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【3月の歳時記】3/3は上巳の節句。ひな祭りのいわれや春のお彼岸のぼた餅の理由は

少しづつ暖かい日が増えてきましたね。3月の和風月名は「弥生(やよい)」。芽吹いた草木がいよいよ生い茂る月であることから、この名があります。「弥」には「いよいよ」「ますます」、「生」には「生い茂る」という意味があります。

卒業や進級、新生活の準備など節目を迎える方も多いでしょうか。忙しい日々の中でも大切にしたいのが古くから伝わる日本の伝統行事。3月の代表的な行事を2つ紹介します。

上巳(じょうし)の節句 (別名:桃の節句、ひな祭り)

「上巳」とは月の最初の「巳(み)」の日で、昔の中国では汚れを流す習慣があった日。これが日本に伝わり、貴族の子女に流行していた人形遊びと結びついて、現在のひな祭りの原型が生まれたといいます。やがて人形や桃の花を飾る、おなじみの節句となり、今では女児のすこやかな成長を願う行事になりました。ひなちらしやひし餅、ひなあられには、女児のお祝いらしい華やかさがあります。

彼岸

3月21日ごろの春分と、9月23日ごろの秋分をはさむ、それぞれ7日間のこと。彼岸とは仏教の言葉で「向こう岸」や「あの世」をさします。彼岸には、亡くなった人の魂がこの世に戻ると考えられており、仏壇へのお供えやお墓参りをします。お日様に祈りを捧げる「日願」の意味も。お供えの代表といえば「おはぎ」ですが、これは秋の呼び名。春は「ぼた餅」というのが一般的です。秋は萩、春はぼたんの季節であるため、といわれています。

「上巳(じょうし)の節句」で自分自身を清め、「お彼岸」でご先祖さまへ感謝を伝える。3月の二大行事は4月を迎えるために心機一転する大事なステップですね。

桜の開花宣言を心待ちにしながら、新生活に備えてみてはいかがでしょうか。

(オレンジページ刊行『旬のおかずカレンダー』より)

教えてくれたのは……広田千悦子さん

日本の行事室礼研究家。北海道出身。歳時記やしきたり、年中行事、四季折々の暮らしなどを、エッセイを通して表現しつづける。日本の行事や習わしの由縁などにふれ、自分らしいしつらいを試みていく稽古「季節のしつらい稽古」を主宰。中日新聞・東京新聞の生活面で「くらし歳時記」を連載中。

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歳時記監修/広田千悦子 イラスト/北原明日香 文/編集部・谷本、藤澤