子どもの健康や体のことについて、知っておくといざというとき安心! トリートマンといっしょに楽しく学びましょう。







夏が近づくと子どもに増えがちな「水いぼ」。「普通のいぼとどう違うの?」「プールは入っても大丈夫?」など、パパやママの尽きない疑問や不安について、さらに詳しく解説します!
水っぽくてツヤツヤ、中身は液体じゃない? 「水いぼ」の正体
水いぼの正式名称は「伝染性(でんせんせい)軟属腫(なんぞくしゅ)」。原因は「ポックスウイルス」というウイルスによる皮膚の感染症です。主に皮膚が薄くてバリア機能がまだまだ未熟な、7歳以下の子どもに多く見られます。まだこのウイルスに対する免疫を持っていないため、かかりやすいのです。
「水いぼ」と呼ばれていますが、中に水が入っているわけではなく、水っぽくツヤツヤした光沢があり、いぼ状にでっぱっていることからそう呼ばれています。
つぶしたときに出てくる白っぽいかたまりは、ウイルスと変性した表皮組織の集まりで、これが他の皮膚にくっつくことで、次々と感染が広がってしまいます。潜伏期間は2週間~6カ月と長いため、「いつ、どこで感染したのか」がわかりにくいのも特徴の一つです。。
かゆみや痛みがなくても要注意! 「ひっかき」が急増の引き金に
水いぼそのものには、痛みもかゆみもありません。でも、水いぼのまわりに湿疹(しっしん)ができることがあります。この湿疹はかゆみの原因になりますが、一方で体がウイルスに対する免疫を獲得しはじめたサインでもあります。子どもが「かゆい!」と爪を立ててガリガリひっかいてしまうと大ピンチ! つぶれた水いぼの中のウイルスが指先につき、その手で別の場所をさわることで、おなかや腕、わきなど、さわりやすい場所に数個、十数個とみるみるうちに広がってしまいます。
【受診の目安と補足情報】
自然に治る(免疫ができてウイルスが脱落する)までには、半年から2年ほどかかることが多く、個人差があります。無理に取る必要はありませんが、以下のような場合は早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。
・ひっかいてしまい、赤くはれたり化膿したり(二次感染)して炎症を起こしているとき。
・でき始めで数がまだ少なく、これ以上広げたくないとき。
・通っている保育園や幼稚園のルールで水いぼがあることでプールに入ることができず、プールに入りたい場合(園医や主治医の先生とよく相談しましょう)。
ピンセット、それとも新薬? 納得して選びたい「治療法」
水いぼの治療法には、大きく分けて「取る治療」と「様子をみる(そのまま待つ)治療」、そして「薬を塗る治療」があります。お子さんの年齢やいぼの数、できた場所に合わせて医師と相談して決めましょう。
ピンセットで取る(水いぼ鉗子摘除)専用のピンセットで水いぼをつまみ取る、昔からの確実な方法です。数が少ないうちに取れば広がりを防げますが、痛みを伴うため、子どもにとってはちょっぴり怖いもの。最近では、痛みをやわらげるために事前に「麻酔テープ(ペンレステープ法など)」を貼ってから処置してくれる病院も増えています。
そのまま待つ(自然治癒を待つ)数が多い場合や、顔、陰部などデリケートな場所にできた場合は、あえて治療せず、自然に免疫がつくのを待つ選択をすることもよくあります。
薬を塗る(新薬・自費治療など)近年、水いぼ専用の治療薬が新しく登場しています。
保険適用の新薬(ワイキャンス外用液など):いぼに直接ちょんちょんと塗る薬。1滴ずつ正確に塗る必要があり、治療に時間がかかったり、塗ったあとに子どもが嫌がったりすることもあります。また、塗った後に赤みや痛み、水ぶくれなどの皮膚反応が起こることがありますが、薬が効いている過程で見られる反応ともいえます。
自費の軟膏・クリーム:銀イオンなどを配合した、塗るタイプのクリームもあります。2〜3カ月ほど毎日塗りつづけることで、だんだん水いぼが薄くなっていく効果が期待できます。
プールは入ってOK! 日常生活でうつさない・うつらない予防法
「水いぼがあるからプールに入れない」ということはありません。プールの水そのものでウイルスが感染することはないからです。気をつけるべきなのは、水ではなく「肌と肌の直接の接触」や「道具の共有」です。
タオルの共有はNG:タオルの共有はしないようにしましょう。浮き輪、ビート板などの共有も要注意です。
ラッシュガードの活用:ビート板や他のお友達の肌に直接触れないよう、プールに入るときはラッシュガードや長そでの水着でおおっておくと安心です。
日ごろのスキンケアが最大の予防:カサカサした乾燥肌やアトピー性皮膚炎があると、肌のバリア機能が落ちてウイルスが侵入しやすくなります。日ごろから保湿剤を塗り、肌荒れを防ぐスキンケアをしておくことが、水いぼの予防になります。
水いぼがあるだけで登園・登校やプールを制限する必要はありません。適切なスキンケアを行いながら、通常どおり生活できることがほとんどです。気になることがあれば、かかりつけ医に相談しましょう。
監修/工藤紀子小児科医・医学博士、保育士。 順天堂大学医学部卒業、同大学大学院 小児科思春期科博士課程修了。栄養と子どもの発達に関連する研究で博士号を取得。 現在2児の母。アメリカにて子育てを経験。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに、年間のべ1万人の子どもを診察しながら、子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行っている。
https://noriko-kudo.com/
作/(キモト)准看護師免許を持つ漫画家。「子どもたちに健康と元気を届けたい」という思いで、子どもがかかりやすい病気や、体のことについてユーモラスなキャラクターで紹介している。「親子で一緒に学んで、病気に負けない強い体づくりを日頃から心がけてほしい」。
公式サイト:「なおせ!トリートマン」
YouTube:「なおせ!トリートマンチャンネル」


はこちら