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元タカラジェンヌ 食と美のトビラ

元宝塚歌劇団 花組トップスター・柚香光さん「No.1のから揚げは全部がうまくいった自作の揚げたて!」【食のトビラ】

元タカラジェンヌ 食と美のトビラ
華やかで気品ある夢のようなキラキラのステージ、宝塚歌劇。約3時間のステージを彩るタカラジェンヌたちは清く正しく美しく、そして心身ともにパワフル! その生き生きとした魅力の源である「食」と「美」のこだわりを、宝塚歌劇OGのかたがたに現役時代を振り返りながら教えていただく連載です。

話題作『RUNWAY』出演中の柚香さん。見る人をワクワクさせてくれる表現者の「食」を探ります

梅田芸術劇場メインホールにて12月4日に開幕した『RUNWAY』。宝塚歌劇100周年のトップスターが10年のときを経て再集結し、その輝きを引き継いだメンバーとともに魅せる、話題のスペシャルエンターテインメントステージです。2024年5月に宝塚歌劇を卒業した元花組トップスターの柚香光(ゆずか・れい)さんも合流し、ステージを華やかに彩っています。

取材したのは11月半ばのお稽古まっただ中の時期。お稽古場での様子をうかがいました。

「ご縁のあるかたがたと久しぶりにお目にかかり、曲が流れたときなどふとした瞬間に『うわー、懐かしい!』となりつつ当時に戻ったような感覚もあり、いろいろなものを感じながらお稽古しています

曲のパワーと出演者のバワーが相まって紡ぎ出されるゴージャスな舞台に、ファンのみならず出演者のかたがたも盛り上がっているのだとか。稽古場では笑い声にあふれているそうで、

「昨日は瀬戸(かずや)さんと天寿(光希)さんの大きな笑い声が聞こえてきて、その会話には入っていなかったのですが笑い声を聞いていただけで私も笑っちゃいました(笑)」

100周年の5組のトップスターがそろい踏み、そこにさらに輝かしいメンバーが集まる公演はさながら『タカラヅカスペシャル』(通称『タカスペ』)。

「今回出演されている元トップのかたがたは、私が最下級生で入った『タカスペ』のときのトップさんなんです。そんなかたがたといっしょに舞台に立たせていただいて同じナンバーで踊るというのは当時は考えられなかったことで、自分にとってもスペシャルです

なかでも縁が深いのが、当時の花組トップスター蘭寿とむさん。2014年の『ラスト・タイクーン ―ハリウッドの帝王、不滅の愛―』で柚香さんが新人公演初主演をしたときの本役でした。

「とてもうれしいです。舞台上で目が合ったときに、あのころ見ていたのと変わらない笑顔を向けてくださって。以前とは違う距離感でのパフォーマンスに自分もスイッチが入り、特別な時間を過ごさせていただいていると感じます

楽しすぎて、大人っぽい場面なのにもかかわらずニコニコしながら踊っていたら、「柚香さん一人だけテイストが違います」とダメ出しされたなんてことも。お稽古場からのテンションそのままに、公演も盛り上がりを見せているようです。

さて今回は、柚香さんの「食」のあれこれをひもといていきます。食いしんぼうなイメージがある柚香さん。どんなこだわりをお持ちなのでしょうか。

お肉が大好き! だけど公演中は自分の体と相談しながら必要なものをバランスよく取り入れます


――柚香さんにとって、「食べること」はどんな意味を持っていますか?

大好きで、大事なことです。公演が重なるとエネルギーの消耗が大きくなるので、パフォーマンスを維持するうえでとても重要です。もちろん、日々の健康や精神の安定を保つうえでも欠かせないもの。

大変なときこそ、食に対する意識は大きく持っていますね。生きるうえでいちばん大事な基盤というか、そこを大切にしないと全部が崩れてしまうと考えています。

――今日はから揚げをいっしょに撮らせていただきました。みなさんもご存じかと思いますが、やはり柚香さんとから揚げは切り離せないイメージがあります。

あははは。から揚げって、「食べたい」と思ったらすごく簡単で手軽に手に入る距離感じゃないですか。私、3日連続くらいでから揚げを食べていることがよくあります。無自覚で、「これ何回目のから揚げだっけ?」みたいな。たぶん私の体の何割かはから揚げでできていますね(笑)。

