!

結局、日本地図パズルを全部完成させたにぃに。達成感でいっぱいの表情で向かったのは、体験キットに関する本を集めた特集コーナー。


取り出したのは『ジュニア地図帳 こども日本の旅』(平凡社)。体験を本で深掘りし、学びを深める……。まさに理想の読書体験!

2階にはそのほか、工作や科学実験など、さまざまなワークショップを行うスペースや、

10代向けの図書を排架した「ティーンズコーナー」、自習スペースなども。

–{まだまだ見どころは続く……}–

文豪気分にひたれる文学館


2階の奥にあるのが「吉村昭記念文学館」。荒川区出身で『戦艦武蔵』『関東大震災』『羆嵐』『桜田門外ノ変』など、記録性の高い小説で知られる吉村昭の足跡と作品を紹介しています。大人だけでじっくり見たいところですが、今日はパパがいないので、こどもたちといっしょに。

すぐに飽きてぐずられるのを覚悟していたのですが、こどもたちが食いついたのが、吉村昭の書斎を再現したコーナー

なんと、原稿用紙に執筆体験ができるんです。

おちびは自分なりの文字を一生懸命書いています(笑)。

にぃにが書いたのは、「おちびちゃん いっしょにあそぼうね」という言葉でした♡

スカイツリーの下で読書を

次に向かったのは、最上階にある「ゆいの森ガーデンてらす」。

スカイツリーを望む絶景のもと、図書館の本を読むことができるんです。
同じ階に自動販売機もあるので、ひと息つくのもいいですね。

ここのみならず、館内のあちこちに大きなガラス窓があり、自然を感じながら読書や自習ができるんですよ。


そのほか、巨大な絵本棚に囲まれた、映画上映会や講演会を行う「ゆいの森ホール」や、ろうそくの火を見つめながらお話に耳を傾けるおはなし会「ろうそくでおはなし」など、見どころいっぱい!
区内在住者に限られますが、館内利用者向けの「託児室」も。こどもを預かってもらい、大人はじっくり文学館を楽しむ……なんてこともできますね。

充実した一日の締めくくりに読書カフェ

たっぷり遊んで学んだあとは、1階の「カフェ・ド・クリエ プラス ゆいの森あらかわ店」へ。

なんとこちら、図書館の貸し出し前の本を持ち込んで読むことができるんです。

読み終わった本は店内の返却口へ返せばOK。

遊んで学んで、大充実の一日でした! これで入館料無料はすばらしい!

皆さんのお近くの公共施設もぜひチェックを。こどもたちのすこやかな成長を願った施設がきっと見つかりますよ。

ゆいの森あらかわ

  • 東京都荒川区荒川2-50-1
  • 都電荒川線「荒川二丁目停留場(ゆいの森あらかわ前)」徒歩1分
  • 東京メトロ千代田線/京成線「町屋駅」徒歩8分
  • 入館料無料

あそびラウンジや託児室の利用方法、休館日など詳しくはこちらから
ゆいの森 あらかわ 公式サイト

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取材・文/キヨコ 撮影/有沙友香(kinmokusei photo)

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