子どもの健康や体のことについて、知っておくといざというとき安心! トリートマンといっしょに楽しく学びましょう。
今回は、子どもが突然熱を出したときの体の仕組みや、おうちでの適切なケア・受診の目安について紹介します。







そもそもなぜ熱が出る? 発熱は「免疫隊が体を守ろうとしているサイン」
子どもが急に熱を出すと心配になりますが、発熱そのものは病気ではなく、体を守るための大切な防衛反応です。
体の中にウイルスや細菌(敵)が侵入すると、免疫細胞からの情報が脳の体温調節中枢に伝わり、体温の設定温度(セットポイント)が上がります。体温が上がることで、一部のウイルスや細菌の増殖がおさえられたり、体を守る免疫細胞がより活発に働いたりすることがあります。
つまり、発熱は「体の中で免疫隊が一生懸命に体を守ろうとしているサイン」の1つなのです。
急に熱が上がる前には、以下のような症状が見られることがあります。
・なんとなく元気がない、機嫌が悪い
・関節や体を痛がる
・のどの痛みや違和感を訴える
・寒がる、手足が冷たくなる、体が震える(悪寒)
いつもと様子が違うときは、無理をさせずゆったり過ごせる環境を整えてあげましょう。
冷やすのは「気持ちよさ」のため! おうちでの快適な過ごし方
熱が出たとき、無理に体を冷やして熱を下げようとする必要はありません。冷やす目的は、あくまで「本人が不快感をやわらげて気持ちよく過ごすため」です。
本人が「気持ちいい」と感じるなら、首のまわりやわきの下などを、タオルで包んだ保冷剤でやさしく冷やしてもよいでしょう。ただし、無理に冷やす必要はありません。冷たさをいやがったり、寒がったりする場合はやめましょう。
悪寒があるときは、寒くないように毛布や布団で調整してあげましょう。手足が温かくなり、暑がったり汗をかいたりするようになったら、熱がこもらないよう衣服や掛けものを調性し、汗をかいたら着替えさせましょう。
発熱しているときは、夜間もときどき子どもの様子を確認しましょう。呼吸や顔色、眠り方、呼びかけへの反応などに変化がないか見てあげることが大切です。
解熱剤と上手につきあうポイント!
「熱を下げると治りが遅くなるのでは」と解熱剤をためらうかたもいますが、つらそうにしているのを無理に我慢させる必要はありません。
解熱剤は一時的に体温を下げ、だるさや頭痛などのつらい症状をやわらげるためのものです。使用しても必ずしも熱が十分に下がるとは限りませんが、体温の数字だけで効果を判断する必要はありません。少し痛みがやわらぐことで、水分補給や食事、睡眠をとりやすくなり、体が病気と戦う体力を維持できます。
高熱であっても、機嫌がよく水分がしっかりとれて眠れているなら、必ずしも解熱剤を使う必要はありません。子どもの状態に合わせて判断しましょう。
なお、解熱剤には熱性けいれんを予防する効果はありません。けいれんを防ぐ目的で解熱剤を使用する必要はなく、あくまで子どものつらさをやわらげるために使いましょう。
受診はいつがベスト? 様子見のコツと「すぐ受診」のサイン
子どもの発熱時は、「熱の高さ」よりも「全身の状態」を見ることが大切です。
夜間に熱が出ても、機嫌がよく水分がとれて眠れているなら、一晩様子を見て翌朝かかりつけ医を受診するとよいでしょう。発熱直後はウイルスの検査をしても正しい結果が出にくい場合があり、翌日以降のほうが診断につながりやすいというメリットもあります。
次のような症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。
・呼吸が苦しそう、肩で息をしている、唇や顔色が青白い
・ぐったりしていて、呼びかけても反応がわるい
・水分がほとんどとれず、尿が極端に少ない
・押しても色が消えない紫色の発疹がある
・けいれんを起こした
けいれんが5分以上続く場合は119番を呼んでください。はじめてのけいれんや、けいれんが止まった後も意識が戻らない場合も、すみやかに救急対応が必要です。
また、生後3か月未満の赤ちゃんに発熱がある場合は、医療機関を受診してください。発熱が5日以上続く場合も受診しましょう。
熱が出ると心配になりますよね。でも、熱の高さだけでなく、お子さんの表情や元気さ、水分がとれているかなどをみていきましょう。
心配なときはいつでも医療機関に相談してください。いっしょにお子さんの回復を見守っていきましょう。
監修/工藤紀子小児科医・医学博士、保育士。 順天堂大学医学部卒業、同大学大学院 小児科思春期科博士課程修了。栄養と子どもの発達に関連する研究で博士号を取得。 現在2児の母。アメリカにて子育てを経験。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに、年間のべ1万人の子どもを診察しながら、子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行っている。
https://noriko-kudo.com/
作/(キモト)准看護師免許を持つ漫画家。「子どもたちに健康と元気を届けたい」という思いで、子どもがかかりやすい病気や、体のことについてユーモラスなキャラクターで紹介している。「親子で一緒に学んで、病気に負けない強い体づくりを日頃から心がけてほしい」。
公式サイト:「なおせ!トリートマン」
YouTube:「なおせ!トリートマンチャンネル」


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