から揚げってひと口でいっても、小麦粉とか片栗粉とか、小麦粉と片栗粉のミックスとか、漬け込み型とかころもに味がついているものとか、いろいろあって本当に奥が深い。それぞれ芸風が違うじゃないですか。だから飽きないし、いっしょに撮った「斉唐」の9個のから揚げもトッピングが変わっているから一つ一つ味が違って、世界観すら変えてしまいます。最近はさめてもおいしいから揚げが多くないですか? あれは感動しますよね。本当にから揚げはいい。

――ちなみに、どのタイプがいちばん好きなんですか?

片栗粉系のカリじゅわが好きです。ころもを感じながらもしっとりしているのが最高です。

――今までで最もおいしいなと思ったから揚げは?

自分で作った揚げたてのから揚げです。揚がりぐあいも味つけもすべてがいいあんばいになったときの、あの喜び(笑)! 体のためには胸肉がいいとわかっているのですが、やはりジューシーなもも肉が好きです。二度揚げして、カリじゅわを追求しています。

しょうがやにんにくもちゃんと入れたおしょうゆベースに漬け込みます。おしょうゆの濃さでも味が変わってくるので、他の調味料との黄金比率を探したいですね。

――本当にこだわりがすごいです!

研究中というところでいうと、ハンバーグもあります。私は肉の食感がしっかりしているものより、ふわふわの柔らかめが好き。試行錯誤しながら、飲めるハンバーグをめざしています。

――さすが、お肉好きの柚香さんです。たんぱく質は大事ですもんね。

そうですね、とくに舞台があるときには。作品の種類や、公演期間の前半・中盤・後半で自分のコンディションが変わってくるため、そのときの状況によっても変わりますが。

がっつり系のごはんが好きで、基本的には好きなものを食べています。それですくすく育ちまして(笑)。体力が消耗していたりちょっと弱っていると感じたときは、たんぱく質と食物繊維をバランスよく。定番ですが、ささ身とブロッコリーなどですね。

–{柚香さんの自炊事情は?}–

――ふだんお忙しいと思いますが、よく自炊はされるんですか?

しないときはしないのですが、今はする時期ですね。体が疲れてきたときにも自炊をします。自分が食べたいものを用意できますし、自分で作ったものは安心感があるせいか体に入っていきやすいですね。せいろ蒸しやゆで料理など、サッとできるものが多いです。

――カロリーは考えますか?

カロリーはエネルギーの源なので、むしろ高いものをとりたいです。疲労がたまっているときにハイカロリーのものを入れると胃腸に負担がかかってしまうので、自分の体の様子をみながらになりますが。

――お仕事に向き合うときは、体に必要な栄養素をきちんと考えているんですね。サプリなどに頼るときもありますか?

胃腸が弱っているときは液体のたんぱく質のほうが取り込みやすいので、プロテインを飲みます。公演中にも助けられていますね。風邪などの予防のためのビタミンB群やCも、液体のタイプを愛飲しています。

――体調が万全のうえで、気合を入れたいときに食べるものは何でしょう?

お肉ですね。から揚げと焼き肉。子どもが好きそうなものが好きなんです(笑)。

――みんな大好きなものですね。焼き肉はどの部位がお好きなんですか?

牛タンが食べられれば幸せです。あとはユッケ。

――体調が悪いときは、胃腸にやさしい液状のものを食べますか?

私、インフルエンザでも食欲が落ちなかったんですよ。体調より、公演中の体力の消耗ぐあいで食欲は左右されますね。そんなときはおだしのきいた鍋とか、重くなくて体が温まるものがうれしいです。

――外食するときにテンションの上がるお気に入りのお店はありますか?

お肉……と言いたいけどお肉の話しかしていないですね(笑)。焼き魚も好きなので、炉端焼きのお店などがうれしいです。白いご飯がおいしく食べられる、お鍋や定食系も好き。お気に入りのお店はあるのですが、ないしょにしておきたいんです。

――今度機会があったらぜひお店を教えてください。白米はおいしいですよね。家で炊くときにもこだわりが?

