今まさに旬を迎えているのが、ころころとした丸い形がかわいい「新じゃがいも」。そんな新じゃがのおいしさを存分に生かした、お弁当のおかずにぴったりの3品を、料理家の栗原心平さんに教わりました。
心平さんいわく「最近はちょっと早く出回るようになった気がするけれど、春になったらやっぱり食べたくなるのがみずみずしいおいしさが魅力の新じゃがいも。普通のじゃがいもに比べると小ぶりだから、お弁当に使いやすいサイズなのもうれしいよね」とのこと。
●じゃがハムコロッケ弁当●
みずみずしい新じゃがいもをフル活用した、食べごたえのあるコロッケ弁当。チーズ焼き、きんぴらを合わせ、ご飯によく合うラインナップに。
主菜『じゃがハムコロッケ』のレシピ
材料(3個分)
新じゃがいも……1個(約100g)
ハムのみじん切り……20g
玉ねぎのみじん切り……15g
牛乳……大さじ1
バター
塩
粗びき黒こしょう
小麦粉
サラダ油
パン粉(細目)
揚げ油
作り方
(1)下ごしらえじゃがいもは皮をむき、3cm角に切る。耐熱のボールに入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で3分ほど加熱し、柔らかくなったらマッシャーなどでつぶす。熱いうちにハム、玉ねぎ、牛乳と、バター2g、塩ひとつまみ、粗びき黒こしょう適宜を加えて混ぜ、さめたら3等分してボール状に形を整える。
(2)パン粉をまぶして揚げるボールに小麦粉、水各大さじ2、サラダ油小さじ1を混ぜ合わせ、バッター液を作る。(1)のたねをバッター液にくぐらせ、パン粉適宜をまぶす。揚げ油を低めの中温(170℃。乾いた菜箸の先を鍋底に当てると、細かい泡がシュワシュワッとまっすぐ出る程度)に熱し、たねを入れてころもをきつね色になるまで揚げ、取り出して油をきる。
【ここがポイント】じゃがいもはゆでずにレンチンしてつぶせばOK。パン粉は細目のものを使うとはがれにくく、食感のバランスも◎。
副菜『ポテトのチーズ焼き』のレシピ
材料(1人分)
新じゃがいも……1/2個(約50g)
ピザ用チーズ……10g
牛乳……大さじ1と1/2
洋風スープの素(顆粒)……ひとつまみ
塩
作り方
(1)下ごしらえじゃがいもは皮をむき、1cm角に切る。耐熱のボールに入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で1分~1分30秒加熱する。柔らかくなったらマッシャーなどでかるくつぶし、熱いうちに牛乳、スープの素、塩少々を加えて混ぜる。
(2)オーブントースターで焼く(1)をアルミカップに入れて平たくならし、チーズをのせる。オーブントースター(1000W)でチーズが溶け、かるく焼き色がつくまで5~6分焼く。
【ここがポイント】じゃがいもは小さく切ってからレンチンし、かるくつぶして。ほんのちょっとスープの素を加えると味に深みが出ます。
副菜『じゃがいものきんぴら』のレシピ
材料(1人分)
新じゃがいも……1/2個(約50g)
黒いりごま……適宜
砂糖
みりん
しょうゆ
ごま油
作り方
(1)下ごしらえじゃがいもは皮をむいてせん切りにし、流水でよく洗って水けをきり、さらにペーパータオルで水けを拭く。砂糖、みりん各小さじ1/2、しょうゆ小さじ1を混ぜ合わせる。
(2)フライパンで炒めるフライパンにごま油小さじ1/2を中火で熱し、じゃがいもを炒める。表面が透き通ってきたら(1)で合わせた調味料を加えて炒め合わせ、汁けがなくなったら、黒ごまをふる。
【ここがポイント】じゃがいもはせん切りにすることで早く火が通ります。また、でんぷんを落としてから炒めると、シャキシャキとした食感に仕上がります。
だけうま弁当をおいしく仕上げるコツ!
●前日仕込みで朝の調理がラクチンに。
「マッシュじゃがいもを作っておく……」

コロッケはたねをさます必要があるから、前日にじゃがいもをチンしてつぶすところまでやっておくのがおすすめ。ラップをして冷蔵庫に入れておけば、翌朝の作業がスムーズです。
お弁当のおかずにはもちろん、コロッケは晩ごはんの主役にもなる食べごたえがあるのがうれしい! チーズ焼きやきんぴらはお酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひ作ってみてください。
(
『オレンジページ』2025年4月17日号より)