土鍋で炊いています。最近ル・クルーゼのご飯がおいしく炊ける鍋を入手したので、今度はそちらを使ってみたいです。鍋を使うと、ふっくら早く炊けていいですよね。

――白米がお好きということで、お酒もいけるクチですか?

飲めないわけじゃないんですけど、基本的に自分からすすんでは飲まないですね。みんなが集まる場では乾杯だけいただいています。お酒とのペアリングというより、しっかり食事と向き合いたいんです。

――フード系の手土産を選ぶとしたら、どんなものがいいでしょうか?

お渡しする人とシチュエーションにもよるので迷いますが……、自分がもらってうれしいものを選んじゃいます。

お料理するかたなら、おいしいだしとかちょっといい調味料とか、高級な卵とか。自分ではなかなか買わないものだからこそ、差し上げたら喜んでもらえそう。私は、お肉をいただいたらとてもうれしいかも(笑)。

テンポよく食(とくにお肉!?)への愛を語ってくれた柚香さん。私たちを魅了する素晴らしい舞台は、すこやかな食生活から生み出されているのかもしれません。

次回は柚香さんの「美」についてのこだわりをうががいます。お楽しみに!

>>から揚げの香りにニコニコなアザーカットも。写真を全部見る。

柚香光
ゆずか・れい/元宝塚歌劇団花組トップスター。

2009年に95期生として入団。宙組大劇場公演『Amour それは…』で初舞台を踏み、その後花組へ配属。14年『ラスト・タイクーン ―ハリウッドの帝王、不滅の愛―』で新人公演初主演。同年『ノクターン―遠い夏の日の記憶―』で宝塚バウホール公演初主演、17年『はいからさんが通る』で東上公演初主演と着実にキャリアを重ね、19年に花組トップスターに就任。20年『はいからさんが通る』が大劇場トップお披露目公演に。2024年『アルカンシェル』をもって退団。退団後は舞台を中心にしながらも表現の幅を広げ、枠にとどまることない活躍が期待される。2025年は『マチュー・ガニオ スペシャル・ガラ ニューイヤーコンサート』、劇団⭐︎新感線 45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】 Retrospective 『タイトル未定』、『バーン・ザ・フロア 2025』への出演が決まっている。
▶️オフィシャルHP
https://www.stardust.co.jp/talent/section3/yuzukaray/
▶️Instagram: @yuzukaray.official

SPECIAL ENTERTAINMENT STAGE
『RUNWAY』

宝塚歌劇団100周年のトップスターがここに集結!!  10年の時を経て、その輝きを引き継いだメンバーと共に…。“今”だから実現できるショーを、1幕ノンストップでお送りいたします。

【Cast&Staff】
出演:蘭寿とむ 龍 真咲 壮 一帆 柚希礼音 凰稀かなめ
北翔海莉 柚香 光/夢咲ねね 朝月希和
瀬戸かずや 愛月ひかる
光月るう 沙月愛奈 響れおな 天寿光希 音波みのり 笙乃茅桜 夢妃杏瑠 和海しょう 風馬 翔 晴音アキ 秋音光 希峰かなた 大原万由子 帆純まひろ 花束ゆめ

構成・演出:稲葉太地(宝塚歌劇団)

【公演詳細】
<大阪公演> ※公演終了
日程:2024年12月4日(水)〜15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

<神奈川公演>
日程:2024年12月21日(土)〜29日(日)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>

\ライブ配信が決定!/
【ライブ配信日時】
2024年12月28日(土)17:00 公演
2024年12月29日(日)13:00 公演 大千穐楽!
※アーカイブ配信はございません

【視聴方法】
◆PIA LIVE STREAM(ぴあ)
◆Rakuten TV

【視聴チケット販売期間】
チケット絶賛販売中!(各回開演30分後まで購入可能)

【視聴チケット販売価格(税込)】
視聴チケット:各4500円
視聴チケット(公演プログラム郵送サービス付き):各7000円 ※送料別途必要

【視聴チケットのご購入・視聴方法】
◆PIA LIVE STREAM(ぴあ)
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◆Rakuten TV
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公式サイト
https://www.umegei.com/runway2024/

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撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/沖山吾一 文/淡路裕子